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架空名馬生産牧場 ギャラクティカ・ファーム

綱本将也 架空名馬生産牧場 ギャラクティカ・ファーム

第23回 架空:第56回 有馬記念

馬名:アーデントリー
毛色:鹿毛
父:グラスワンダー
母:レッドアムール
母の父:トニービン
クロス:Northern Dancer S4×M4
生涯成績:23戦11勝(現役)
主な成績:有馬記念 (GⅠ)、宝塚記念(GⅠ)、オールカマー(GⅡ)、札幌記念(GⅡ)、金鯱賞(GⅡ)、中日新聞杯(GⅢ)

馬名:オールフェイス
毛色:栗毛
父:ステイゴールド
母:エキゾチックアート
母の父:メジロマックイーン
クロス:ノーザンテースト M3×S4
生涯成績:11戦6勝(現役)
主な成績:菊花賞(GⅠ)、東京優駿(GⅠ)、皐月賞(GⅠ)、神戸新聞杯(GⅡ)、スプリングS(GⅡ)

馬名:トップガンホー
毛色:鹿毛
父:マヤノトップガン
母:グリッターフラワー
母の父:マルゼンスキー
クロス:なし
生涯成績:40戦7勝(現役)
主な成績:目黒記念(GⅡ)、函館記念(GⅢ)

 昨年1着降着のジャパンカップで雪辱を遂げた女王スパーブビューをわずかに抑えて、史上7頭目の三冠馬オールフェイスが1番人気に推された第56回有馬記念。

 戦前の予想通り、先手をとったのは宝塚記念馬アーデントリー。衝撃のレコードタイムで天皇賞秋を制覇したトウコンマイケルが2番手をキープ。オールフェイスは8番手、スパーブビューはその直後。隊列はほとんど変わらず、3コーナーへ。
 緩みないペースでの先行が持ち味のアーデントリーが、後続に脚を使わせるべく、ペースを上げる。ここで2番手につけていたトウコンマイケルの手応えが怪しくなる。速い時計で駆け抜けた秋2戦の疲れがここで出てしまったか。
 馬群を突き放して4コーナーへという、アーデントリーの目論見を阻止するため、オールフェイスが馬群の外をまくっていく。それが三冠馬と1番人気馬の使命と言わんばかりに。スパーブビューは幾多のレースを沸かせてきた、自らの末脚を信じて、ここでは動かない。

 4コーナー。
 逃げ込みを図るアーデントリーと、強烈なまくりを見せたオールフェイスの差は3馬身。そのさらに3馬身後方のスパーブビューはここからエンジン全開。
 オールフェイスの末脚に徐々に詰め寄られながらも、アーデントリーは粘り強く最後の坂を登っていく。
 坂の頂上近く、残り100m。両者の差は1馬身半。思った以上に差は詰まらない。さらに「思った以上」に差が詰まらないのが、2頭とスパーブビューの差だった。4番手まで上がってきてはいたものの、アーデントリーとはいまだ4馬身の差がある。末脚にいつもの切れが見られない。
 オールフェイスがアーデントリーに半馬身差まで詰め寄ったところが、ゴールだった。スパーブビューはアーデントリーから3馬身差の④着。3番手を走っていた馬さえ交わせなかった。これはトウコンマイケルにも言えることではあるが、ジャパンカップでの激走が彼女の末脚を鈍らせる原因だったのかもしれない。

 ジャパンカップで③着以内に入った5歳以上の馬の、有馬記念での成績は以下の通り。

98年:2番人気=⑤着エアグルーヴ    JC②着
01年:1番人気=⑤着テイエムオペラオー JC②着
01年:4番人気=⑩着ナリタトップロード JC③着
03年:2番人気=⑧着タップダンスシチー JC①着
05年:2番人気=⑧着ゼンノロブロイ   JC③着
07年:2番人気=⑤着ポップロック    JC②着

 錚々たる名馬たちが、すべて人気で着外に消えていたのだ。
 反対に、アーデントリーとオールフェイスには強いDATAがあった。

 その年、宝塚記念を含めて連勝した馬は過去8頭。

84年:②着カツラギエース
88年:②着タマモクロス
89年:①着イナリワン
92年:①着メジロパーマー
99年:①着グラスワンダー
00年:①着テイエムオペラオー
04年:②着タップダンスシチー
06年:①着ディープインパクト

 ①着5頭、②着3頭と、すべて②着以内だった。

 その年、混合GⅠ3勝以上の馬は7頭。

84年:①着シンボリルドルフ
88年:②着タマモクロス
94年:①着ナリタブライアン
99年:②着スペシャルウィーク
00年:①着テイエムオペラオー
05年:②着ディープインパクト
06年:①着ディープインパクト

 ①着4頭、②着3頭と、こちらもすべて②着以内だったのだ。

 そうそう、DATAと言えば、③着に粘った馬にも言及しなくてはなるまい。
 15番人気で③着の8歳馬トップガンホーは、春に突如覚醒し、目黒記念→函館記念を連勝。有馬記念が今年10戦目で、その総キャリアは40戦にものぼる。初GⅠのジャパンカップでは⑮着と、能力の限界を見せたと思わせておいての激走だった。しかしそれは偶然でもフロックでもなかった。
 キャリア30戦以上の6歳以上馬で、その年7戦以上走り、重賞を2勝以上していた、前走がジャパンカップの馬は、過去4頭。

86年:11番人気=②着ギャロップダイナ  JC⑩着
00年:13番人気=③着ダイワテキサス   JC⑤着
01年:13番人気=②着アメリカンボス   JC⑩着
08年:14番人気=②着アドマイヤモナーク JC⑫着

 すべて二桁人気で③着以内に入っていた。


 今年の有馬記念はクリスマス。そういえば前回、有馬記念がクリスマスに行われたのは05年。出走馬中、宝塚記念最先着(②着)のハーツクライが、三冠馬のディープインパクトの追撃を抑えて優勝。
 今年は果たして――。