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第48回 偉大なる真央ちゃん~オリンピックで問われた真価~

2014.03.14
 京都記念でのジェンティルドンナにまさか...と思ったその週中、4年に1度のオリンピックの舞台で、まさか真央ちゃんが...と、驚きの16位スタートに。演技直後、「自分でも分からない」と、ボーッとした表情でインタビューに答える姿が本当に切なくて、胸が締め付けられましたが、翌日のフリーではパーフェクトな演技を披露。曲が終わると同時に涙を堪えきれない様子の彼女の姿には、私もテレビの前で号泣でした。
 もちろん完璧な演技に対してもそうでしたが、それ以上に、メダルにはもう手が届かないと分かっている状況の中でも、最後まで自分の追い求めてきた演技を貫こうと戦った彼女の姿勢が、本当に純粋すぎて...。芯の強さとは、まさにこういう事をいうのだなぁ~と、胸が熱くなりました。

 大昔、仕事でのミスに悩む私に父は、「人の真価が問われるのは、犯してしまったミスや失敗に対して、どう対処・対応していくか?その時にこそ人の真意が見え、周囲も見ているものだよ」とアドバイスを受けたことがありましたが、まさに今回の真央ちゃんの姿には、学ぶべきことが多かったです。

 120%同じような状況になることはないのですが、仮にそうだったら?とおこがましくも想像してみると、間違いなく、最初の演技を終えた時点で、「もう日本に帰る」と、38歳1児の母の現時点でもダダを捏ねて逃げ出していた気が...。

 それが弱冠23歳にして、なぜああも我慢強く全てを背負って生きていけるのか?しかもまたインタビューでの受け答えがどのような状況の時でも素晴しすぎて、これまた胸を打たれてしまう...。

 そういえば昔、何かの本で有名なコーチが「伸びる選手の条件は、素質もさることながら性格がいいこと」と書かれていましたが、性格の良さとは、いかなる状況や立場になろうとも、物事の本質を見失わない真っ直ぐな気持ちなのことなのかなぁ~と、彼女の姿に感じました。

 考えてみれば、メダルが全てを物語るということはなく、メダル中心に物事が回ってしまっては、本末転倒。
 しかし日本を代表しての立場となり、周囲の期待を一身に受け、形となってあらわれる結果を国民全体が求めてしまいがちな傾向に...。

 あの小さな肩に全てが伸し掛かかったわけですが、しかしながらオリンピックの舞台で取り返しのつかないことをしてしまったと現実を受け止めながらも、最後まで競技に対して忠実であった姿こそが、これまでの生き方を物語っており、バンクーバー五輪での銀メダルの際の涙が、銀メダルにあったのではなく、ミスをしてしまったことに対しての悔しさだと気づかされるものでした。これぞまさに記憶に残るオリンピックであり、人として学ばせてもらうことがありましたね~。本当に素晴しいですね。

 さて話を競馬に戻しますが、今年は雪の影響を多大に受ける形となりましたね~。まさか2週に渡り、東京開催が土・日とも中止になるとは...。

 予定が乱れ人馬共に厳しい状況となりましたが、中には1週延びたことがよかったと振り返る陣営も。オトコ馬相手に、強い競馬で東京新聞杯を勝利をしたホエールキャプチャ。何でも1週延びたことで、高まりすぎていたテンションをフッと抜くことができたと。マイナスな面ばかりではなく、アウェイだからこそ見えてくることもあり、今後に向けての好材料となるケースもあるのかもしれませんね。

 それでは皆さん、また来月お逢いしましょう。
 ホソジュンでしたぁ。
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