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第105回 『夏の大反省会』

2017.09.13
 先月号でお伝えした通り、この夏は例年になく厳しい夏だった。特に7月23日~8月4日と、ホリデー1日を挟んで8月6日~8月18日の13日連続出馬×2は調べた限り前例のない厳しい日程であった。とはいえ一応会社なので休みもローテーションでとっているので、厳密には全日程を『完走』した編集部員はいない。
 筆者の場合はお盆の13日から4年ぶりに帰省するため、厳しいローテーションとなった。弊社は完全週休2日制で夏季休暇の規定はなく(仮にあったとしても、競馬の開催がある限り取れるはずもなく)どこかで休みを貯める必要があった。そういう理由で週1日の休みで約ひと月弱勤務してみたが、精神的にはまだまだいけそうだったが、体力的には正直しんどかった。

 健康診断で引っ掛かって剣道の稽古をお休みしていて、体力が落ちていたこともあるが、「47歳の現実」を思い知った夏でもあった。奇しくも帰省前日に4年に1度開催される高校の同窓会が田舎で行われていて、SNSにアップされた集合写真で同級生達と「再会」したわけだが、若かりし頃のイメージが微塵もない。それはお互い様ではあるのだけど(笑)、兎にも角にも「現実」と向きあった夏でもあった。

 夏の帰省資金を一気に稼いでやろうと臨んだ8月11日の黒潮盃。世間の人気は東京ダービー3着のブランレガートだったが、筆者の◎は単勝11番人気のカンムル。父のサマーバード(USA)はベルモントステークスを勝っているのに、産駒はどうも1800mまでのイメージ。5~6馬身離されていたとはいえ、京浜盃や羽田盃では最後の直線でいい脚を使っていた。追い切りの反応も抜群で、ここはスローになりにくいメンバー構成。持ちタイムも上位。自信を持って買った。

 レースは1番人気のブラウンレガートが、イン3番手、いわゆる「ハコ」の位置に収まり、カンムルは中団やや後ろ目の位置。ペースは予想通りシェアハッピーとオリジナルポイントが牽制し合い前半37.0-62.8のハイペースに。レース中、払い戻しに並ぶ自分の姿が(妄想で)見えるぐらいの理想的な流れ。

 しかし、ブラウンレガートは強かった。カンムルも4コーナーでは先頭集団に取りついたが、ブラウンレガートに好位置から抜け出され、メンバー中最速の39.0で上がられては、4馬身差の2着が精一杯だった。本命が11番人気なら「少し狂えば」の期待もあったが、一本被りの1番人気はどの組み合わせも売れていて、妙味が薄かった。

 ブラウンレガートは待望の重賞初勝利。的場文男騎手は今年重賞6勝目と絶好調。

 全体的には「乗れてない夏」だったが、南関東の売り上げは絶好調。日程が若干異なるため直接比較は難しくあくまで参考だが、例えば2016年8月14日の大井競馬と2017年8月13日の大井競馬は同じ日曜日に行われ、前年の6億3,328万8,000円に対し、今年は7億4,415万3,510円と1億1,086万5,510円のプラス。

 南関東唯一昼間開催で行われる浦和競馬も、2016年8月10~12日と、2017年8月16~18日を比較すると、開催3日間で4億4,621万3,990円のプラス!となった。1日平均9億円の売り上げは、正直驚きである。

 一方で、7月23日、8月6日に組まれた船橋競馬の日曜開催は、1日8レースではあったがいずれも3億8,691万850円(本場入場4,407人)、3億7,416万1,070円(本場入場5,199人)と振るわなかった。参考までに昨年8月21日に開催された川崎競馬の日曜開催(船橋同様1日8レース)は4億6,961万9,020円で、本場入場は1万5,620人であった。

 これは全レース発売のWINS川崎と、メインレースのみ発売のJ-PLACE船橋の差とも言える。積極的に「おこぼれ」を取りに行った川崎と、うまく取り込めていない船橋、というイメージ。我々も川崎なら中央版も地方版も積極的に展開出来るが、船橋では中央版は売りづらい。

 入場5,000人台なら船橋としては大盛況だが、隣のららぽーとが強敵過ぎて、場内にお客さん、特に女性客やカップル、家族連れを留めておくことが難しい。周囲に競合する施設のない他3場に比べお客さんを「縛りつけておく」施策が必要だ。

 日曜開催は大井や川崎もチャレンジしているが、それなりの売り上げを得るのにどこも苦戦しているのが実情である。
 今夏は全体的には売れていただけに、その点が「宿題」として残ってしまった。
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