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第71回 『12年ぶりの盛岡JBC』

2014.11.14
 10月19日、第14回JBCの中央選出馬が発表された(地方馬の発表は23日)。今年は2002年11月4日に行われた第2回以来、12年ぶりの盛岡競馬場での開催となる。
 前回の盛岡開催は現地で取材しているが、まるで昨日の出来事のようにハッキリと...覚えていないのである。試しに親交が深く、度々自宅にも泊まらせてもらったことがある岩手のU記者に「12年前のことを覚えていますか?」と聞いてみたが、U記者も全く覚えていないと言う。駅前の新聞が売り切れたとか、そういった話はなんとなくは覚えていたが、確か前日に岩手入りして、地元の方々と前夜祭を開催していたような...。

 もちろんレースのことは覚えている。JBCスプリントでクビ差の接戦を制し人気に応えたスターリングローズと福永祐一騎手、そして2着3着のノボトゥルー、ノボジャック。JBCクラシックを7馬身差の圧勝で制したアドマイヤドン。3連勝で朝日杯フューチュリティSに勝ち、クラシックを皐月賞7着、日本ダービー6着、菊花賞4着で終えたバリバリの芝路線組が新馬戦以来のダートに参戦。このJBCクラシックを皮切りに、2003年、2004年の大井開催まで3連覇(2007~2009年に3連覇したヴァーミリアンとタイ記録)を成し遂げた。

 U記者と話をしてひとつだけ思い出したことがある。当日7Rのオパールカップ。「アパルダーが絶対勝つ」とかなんとかそういう話で、「ヨシ!じゃあ明日の俺のメインはオパールカップだ!」とかなんとか盛り上がった。地元の新聞紙上でもグリグリ◎の1番人気だったが、期待に応えて快勝。相手が2番人気のナノテクノロジーだったにもかかわらず、馬単1,210円で大分儲かった記憶がある。

 思い出話から本題へ。今年のJBCクラシックの中央選出馬は、昨年のジャパンダートダービーと今年の日本テレビ盃を制したクリソライト。平安SとシリウスSに勝ったクリノスターオー。フェブラリーS、かしわ記念に勝ち、帝王賞2着のコパノリッキー。プロキオンS、南部杯等に勝ったベストウォーリア。前年の勝ち馬でGⅠ5勝のホッコータルマエ。一昨年の勝ち馬で今春の帝王賞に勝ったワンダーアキュートの6頭である。ところが、今年のジャパンダートダービーを制したカゼノコがなんと補欠の1番手となってしまった。

 この中央枠の選定と、枠の問題は、それこそ毎度その件で原稿を書いている人がいるくらい、ダートグレード競走では定番のネタだ。

 例えばJBCの中央馬選出は、「該当する競走条件が上位の順とする。なお、競走条件が同じ場合については、通算の収得賞金に過去1年間の収得賞金及び過去2年間のGⅠ(JpnⅠ)競走の収得賞金を加えた金額の多い順に決定する。同額の場合は抽選で決定する。」となっている。

 2012年の川崎JBCでその年のジャパンダートダービーを制した3歳馬ハタノヴァンクールが補欠1番手となり、みやこSに回った件があった影響か、翌年GⅠ収得賞金を加える方法に改正されている。「古馬には賞金面でかなわない。ジャパンダートダービーを勝った馬が出られないとは」という昆調教師のコメントが印象深い。昨年出走した3歳馬クリソライトは、それまで連対パーフェクトで、本賞金が1億円を超えていた。現状はそのクラスでないと出走がかなわない。抜本的な解決策としてジャパンダートダービーの賞金を上げれば済む話だが、それはまず無理だろう。

 そして枠の問題。現在は「当該競走の出走可能頭数の概ね1/3」となっている。これでも緩和された方で、ダートグレード競走では2008年までは「1/3を超えない範囲」となっていたが、年度内に川崎記念、佐賀記念、黒船賞の中央枠が1頭ずつ増えている。JBCでは2005年に名古屋で行われた第5回が、出走可能頭数12頭に対し、中央5頭、地方7頭と範囲を超えた。

 この1/3という基準は「中央・他地区・地元」のようだが、例えば在厩頭数で枠を定めると仮定すれば中央約8,000:地方約12,000で1:1.5。名古屋JBCの5:7はそれに沿っていると言えるし、14頭なら5.5:8.5で、川崎、船橋の5:9もほぼそれに沿っていると言える。

 レースの結果が結果だけにレースの質(レースレート)を考えれば中央枠の増加があってもいいとは思うが、在厩頭数からみた出走機会の公平性という観点なら、まあ妥当かなとも思う。
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