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川島ファミリーがゆく! 馬道ひとすじ

川島正行厩舎 川島ファミリーがゆく! 馬道ひとすじ

1番弟子・佐藤裕太騎手が調教師の道へ!

 5月8日、船橋競馬場で行われた第28回東京湾カップ(SIII)。3歳馬たちが夢の大舞台・東京ダービー(SI)に向けて凌ぎを削るこのレースで、所属馬サーモピレー(父クロフネ)が嬉しい重賞初制覇を達成しました。

 ホッカイドウ競馬からの転入後は、京浜盃(SII)で3着、クラウンカップ(SIII)では2着と悔しい思いを重ねてきただけに、この勝利はこれからに向けて弾みをつける嬉しい結果。祖母スターアルファは、あの名牝ベガの半妹で、その由緒ある一族の一員としても、今後の活躍に大きな期待が膨らみます。

 厩務員、騎手と自らの息子が務めるドバイエキスプレスと、今回素質の高さを見せつけたサーモピレーで挑む東京ダービー(SI)に向けて、「作戦?これから考えるよ(笑)」と川島調教師。レース後には表彰式で受け取った花束と副賞を手に、「これは応援してくれているファンにあげないとね」と自らウイナーズサークルまで戻り、皆さんに手渡ししていました。

 5月19日には、待ちに待った嬉しいニュースが届きました。川島正行調教師の1番弟子で、ずっと厩舎の馬たちを支えている佐藤裕太騎手が、念願の調教師試験に合格!併せて、厩舎作業や騎手のお手伝いなど、細々とした業務に携わりながら、騎手試験に挑んでいた仲野光馬(かずま)厩務員が、ついに試験合格を掴み取りました。二人は6月1日付で、夢見ていた人生の次のステップを歩み始めることとなっています。

 裕太騎手といえば、川島厩舎だけに留まらず、南関東競馬にとって無くてはならない存在として、あまりにも有名。アジュディミツオーやフリオーソなど、地方競馬だけではなく、JRAや世界の壁にチャレンジした名馬たちの走りも支えました。

 その温厚で誠実な人柄からも、多くの人々に愛されている裕太騎手。いざという時の行動力も持ち合わせ、騎手会の会長になってからは、公正を確保しながら、グッズ販売やイベントなどを通じてファンの皆さんとの距離を縮めることにも努め、愛情と熱意ある気持ちを注ぎ続けてくれました。

 そんな裕太騎手と川島正行調教師にまつわる、忘れられないレースがあります。

 2010年2月17日に行われた第46回報知グランプリカップ(SIII)。このレースで、裕太騎手はナイトスクール(坂本昇厩舎)に騎乗しました。

 2番手から競馬を進め、先頭で直線に向いたナイトスクール。その姿を見た多くの皆さんから「裕太さん!!」「裕太君!!」と悲鳴にも似た歓声が起きたほど。このレースで、ナイトスクールは4着という結果でしたが、裕太騎手の功績と人柄を知る誰もが、「今度こそ!」と同じ気持ちになった瞬間でした。それほどまでに、周囲の人々の"佐藤裕太騎手に重賞を獲らせたい"という想いは強いものでした。そして、その想いは、自らの管理馬も同レースに出走させていた川島調教師の心にも。

 レース後、「直線入った時に"ユウター!!"って叫びすぎて、声がかれちゃったよ(笑)」と、あの当時、ちょっぴり照れを隠すような笑みを浮かべた表情で話していた姿を、今でも良く覚えています。

 佐藤裕太騎手は6月1日付けで"佐藤裕太調教師"となり、船橋開催3日目となる6月18日には、騎手としての引退式も行われることとなっています。

 1番弟子の嬉しい"門出"を迎えた川島調教師ですが、競馬への熱い想いは相変わらず。風が強い開催日には、「あの辺りの砂埃がひどいから多めに撒いて」など、散水車の運転手さんに直接指示する姿も見られました。

 この春惜しまれながら現役を引退し、繁殖への道に進んだマニエリスムの全弟・カンジャンテ(2歳牡馬 父ゼンノロブロイ)も能力試験に向けて順調に調整中。1番弟子"佐藤裕太調教師"の誕生・騎手としての引退式、東京ダービー(SI)と6月の馬道もにぎやかになりそうです。