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北海道馬産地ファイターズ

村本浩平 北海道馬産地ファイターズ

第120回 『リアル「馬産地ファイターズ」の夜に』

 11月1日、門別競馬場で行われたイベントのゲストとして呼ばれた。この日の門別競馬場のメインレースでは、今年最後の交流重賞である北海道2歳優駿が行われていた。その予想ステージのゲストとして招かれたのが、元日本ハムファイターズの稲田直人選手。そして、14歳からのファイターズファンをここでも公言させていただいた、不肖村本浩平だった。

 また、胆振東部地震の復興支援競走として行われた「門別グランシャリオジョッキーズ」には、GⅠで3連勝の成績を残していたC・ルメール騎手、そして、今年8月12日に地方競馬通算最多勝記録となる7,152勝を達成。その後も記録を更新し続ける的場文男騎手も、久しぶりの来道とあって、この日の門別競馬場は早い時間から賑わいを見せていた。

 こうしたスターの中に入ると6等星以下の輝きでしかないものの、身体の大きさもあってか、混み合ってきた競馬場で知り合いの方から次々と声をかけられる自分。その際、ある知り合いの方から、「今日は『リアル馬産地ファイターズ」だね」と声をかけられた。確かに、このコラムのタイトルでもアピールしているだけでなく、常日頃、ファイターズファンを公言しているわけだが、元を含めたファイターズ選手と仕事をするのはこれが初めてとなる。「夢は声に出していたら、いつか叶うよ!」というわけでも無いのだろうが、そもそもこのイベント自体が、「競馬とファイターズに精通している」ということで声をかけてもらったものであり、その意味ではファイターズ推しであることが、ひょっとしたらこのコラムのタイトルが(笑)、仕事の獲得に繋がったとも言える。

 そのイベントだが、稲田さんが競馬初心者という事実を踏まえて、新聞などで目に付いた馬をピックアップしていただき、その馬の競走成績や血統などといったバックボーンを記者の方が説明。その予想を受けた形で競馬に精通している自分(笑)が、また違った予想をしていくという流れになった。

 イベントが始まると司会のKさんが真っ先にこちらへと話を振ってくる。その際、「ホッカイドウ競馬勢の活躍を期待して」という前置きで、◎がウィンターフェル、○がイグナシオドーロ、▲スズカユースで以下の△にはミヤケといったJRA所属馬を入れる予想をしてみた。

 その際、血統がどうのこうの、前走の内容がどうのこうのという蘊蓄も入れてみたのだが、横にいた稲田さんの表情を見ると、「?????」を全面に出した表情をしていた。

 これはまずいと思ったKさんは、すかさず稲田さんの予想へと切り替えたのだが、「何を話しているか全く分かりませんでした」と素直な感想を述べた後で、自分の予想を、野球を絡めて披露。競馬の予想をするのはこれが初めてという稲田さんは、◎○▲といった印も、自ら予想の通りに書き記していた。

 それだけでなく、自分の印通りの三連単と三連複も購入。想定オッズを元に、当たったらいくらになりますよと教えると、「これをきっかけに、競馬にはまっちゃうかもしれないな」と笑顔を見せていた。野球側から「馬産地ファイターズ」の仲間入りだなと思いながら、観戦をした北海道2歳優駿。どうせならばと、自分も稲田さんと同じように◎→○→▲△の印通りに流す三連単を購入してみた。

 ファンファーレが鳴り響いた後、レースが始まる。集団を引っ張っていくのはイグナシオドーロ。中団にいたウィンターフェルは、徐々にポジションを上げていき、最後の直線では2頭が馬体を合わせていく。

 ウィンターフェルが交わしたかと思えば、イグナシオドーロも食い下がる。またウィンターフェルが前に出たと思ったところがゴール。自分の馬券が当たったかどうかは、すぐには分からなかったが、ホッカイドウ競馬勢の2年ぶりの勝利、しかもワンツーフィニッシュをまず、たたえなければと思っていたところ、スローのモニターでは、頭をグイッと下げたイグナシオドーロがほんの僅かの差だけ、前に出ているようにも見えた。

 検量室の近くまで行っても、意見は分かれていたが、イグナシオドーロ優勢との意見が多いように思えたし、実際に自分も三連単が外れたと覚悟した。

 しかし、着順で1着に掲示されていたのはウィンターフェル。その瞬間、場内にはどよめきも起こっていた。外れたと思っていた三連単が当たっていた喜びもあったが、換金の際にどこか後ろめたい思いを感じていたのも事実だった。

 次の日の報道を見て、やっぱりかと思ったのと同時に、どうして判定を早めてしまったのか?との思いがした。その時に払い戻された10,650円は、まだ財布の中にある。