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第21回 感動のジャパンカップ ブエナビスタの勝利

2011.12.08
 ブエナビスタ凄いですね~。素晴らしいジャパンカップでした。何から書こうかと迷ってしまうほど,様々な感情が沸き起こりましたが,とにかく,ブエナビスタの凄さ,偉大さというのは,競馬ファンの全ての方が感じ,感動を与えてもらったのではないでしょうか?
 1年前のJCの降着の悲劇,正直100%納得のいくものではなく,私も心のやり場を探していた気がします。でもその時に陣営は,「結果として勝利ではなかったけど,ブエナが一番強かった」と,彼女の走りを褒め称え,悔しい気持ちをグッと押し殺していたように思えます。

 その姿に,何としてでもその強さをしっかりと証明してほしいと私も願いながらも,牝馬というのは,絶頂期の期間に限りもあり,正直,翌年のJCで,その鬱憤を晴らし,自らの力を証明するのは,本当に難しいことだとも感じていました。
 しかしながら,その思いを彼女自身が1番感じていたかのような走りを見せての勝利,思わず彼女のひたむきさ,強さに涙が出ましたし,ここまで無事に愛馬を送り出した陣営の手腕にも,改めて凄さを感じるものでした。

 そしてまたゴール板を過ぎた後,昨年の天皇賞(秋),そしてJCで騎乗したスミヨン騎手が,ブエナの鼻づらを撫でるかのような素振りを見せ,ブエナビスタの1年越しの勝利を,心の底から喜んでいるかのような仕草を...。
 またその差し出したスミヨン騎手の手が,本当に優しく,ブエナビスタを愛してやまない雰囲気が感じ取れ,またまたジ~ンときてしまいましたぁ。やはり勝ち負けが全ての勝負の世界とはいえ,そこに存在するのは,心を持った生き物である馬。
 そしてその馬に携わる人々の根底には,心底馬が好きという思いがあるのですね。勝利にこだわり,ストイックなまでに騎手としての節制につとめる一方,純粋に馬が好きであるスミヨン騎手の姿に,以前にもまして,私は彼のファンになりましたぁ。

 実はスミヨン騎手,今季,マイルCS,そしてJCと2週連続して日本での騎乗となりましたが,母国ではギュイヨン騎手とのリーディング争いもあり,マイルCS直後に一度帰国をし,週中はフランスの地でレースに参戦してのカムバックだったのです。
 また日本に滞在している際においては,競馬の日の朝,必ず馬場をランニングするスミヨン騎手。トップに君臨する今もなお,その姿勢を崩さない彼の姿に,騎手という職業に対する真摯さを感じていましたが,今回のスミヨン騎手の行動に,この人がここまで騎手という仕事に実直であるのは,馬が好きであり,馬の能力を最大限に証明させてあげたいという,熱い思いがあるからなのだと感じました。あ~本当に素晴らしいジャパンカップでした。

 まぁそれにしても,最近は牝馬の活躍が本当に目立ちますね。これはただ単に偶然というものではなく,馬を扱う側の人間が,以前にもましてメンタルな部分を重要視しながらの馬づくりへと向いているからなのではないでしょうか?だからこそ,オトコ馬に比べ,繊細で扱いが難しいとされるオンナ馬のノビシロがグンとアップし,好成績へと繋がっているようにも感じます。

 36歳,オンナ...。
 是非とも皆さん,私の扱いもメンタル面を十二分に考えての対応を,よろしくお願いします。ナンチッテ。
 それでは皆さん,寒い日が続きますので,体のケアに気を配り,年末・年始をお過ごし下さいませ。
 また来年,お逢いしましょう。
 ホソジュンでしたぁ。
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