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架空名馬生産牧場 ギャラクティカ・ファーム

綱本将也 架空名馬生産牧場 ギャラクティカ・ファーム

第17回 架空:第52回 宝塚記念

馬名:ファイアフラッシュ
毛色:黒鹿毛
父:King's Best
母:ゲッコーガール
母の父:Platini
クロス:Birkhahn S5×M5
生涯成績:13戦5勝(現役中)
主な成績:宝塚記念(GⅠ)、東京優駿(GⅠ)、京成杯 (GⅢ)

 グレード制が導入された84年以降、28頭の日本ダービー馬が誕生。
 28頭のうち、ダービー後にGⅠ優勝を果たした馬は、わずか9頭。およそ2/3のダービー馬たちが、その後GⅠを優勝することなくターフから去っていった。

 「ダービーは最も幸運な馬が勝つ」。

 もし上の言葉が本当なら、その持ち前の『運』はダービーでのみ有効で、また使い果たしてしまうものなのかもしれない。
 『運』を失った『幸運な馬』は、一瞬の閃光を放つ花火のように燃え尽きてしまうのだ。だが、『運』を使い果たしてもなお、備わった『強さ』でGⅠを優勝した名馬たちもいる。

ダービー馬の、ダービー後を見てみよう。


現役中=3頭
ダービー後、GⅠを走ることなく引退=4頭
ダービー後、出走するもGⅠ未勝利=12頭
ダービー後、GⅠ優勝=9頭


 GⅠ優勝の9頭のいずれ劣らぬ名馬たちを並べてみよう。


シンボリルドルフ:菊花賞、有馬記念2回、天皇賞春、ジャパンカップ
ダイナガリバー:有馬記念
トウカイテイオー:有馬記念、ジャパンカップ
ナリタブライアン:菊花賞、有馬記念
スペシャルウィーク:天皇賞春、天賞賞秋、ジャパンカップ
ジャングルポケット:ジャパンカップ
ディープインパクト:菊花賞、天皇賞春、宝塚記念、ジャパンカップ、有馬記念
メイショウサムソン:天皇賞春、天皇賞秋
ウオッカ:安田記念2回、天皇賞秋、ヴィクトリアマイル、ジャパンカップ


 この9頭のうち、7頭までが「3000m以上のGⅠで2着以内」に入ったことがある馬だった。「菊花賞はもっとも強い馬が勝つ」と言われるように、日本競馬において長距離GⅠで好走することが最強馬であることの証明なのだろう。


 昨年のダービー馬であるファイアフラッシュが、3200mの天皇賞春で2着し、その後、第52回の宝塚記念を優勝したのも、彼には『運』だけではなく『強さ』も持ち合わせていたからだろう。菊花賞を怪我で回避し、その『強さ』は隠されていただけだったのだ。


 線香花火は一度だけ輝くが、閃光花火は二度輝く――。