JBIS-サーチ

国内最大級の競馬情報データベース

第5回 期待膨らむ海外遠征

2010.08.10
 春のG1戦線も終わり,夏競馬真っ盛り。今年は新種牡馬産駒の活躍が実に目立ちます。中でも,注目を集めているディープインパクト産駒が好調な滑り出し。いろいろなタイプの産駒が多いようで,まだこれといった特長は分からないものの,調教とレースでの走りに大きな違いを見せて勝利する馬も存在し,「デビュー前にして,本番と稽古の違いを分かっているかのよう。天才肌かも?」という声も聞こえています。
 またディープインパクトを管理していた池江調教師は,「ディープに似て,仕上がりの早そうな仔が多いみたいだね」と,子供たちの活躍に嬉しそうな表情。

 今後,続々とデビューする子供たちの中に,あの空飛ぶ,チーターのような走りを見せてくれる馬が誕生するのではないか?と期待がもてるだけに,本当に楽しみになってきました。

 さぁそして楽しみと言えば,今年はヴィクトワールピサとナカヤマフェスタが凱旋門賞に,そしてエスポワールシチーがブリーダーズカップ・クラシックに参戦を予定しており,エスポワール陣営は,早くもアメリカへ下見に。これには現地の競馬記者も,レースに対する作戦の綿密さと勝利への意欲を強く感じ,エスポワールシチーへの評価がより高まったと話していましたが,主戦の佐藤哲三騎手は,「できるかぎり,自分の意見や意志を伝えてきた。」と,後悔のない形で臨む準備を着々と進めています。また自分自身の体のケアについても,日本と同様の形で挑めるように手配をされている様子。

 一方のヴィクトワール陣営は,ついこの間まで,フランスの厩舎で働いていたという日本人の方に同行してもらう手筈を整えたとのこと。今は全く別の仕事に携わっているとのことですが,思いの丈を話し,今回の遠征に協力してもらうことにしたのだとか。海外の地で結果を残している角居厩舎。やはり師のこうした細かい配慮が,異国の地で過ごすスタッフのフラストレーションを軽減し,日本に近い精神状態のもと,馬に携われるのでしょう。

 そしてエルコンドルパサーでの経験が,大きな糧となるであろう二ノ宮厩舎。宝塚記念に挑んだ際も,2頭出しの中,個々の性格を考慮し,アクシオンは美浦で,そしてナカヤマフェスタは栗東での調整で挑み大輪を咲かせました。そんな師が,日々どういった調整を経て,凱旋門賞へと挑むのか?個人的には,その過程が楽しみでなりません。

 それでは皆さん,暑い夏を乗り切り,海外の大舞台に挑む馬たちの動向にも注目しましょう~。
 また来月お会いしましょう。
 ホソジュンでした。
トップへ