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烏森発牧場行き

吉川良 烏森発牧場行き

2010年の記事一覧

第191便 感動なのだ

 「うちの親戚にね,東大を出て銀行へ入ってな,かなり出世した奴がいるのよ。ろくな奴しかいなくて,食うや食わずの奴ばっかりの一族だもんだから,そいつはさ,うちの一族で,言ってみりゃ,イチローかイシカワリョウみたいなもんだ。

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第190便 洞爺湖畔で

 去年の暮れから冬のあいだ,春になって桜を見ているあいだ,夏になってしまって,ずうっと私の頭に引っかかっていた宿題があった。「無理を承知で言うんだけども,もし,北海道の洞爺湖の方へ行くことがあったら,わたしをいっしょに連れてってくれませんか。

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第189便 夏のバス停で

 お願いすることがあって,都合のいい日に訪ねたいと,東京の北区滝野川に住む原田高志くんから電話がきたとき,「後楽園へ行ってる?」と私は訊いた。「毎週ではないですけど,ときどき」そう返事を耳にして私は,「後楽園で会おうよ」と提案をした。

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第188便 立会川のミシェル

 2010年6月30日,水曜日,午後5時すぎ,私は京浜急行電鉄の立会川駅を出てすぐの,道ばたにある坂本龍馬像に足を止め,「今日もムシムシ,嫌な天気だね」と首すじの汗を拭きながら,掲示の説明を読んだ。

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第187便 競馬の本

 なるべく歩いてください,と医師に言われている私は,家庭のゴミ出しを引き受けている。小公園のきわにあるゴミ集荷所まで家から200歩くらいだが,坂道だし,起き抜けにちょうどいい運動ということなのだ。

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第186便 必死の思い

 2010年3月28日,日曜日のこと,東海道新幹線掛川駅の近く,掛川グランドホテルで,和田秀雄氏の「旭日雙光章受章祝賀会」があって,200人が集まった。

 『日本国天皇は和田秀雄に旭日雙光章を授与する皇居において?をおさせる』と受付に飾られた賞状(2009年11月3日に受章)の?の字が読めず,それがちょっと気になったまま私は,「桐」と立札のある席に坐った。

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第185便 さくら幻想

 今年の関東地方の春は雨の日が多くて,冬に逆戻りしたような寒い日も多く,「風冷えて咲くに咲けないさくら花」なんぞと句をひねっていたが,「今週もタラレバ食ってハズレ花」と笑うしかない私の週末は相変わらずである。

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第184便 船橋の酒

 もう40年近く昔のことだが,薬品会社に勤務していた私は,秋田市の大きな病院の院長に,とてもよくしてもらった。
 そのころに中学生だった院長の三男坊が,私の家に近いホテルでの結婚式に出るとか,ひょいと電話してきて,式の翌日に顔を見せ,酔っぱらってしまって私の家に泊まった。野猿のようだった少年が,初老の白髪男になっている。

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第183便 夢のような日

 「マイコ。カネトシマイコ」
 ウインズ横浜3階の人ごみのなかで,声を出さずに私はつぶやいた。京都の第6R新馬戦,16頭のなかに,カネトシマイコサンという3歳牝馬がいる。2010年1月30日のことだ。
 予想のシルシがまるで付いていない。でも,100円だけでも買おうかなと思ったのは,3人いる私の娘のまんなかの名がマイコだからだ。

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第182便 横浜ウインズ冬景色

 2009年12月31日の午後5時ごろ,「主人がお世話になりましたタカムラと申します。もし,ご迷惑でございましたら,おっしゃってください」と女性の声の電話がかかった。

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