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架空名馬生産牧場 ギャラクティカ・ファーム

綱本将也 架空名馬生産牧場 ギャラクティカ・ファーム

第28回 架空:第79回 東京優駿

馬名:ゴールドヴェッセル
毛色:芦毛
父:ステイゴールド
母:フラッグポイント
母の父:メジロマックイーン
クロス:Northern Dancer S5×M5、Princely Gift S5×M5
生涯成績:7戦5勝(現役)
主な成績:東京優駿(GⅠ)、皐月賞 (GⅠ)、共同通信杯(GⅢ)

馬名: フランケン
毛色:青鹿毛
父:ステイゴールド
母:ヴィラローシェ
母の父:デインヒル
クロス:Northern Dancer M4×S5、Natalma M5×M5、Ribot M5×M5
生涯成績:6戦3勝(現役)
主な成績:青葉賞(GⅡ)

馬名: ユニバーサルエース
毛色:鹿毛
父:ディープインパクト
母:ネルソン
母の父:Acatenango
クロス:Northern Dancer M4×S5
生涯成績:6戦3勝(現役)
主な成績:きさらぎ賞(GⅢ)

 皐月賞馬ゴールドヴェッセルが二冠達成。ゴールドヴェッセルの東京優駿への道程は、まさしく二冠馬にふさわしいものだった。
 ゴールドヴェッセルが皐月賞で、2着ユニバーサルエースにつけた着差は「0.4秒」。グレード制導入の84年以降、「0.4秒」以上差をつけて皐月賞を優勝した馬は6頭。

85年ミホシンザン:0.8秒    東京優駿=不出走  菊花賞=優勝
87年サクラスターオー:0.4秒  東京優駿=不出走  菊花賞=優勝
92年ミホノブルボン:0.4秒   東京優駿=優勝   菊花賞=2着
94年ナリタブライアン:0.6秒  東京優駿=優勝   菊花賞=優勝
05年ディープインパクト:0.4秒 東京優駿=優勝   菊花賞=優勝
11年オルフェーヴル:0.5秒   東京優駿=優勝   菊花賞=優勝

 三冠馬3頭、二冠馬3頭で、東京優駿に出走した4頭はすべて優勝していた。菊花賞では5勝2着1回。「0.4秒差」はライバルとの決定的な差と言える。

 さらにゴールドシップは、「芝のみ出走、デビュー戦1着、函館・札幌で出走経験有りの皐月賞馬」であるが、84年以降「芝のみ出走、デビュー戦1・2着、ローカル出走経験有りの皐月賞馬」は、84年シンボリルドルフ(新潟)、91年トウカイテイオー(中京)、92年ミホノブルボン(中京)、94年ナリタブライアン(函館・福島)、03年ネオユニヴァース(中京)、06年メイショウサムソン(小倉)、11年オルフェーヴル(新潟)の7頭いて、全馬ダービーをも優勝して二冠馬になっていた。あらゆる経験をしておくことが、二冠馬になるために必要な準備ということなのだろう。

 そしてゴールドシップは、「皐月賞で上がり3Fを35秒を切るタイム(34.6)で、かつ出走馬中最速で優勝」していたが、03年以降、この条件に該当した03年ネオユニヴァース(34.3)、05年ディープインパクト(34.0)、11年オルフェーヴル(34.2)の3頭は、すべてダービーも優勝し二冠馬になっていた。

 NHKマイルCが創設され、クラシック路線が整備された96年以降、皐月賞馬が東京優駿を勝って二冠馬になった時の、2着馬、3着馬の「前走」には、はっきりとした傾向があった。

97年:
1着サニーブライアン  皐月賞1着
2着シルクジャスティス 京都4歳特別1着(※)
3着メジロブライト   皐月賞4着

03年:
1着ネオユニヴァース  皐月賞1着
2着ゼンノロブロイ   青葉賞1着
3着ザッツザプレンティ 皐月賞8着

05年:
1着ディープインパクト 皐月賞1着
2着インティライミ   京都新聞杯1着
3着シックスセンス   皐月賞2着

06年:
1着メイショウサムソン 皐月賞1着
2着アドマイヤメイン  青葉賞1着
3着ドリームパスポート 皐月賞2着

11年:
1着オルフェーヴル   皐月賞1着
2着ウインバリアシオン 青葉賞1着
3着ベルシャザール   皐月賞11着

 2着馬はすべて、「青葉賞もしくは京都新聞杯(※京都4歳特別は前身)優勝馬」だった。皐月賞で強い勝ち馬との力の差を体験していなかった馬でないと、強い皐月賞馬には対抗できないのかもしれない。

 3着馬はすべて、「皐月賞からの直行組」だった。王道を歩いてきた馬たちが意地を見せたということになるのだろうか。
 面白いDATAがある。「皐月賞馬が3着以内だった東京優駿」と、「皐月賞馬が4着以下、もしくは不出走だった東京優駿」とでは、1~3着馬の「前走」の傾向が全く異なるのだ。
 「皐月賞馬が3着以内だった東京優駿」は8回あったが、1~3着馬の「前走」は、「皐月賞直行組」か、「青葉賞・京都新聞杯組」で占められている。
 「皐月賞馬が4着以下、もしくは不出走だった東京優駿」は同じく8回あったが、毎年必ず1頭は、「前走」が「皐月賞直行組でも青葉賞・京都新聞杯組」でない馬が3着以内に入っていた。
 皐月賞馬がその能力を発揮すれば、東京優駿は王道、もしくは長距離から参戦の馬が好走するが、そうでなければ、多種多様な路線からの馬にもチャンスが生まれるのだ。
 皐月賞馬が二冠を達成した今年は、別路線組は最初からノーチャンスだったと言える。

 強い皐月賞馬が東京優駿を優勝した今年、秋には二年連続の三冠馬誕生の瞬間を目撃できるかもしれない――。