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第54回 スターホースの集客力に感動~凱旋門賞挑戦に想う~

2014.09.19
 早9月、我がベイビーも産まれてから1年が過ぎようとしています。首もすわっていなかった子が、いまや自分の足で立ち、名前を呼べば手を挙げ、小さな自己主張もするまでに成長。
 そして競馬も夏のローカル開催が終了を迎える季節となり、秋のGⅠ戦線の足音も聞こえ始めています。

 今年の下半期の注目のレースと言えば、いまや日本中の関心事ともなりつつある凱旋門賞でしょう。今年は日本から3頭の馬たちが参戦表明をしているわけですが、そのうちの2頭・ゴールドシップとハープスターが出走となった札幌記念は4万6千人もの人々が来場され、GⅠレース並みの熱気と盛り上がり。改めてスターホースの凄さを感じました。

 また凄いと言えば、勝利したハープスター。オークスでの落鉄による影響が大きく、相当、陣営は苦労された様子。現にオークス時に丸々としていたお尻が寂しくうつり、前捌きも硬さが見受けられ、これまでのハープスターとは違って見えました。

 レース後、この馬の調教に日々携わる松田助手も、「この世界は勝ってナンボ。でも、今回はとにかく無事にレースを終えて帰ってきてほしいと、それだけをレース前は願っていた。それが、あんなに強い走りを見せて...、もう涙が出そうになったよ」と、愛馬の並々ならぬ根性と頑張りに言葉を詰まらせながらボソッと話されるその雰囲気に、こちらが想像した以上に状態が厳しかったのだと読み取れるものでした。

 と同時に、やはり数々の名馬を育てあげてきた松田博資厩舎陣営だからこそ、この苦しい状況を乗り越え、結果を出すことができたのだと感じるところも...。

 特にこの馬を担当される山口厩務員は、これまでベガ・アドマイヤドン・ブエナビスタなどの、GⅠ馬を担当され同業者にも一目置かれるほどの腕利き。経験によるノウハウはもちろんですが、降着からの1年越しの勝利となったブエナビスタのJCや今回などを見ると、フィジカルな面だけでなく、メンタルな面における何かが、そこに存在し、日々の対話がなされているのでしょうね。

 3歳牝馬での凱旋門賞挑戦は日本馬としては初の試み。毎年、斤量による有利さが問われるだけに、ハープスターがどのような結果をもたらすのか?気になりますが、その一方で個人的にはこれまでのエルコンドルパサー(USA)、ナカヤマフェスタ、ディープインパクト、オルフェーヴルといった馬たちが歩んできた臨戦過程ではないスタイルで臨むことが結果としてどのように現れるか?そしてその結果を踏まえて陣営がどのように思い、そしてどう考えるのか?将来に向けても大切な指標となると感じるだけに、その点が最も気になっています。まずはとにかく3頭が無事に出国し、当日を迎えてほしいと願うばかりです。

 さて話は変わり、この札幌記念当日はJRAのCMでもお馴染み・TOKIOの松岡さんと長瀬さんが来場。レース終了後でのトークショーイベントにも参加されたのですが、その際、パドックへと歩いていくお二人の後ろ姿が美しいのなんのって。

 頭のウエイトが首・ボディーへと真っ直ぐにのり、後ろからみると一直線のライン。

 まさにザ・スターといった雰囲気で、4肢が真っ直ぐに伸びていた全盛期のディープインパクトとかさなりました。本当に美しかったなぁ。

 それでは皆さん、また来月お逢いしましょう。
 ホソジュンでしたぁ。
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