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北海道馬産地ファイターズ

村本浩平 北海道馬産地ファイターズ

第110回 『マスターズセミナー』

 中央競馬の北海道シリーズ、そして、ホッカイドウ競馬の当年度の開催が終了すると、一気に暇になる、いや、馬券に集中できる時間が増える仕事が馬産地ライター(笑)。

 しかし昨年は札幌、函館といった道内の競馬場だけでなく、東京競馬場でもビギナーズセミナーの仕事をいただき、馬券購入を忘れる程に忙しく働かせていただいた。

 その上、札幌競馬場では「教えて!GⅠデスク登場!」という初めての仕事もさせていただいた。GⅠデスクとはいったい何ぞや?とお思いの方に説明をすると、「GⅠに関する素朴な質問から専門的な質問まで、競馬のアドバイザーがお答えします。馬券の買い方やマークシートの正しい塗り方もレクチャーしてくれるので競馬ビギナーの方も安心です」というもの(ちなみにイベント説明の原文そのまま)。競馬のアドバイザーたる自分が、「GⅠにまつわる疑問、質問だけでなく、競馬のことなら何でもお答えしますよ!」とファンファーレホール内の競馬ファンの方に呼びかけると、「今日のGⅠはどれが来るんだい?」といった感じで来られる方もいたのだが、そこでこの秋のGⅠシリーズにおける、自分の惨憺たる馬券成績を発表すると、大概の方が苦笑いを浮かべ、

 「お兄さん、馬券頑張ってな!」と励まされながら、その場から立ち去っていった。中にはそんなに馬券が当たらないのなら俺の予想を聞かせてやろう、と思った方もいて、そのうち、何かやっているぞという方も集まりだし、それぞれが予想を披露しあうという、当初の主旨とは全く違った盛り上がりを見せることさえあった。

 その時、改めて競馬や馬券は色々な価値観や楽しみ方があるのだなあと再認識していたのだが、同じ時期、札幌競馬場では「来賓室でファンミーティングin札幌競馬場」というイベントも行われていた。

 その内容を原文から抜粋して説明すると、「長年こよなく競馬を愛するファンの皆さんへ...(中略)...当日は岡田スタッドの岡田牧雄氏を迎え...(中略)...ぜひ、みなさま奮ってご応募ください」というもの。(中略)馬券の下手さ加減には自分でもあきれてしまうのだが、まとめるとするなら、馬産地を代表するホースマンであり、週末は札幌競馬場でその日、開催されているレースを全て購入するほどの馬券ファンでもある岡田氏。その岡田氏と共に来賓室でレース観戦をするだけでなく、その日に行われるGⅠのパドック解説や競馬にまつわる質問コーナーも受け付けるというものだった。

 GⅠデスクが入っていなかった日に興味半分、取材半分で来賓室をのぞきに行ったのだが、そこには抽選をくぐり抜けた熱心な競馬ファンが集まり、一様に競馬新聞を広げながら馬券の予想を行っていた。

 その後、控え室でもある別の来賓室で、同じように競馬新聞を広げていた岡田氏へ挨拶にうかがったのだが、「自分もファンの方には、より競馬を深く知ってもらいたいと思っていたし、こうしたイベントはどんどんやるべきだよね」と話していた。実際にイベントでの岡田氏の話は、普段から取材などで話を聞かせてもらっている自分でも非常に興味深く、パドックの見方も含めて、改めて勉強させられることばかりであり、ファンの方ならその一言一言が、格言のように思えたに違いない。

 夏の北海道シリーズを中心に、ビギナーズセミナー講師の仕事もさせていただいている自分ではあるが、競馬初心者が多く詰めかける開催時とは違って、パークウインズに来ていただいているのは、普段から競馬を楽しまれているファンの方がほとんどのはず。

 こうしたファンの方へのサービスを図る、もしくはパークウインズとなった競馬場、もしくはウインズに来るのが楽しくなるようなイベントを行うのはありだな、と現場に出てみて再確認できた。勿論、パークウインズ開催日の全てではなく、競馬初心者の方の割合が多いであろう、GⅠ開催日だけでもGⅠデスクを行えるようにすれば、ビギナーズセミナーとしての役割も果たせるはず。また、開催日以外は使用されない来賓室でファンミーティングが行われて、そこでは岡田氏のようなホースマンの方と競馬を楽しめるとなれば、熱心なファンの方も、一度は足を運んでみたいと思うはずだ。

 前述したように、秋から冬にかけては馬券に集中できる馬産地ライター。これをお読みの関係者の方々、不肖村本、何でもお手伝いいたしますよ!という営業はさておいて、今後もビギナーやマスターにも対応できるイベントをせめてGⅠ開催日だけでも行っていければ、より広く、そして深く競馬を楽しんでもらえるのでは、という気がしている。