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川島ファミリーがゆく! 馬道ひとすじ

川島正行厩舎 川島ファミリーがゆく! 馬道ひとすじ

出る杭は打たれる 出過ぎた杭は打たれない

 すでにご存知の皆さんも多いかと思いますが、川島正行厩舎は7月5日、記録が残っている中では南関東初となる通算1000勝を達成しました。今回はこの1000勝と表彰式の風景などを中心にお話していきましょう。

 大きな節目となったこの勝利の前の週にはフリオーソによる帝王賞(JpnI)制覇で999勝目を挙げ、1000勝の翌週にはマグニフィカでジャパンダートダービー(JpnI)を制しJpnIを連勝。いつにも増して賑やかな夏となっています。調教師としてのスタートはちょうど20年前の同じ頃。平成2年7月25日、サクラリュウオーで初出走。翌日タイガーショウハイで初勝利し、3481戦目で1000勝というメモリアル勝利を迎えました。


 1000勝と前後してそれを祝うかのように大レースを制するには日々の努力とともに強運も味方に付ける必要がありそうですが、それについて問うと「強運の秘訣?愛馬心だよ」とのこと。ちょっぴり謎かけのような答えが返ってきました。

 さて、ジャパンダートダービーを制したマグニフィカですが、馬房ではとっても愛らしい馬だということは以前こちらでもご紹介しましたね。6月の東京ダービー(SI)では好調でありながらも前半の行き過ぎが原因でゴール前ではガス欠状態に。「あんまりクヨクヨしないタチなんだ」との言葉通り、東京ダービーで3着に粘った彼の底力を信じ、好調さをさらに上積みして挑んだ大舞台を再び戸崎圭太騎手の手綱に託しました。2番手から3番手での競馬、行く馬がいなければそのまま前へという指示だったということですが、その指示が的中。戸崎圭太騎手自身も「前半行き過ぎず、気持ちよく走れたことが強い馬たちを相手に逃げ粘った後半の脚に繋がりました」とコメント。馬づくりの基本を担う担当厩務員の多田さんはレース後「信じられない(ほど嬉しい)。勝ててよかった」と喜びを語っていました。そういえば、レース当日、「相手も強いからなぁ」と言う多田さんに、厩舎マネージャーが「大丈夫!マグちゃんも強い!」と猛烈な激励をして送り出したというエピソードもあったようです。

 7月22日7R終了後には船橋競馬場ウィナーズサークルに於いて1000勝達成の表彰式が行われ、川島正行調教師が集まってくださった皆さんの前で、改めて1000勝達成の喜びや日頃のご声援への感謝の言葉を述べました。

 当日は公私ともに親しい演歌の大御所・北島三郎さんも駆けつけ花束を贈呈。北島三郎さんは川島正行調教師にとって恩人でもあり、調教師として初重賞を制したキタサンテイオー(平成4年 平和賞)をはじめ管理馬のオーナーさんとしても強い絆で結ばれている間柄。その絆の深さは、ジョッキーから調教師の道に入った時に贈られた北島三郎さんの「出る杭は打たれる。出過ぎた杭は打たれない。正行、強くなれ」という言葉を心に刻み、馬の道を歩み続けているという師の発言からも伺うことができます。それは皆さんからの声援に応える川島正行調教師の後ろ姿を見つめる北島三郎さんの姿からも同様に感じられたこと。その際に北島三郎さんにお話を伺うと「今は弟子ができて、ずいぶん貫禄が出たね」と笑顔。突然の問いかけにも丁寧に答えてくださり、表彰式の後は厩舎に所属する佐藤裕太騎手や江川伸幸騎手、山下貴之騎手、川島正太郎騎手にも声を掛けるなど、細やかな気配りをされる姿も印象的でした。そんな北島三郎さんという思いがけないスペシャルゲストの姿に、集まった皆さんから歓声と拍手が沸き起こり表彰式も一層華やかに。セレモニーの締めくくりには川島正行調教師が用意した1000本のバラを厩舎スタッフから集まってくださった皆さんに手渡ししてのプレゼントも行われました。

 このバラのプレゼントに見られるように、いろいろなアイディアを出してファンの皆さんに楽しんでいただきたいという強い想いを持つと同時に「マスコミはファンの代表だから」ということで、各マスコミに対する取材姿勢が丁寧なことでも知られています。

 今後の一番の抱負として、「ファンの皆さんに強い馬を見せたいですね」と川島正行調教師。11月3日に行われる競馬の祭典JBCでは中央競馬や他地区からの強豪たちを相手に強い競馬を見せ、良い結果を出したいとのこと。そういったことに加え、"アイディアマン"と言われるひらめきでファンの皆さんに魅せる競馬、楽しんでいただける競馬をどんな形で提供してくれるのかも注目したいところです。1100勝、1200勝と未来を繋いでいく若駒たちも続々とデビュー。彼らが成長して行く姿もぜひ競馬場でご声援くださいね。