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馬ミシュラン

小山内完友 馬ミシュラン

第108回 『第17回JBC』

 11月3日、大井競馬場で第17回JBCが開催された。さすが特異日らしく今年も快晴だった。

 JRA京都、福島競馬との同日開催で行われた今回。いわゆる「2003年の悪夢」を思い起こすが、発売結果については後述する。

 当日筆者は午前中出社し、昼過ぎに大井競馬場に到着。まず「馬産地北海道ウマいものフェス」が開催されている「ウマイルスクエア」(3号スタンド跡地)へ。年末恒例の「ラーメン&餃子フェス」はひと開催かけて全店制覇するのだが、今回はそんな余裕もなく、まず目ぼしを付ける。浜の母ちゃん食堂のうにごはんに激しく惹かれたが、予想通り大行列。とりあえず業務優先で後ろ髪引かれる思いで事務所へ。

 ウマイルスクエアでは他に全国の競馬場の砂の展示が行われていて、実際に触れることが出来るという好企画。日頃我々は撮影などで馬場に入る機会があるので、踏みしめたり掘ったり違いを確かめることが出来るが、ファンにとっては貴重な体験になったのではないだろうか。

 当日、大井競馬場の場内ではJRA京都、福島競馬の5R以降が併売されていた。それ自体はこれまでもあったので珍しい訳ではなかったが、JBCの開催場で併売というのは英断だ。一方でJRA施設でのJBC発売は15か所だが、目新しい場所はなかった。

 JBC最初のレースは第7レースのJBCレディスクラシックJpnⅠ。逃げ粘るプリンシアコメータに直線並びかけ、競り合いをアタマ差交わした地元大井のララベルだったが、レースは審議に。最後の直線走路で、外のララベルが斜行し内のプリンシアコメータに再三接触。長い審議の結果、失格、降着はなく、フジノウェーブに続く地方競馬2頭目の「JBC制覇」となった。

 後で公開されたパトロールフィルムの映像を見て、「横の動きに甘い」とか「空気を読んだ」とか勝手なことを言っていた我々報道陣だが、思えば昨年のこのレースは当日朝に競走除外となり、そこからこのレースを目標にダートグレード路線を歩み2着2回。調整が難しそうなこの馬を厩舎関係者が仕上げた。

 一方、本命視されたクイーンマンボはざ石で回避。11着に敗れた1番人気の女王ホワイトフーガはこのレースを最後に引退となった。

 続くJBCスプリントはゴール寸前アタマ差抜けたニシケンモノノフがJpnⅠ初制覇。アタマ、アタマ、クビの接戦だったが、直線前が壁になり、一瞬の判断で内に進路を取った横山典弘騎手の好騎乗だった。2着コパノリッキーも1200mのスタートで致命的な出負けも、前に行かないと勝負にならないこの開催の大井の特徴をよく知る森泰斗騎手が、3コーナー手前から一気にまくっていったことが2着につながった。最後は生粋のスプリンターかどうかの差だろう。

 JBCクラシックは5ハロン62.1と、GⅠ馬5頭というメンバーを考えればやや遅い平均ペースだったが、抜け出したケイティブレイブとミツバ、アウォーディー(USA)を外からサウンドトゥルーが一気に差し切った。例年寒くなってから調子を上げてくる馬だけに、この冬は楽しみだ。

 2003年以来となるJRAとの同日開催。好天に恵まれたが、本場の入場者数は28,147名で、前年比98.0%と伸び悩んだ。売上はレディスクラシック763,865,300円(前年比89.7%)、スプリントが1,079,040,900円(前年比106.3%)、クラシック1,812,368,300円(前年比112.1%)、JBC当日の1日4,640,685,830円(前年比95.2%)とこちらも伸び悩んだ。

 一方、京都競馬は入場19,304人、売上8,447,766,500円、福島競馬は入場10,122人、売上5,311,722,400円で、2歳牝馬のGⅢファンタジーステークスは2,567,867,200円の売上をあげている。本場所の京都競馬が開催されただけにこの結果は想定内ではあったが、豪華メンバーによるJpnⅠ同日3レースをもってしても、JRAのブランド力にはかなわない、のが現実か。

 奇しくも来年はJBC初のJRA京都開催。地方競馬で行われているレースのJRA開催と言えば、東京競馬場で開催された2011年の南部杯で7,029,416,200円。JRAのJpnⅠ(GⅠ)同日開催は2004年にジャパンカップダートとジャパンカップが同日に行われ、それぞれ10,028,720,700円、21,940,354,600円の売上だったが、前年比145%の本場入場にもかかわらずJCが8.3%減するなど、ファンの希望と売上は必ずしもマッチしない。そういう意味でも、来年のJBCには注目している。