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南関フリーウェイ

阿部典子 南関フリーウェイ

第31回 地方競馬生え抜き馬たちの活躍!東京ダービー(SI)、京成盃グランドマイラーズ(SIII)

 6月7日に行われた東京ダービー(SI)。憧れのダービー馬の座を勝ち取ったのは、佐藤賢二厩舎(船橋)のヒガシウィルウィンでした。南関東転入初戦となった浦和のニューイヤーカップ(SIII)を制し、3月には大井で京浜盃(SII)も制して重賞2連勝。クラシック1冠目となった羽田盃(SI)ではキャプテンキング(大井)の2着に敗れましたが、意地とプライドを掛けて臨んだ大舞台で、ダービー馬の称号を手にしました。レースは、羽田盃で惜敗したキャプテンキングを6馬身差突き放す圧勝劇!

 この勝利で念願の"ダービージョッキー"となったのは、地方競馬のトップジョッキー・森泰斗騎手でした。1/2馬身差で敗れた羽田盃のレース後には、悔しさを噛みしめながら「大丈夫、東京ダービーでは逆転しますよ」と語っていた森騎手。その言葉通り、有言実行で自身にとっても初のダービー制覇となりました。

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 「ずっと目標としてきたレースで、今日は朝から緊張していました。ほっとして今どっと疲れがでています。何通りもシミュレーションしたんだけど・・・もう流れを見て決めるしかないな、と。でも、矢野騎手(キャプテンキング)は僕(ヒガシウィルウィン)だけを見ているだろうなと思っていたので、キャプテンキングよりは前にいようと思っていました。前走である程度手ごたえを掴んでいたので、今日はまず気持ちで負けないようにと集中して乗りました。馬と信頼関係があるので、ヒガシウィルウィンを信じていましたよ。道中も折り合いがついてリズムも完璧でした。この馬とずっと今まで積み重ねて来たものが今日は完璧な形で出せたと思います」

 "騎手人生最良の日"と語った森騎手でしたが、いつものように周囲への感謝の気持ちを伝えることも忘れませんでした。「ヒガシウィルウィンは道営の関係者の方々からバトンを受け取って、船橋で大切に、一生懸命育てています。まだまだ、一戦ごとにパワーアップしていますので、中央馬との闘いも十分やっていける手ごたえがあります。応援してください!」。

 念願であり目標でもあった東京ダービー制覇の喜びの中でも、自らの言葉でしっかりと周囲への感謝を伝える姿。そんな姿勢も、地方競馬を牽引するリーディングジョッキーとしての自覚と責任感を感じさせました。森泰斗騎手は6月の船橋開催で負傷し、現在は騎乗を見合わせているところ。怪我の早期回復を祈りながら、競馬場での勇姿を待つことにしましょう。

 一方、南関東に転入してきた頃には赤ちゃんのようなコロコロとした体型だったというヒガシウィルウィンですが、最近ではオープン馬の風格も出て来たそう。次走、7月12日に行われるジャパンダートダービー(JpnI)での走りにも期待が高まります。

 6月21日に船橋競馬場で行われた京成盃グランドマイラーズ(SIII)は、小久保智厩舎(浦和)のリアライズリンクスが5月の川崎マイラーズ(SIII)に続いて南関東重賞2連勝。この勝利で、南関東4場全てで重賞制覇という安定した"強さ"もアピールしました。リアライズリンクスの優勝で自らが持つ最年長重賞制覇記録を60歳9か月に更新した的場文男騎手。地方競馬の「スゴい男」は7000勝達成後も勢いはそのままです。

 強い馬の存在はいつの時代も観る人の心を熱くしますが、ずっと成長を見つめて来た馬であればなおさらでしょう。3歳のヒガシウィルウィン(2016年門別でデビュー)、7歳のベテラン馬リアライズリンクス(2012年船橋でデビュー)と、地方競馬生え抜きの活躍は嬉しい限り。今後の走りも楽しみです。

 なお、8月26日、27日に札幌競馬場で行われる2017ワールドオールスタージョッキーズへの地方競馬代表としての出場権を船橋の中野省吾騎手が手にしました。独特の感性を醸し出す中野騎手については、次回お届けしたいと思います。