文字サイズ

文字サイズとは?



川島ファミリーがゆく! 馬道ひとすじ

川島正行厩舎 川島ファミリーがゆく! 馬道ひとすじ

夏にもナイキマドリード!

 今年もいつもと同じように、暑い夏の到来。でも、今年はいつもと少し違う。
 それはきっと、8歳牡馬・ナイキマドリード(父ワイルドラッシュ)の、習志野きらっとスプリント(SIII)優勝という嬉しいニュースで夏が幕開けしたせいかも知れません。

 ナイキマドリードといえば、今年3連覇を達成した船橋記念(SIII)=冬の印象が強い、という方も多いのではないでしょうか。

 もともと夏の暑さがあまり得意ではなく、毎年6月のさきたま杯(JpnII)以降からは、出走を控えめにして秋まで厩舎で休養というローテーション。でも、今年はいつもより元気!とのことで、夏の地元重賞への参戦となりました。

 レースは、ペースを読んだ川島正太郎騎手がうまく控えて脚をため、直線で一気に前を捕えて先頭ゴールという、ナイキマドリードの強さが存分に伝わる内容。祝日開催ということもあり、競馬場に集まった多くの皆さんの前で、「ナイキマドリードここに在り!」という存在感をしっかりアピールする走りを見せてくれました。

 このレースで通算50戦目、8つ目の重賞タイトル獲得となったナイキマドリード。そんな彼の強さの秘訣は、オンオフの切り替えの上手さだと、担当の舟山厩務員を始め、厩舎関係者も口を揃えます。

 そう言われてみれば、馬房では、じっと動かず、のんびりと。時々ご機嫌な様子で、扉にお鼻をぴたっとくっつけてかわいい顔を見せてくれることもありますが、その気配もとても静か。

 レースから3日後、厩舎でゆっくりしているマドリードに会いに行くと、扉付近にたたずみ、すっかりおだやかモード。動画を撮っても、パチリとまばたきをして、お鼻をぷくっとする以外にはほとんど動かないので、まるで静止画のようになっていました。

 その一方、レースに向かうパドックで、前を見据える眼差しに静かな闘志を湛え、空気が止まったかのように集中して歩く姿は、やはり第一線で活躍するトップアスリートならではのオーラを感じさせます。

 「ほんとにすごい馬。頭が下がります。調教でも内馬場ではおとなしいのに、本馬場に入るとひっかかる。返し馬でもコトコトするところがあるけど、ゲートに入れば大丈夫。そういうオンとオフの切り替えがとても上手な馬で、無駄なエネルギーを使わない。馬房ではおとなしくしていて、レースで一生懸命走る。古馬になってレースを良く分かっていて、とても賢い馬ですね。夏の重賞で名前を刻めて良かったです」。

 こう語った川島正太郎騎手は、6月の京成盃グランドマイラーズ(SIII)でのトーセンアドミラルの優勝に続いて地元重賞を連覇。夏場の体調管理は「水分補給!」だそうで、「ジュースを飲むと太っちゃうから、水やスポーツ飲料を飲んでいます。いくら飲んでも汗ですぐに出るし、熱いお風呂にも入るから、僕の場合、水ならいくら飲んでも太らないですよ」。

 そういえば、正太郎騎手もそうですが、騎手の皆さんはうらやましいほどの美肌揃い。取材の時に近くで見る機会がありますが、それはもう、羨ましい限り。「そうですね、たぶん水分補給とお風呂のせいだと思います(正太郎騎手)」。

 この他、体重管理のために、お菓子や油っこいものを控えめにしていることで、さらに効果を上げているのかも・・・。私たちが"ジョッキー流美容法"を実戦するには、鉄の意志が必要そうです。

 「もっとたくさんの皆さんに競馬場に来てもらえるよう、僕ら騎手も頑張らないといけないと思っています」と正太郎騎手。習志野きらっとスプリント(SIII)の表彰式の後には、たくさん差し出されるサインのリクエストに、丁寧に応える姿も見られました。

 なお、ナイキマドリードの次走は未定ですが、今後、船橋記念(SIII)4連覇という大きな夢も期待してしまいます。猛暑続きの今日この頃、船橋記念が行われる冬の空気を思い出して、ちょっぴり涼んでみることにしましょう。