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架空名馬生産牧場 ギャラクティカ・ファーム

綱本将也 架空名馬生産牧場 ギャラクティカ・ファーム

第32回 架空:第73回 菊花賞

馬名:エレクトリカル
毛色:黒鹿毛
父:ディープインパクト
母:ベリーブリリアント
母の父:ノーザンテースト
クロス:Northern Dancer M3×S5、Lady Angela M4×M5、Almahmoud S5×M5
生涯成績:8戦3勝(現役)
主な成績:菊花賞 (GⅠ)、毎日杯(GⅢ)


馬名:ゴールドヴェッセル
毛色:芦毛
父:ステイゴールド
母:フラッグポイント
母の父:メジロマックイーン
クロス:Northern Dancer S5×M5、Princely Gift S5×M5
生涯成績:9戦4勝(現役)
主な成績:皐月賞 (GⅠ)、共同通信杯(GⅢ)

 エレクトリカルの菊花賞制覇は、ある側面から見ると歴史的快挙と言える。彼は東京優駿で最下位の18着に大敗していたが、過去「東京優駿で完走した馬の中で最下位だった馬」の菊花賞の成績は以下の通り。

54年ブリンクビル    8着
56年トサモアー     2着
62年イスタンブール   18着
71年シンテツオー    14着
73年ボージェスト    15着
87年エイシンテンペスト 17着
94年サムソンビッグ   15着

 7頭が挑戦して、トサモアーの2着が最高、他馬は東京優駿に引き続き大敗を喫していた。
 さらに、グレード制が導入された84年以降、「東京優駿で8着以下だった馬」の菊花賞成績は、81頭が挑戦して、[0.7.4.70]で1頭も優勝していなかったのだ。
 これだけ厳しい条件の中、彼が菊花賞を優勝できたのは、彼が『スーパーエリート』だったからである。
 例年、素質馬が集結する、京都芝1800・2000mの2歳新馬戦。その素質馬の中で、ある条件を満たした馬が『スーパーエリート』として輝かしい将来を約束されるのだ。「京都芝1800・2000m、良馬場、9頭立て以上」の2歳新馬戦で「2着以内」に入り、その後、「3歳3月までに重賞を優勝した牡馬」こそが、『スーパーエリート』として認定される。
 98年以降、『スーパーエリート』は11頭。この馬たちの「3歳GⅠ成績」を見てみよう。

トーセンラー:きさらぎ賞1着→皐月賞7着→東京優駿11着→菊花賞3着
ダノンバラード:ラジオNIKKEI杯1着→皐月賞3着
ダノンシャンティ:毎日杯1着→NHKマイル1着
ローズキングダム:朝日杯1着→皐月賞4着→東京優駿2着→菊花賞2着
ヴィクトワールピサ:ラジオNIKKEI杯1着→皐月賞1着→東京優駿2着
アンライバルド:スプリングS1着→皐月賞1着→東京優駿12着→菊花賞15着
リーチザクラウン:きさらぎ賞1着→皐月賞13着→東京優駿2着→菊花賞5着
キングカメハメハ:毎日杯1着→NHKマイル1着→東京優駿1着
ザッツザプレンティ:ラジオたんぱ杯1着→皐月賞8着→東京優駿3着→菊花賞1着
クロフネ:毎日杯1着→NHKマイル1着→東京優駿5着
オースミブライト:京成杯1着→皐月賞2着→東京優駿4着→菊花賞8着

 すべていずれかの3歳GⅠで3着に入っていたのだ。
 エレクトリカルの3歳GⅠ出走は東京優駿の18着のみ。『スーパーエリート』である彼の菊花賞での3着以内は約束されていたのである。

 ゴールドヴェッセルの2着は、エレクトリカルの『血』に引き寄せられたものであろう。
 エレクトリカルはディープインパクト産駒で、ゴールドヴェッセルはステイゴールド産駒であるが、ディープインパクト産駒がGⅠで3着以内に入ったレースに出走していたステイゴールド産駒の成績は以下の通り。

11年・皐月賞=1着オルフェーヴル
11年・菊花賞=1着オルフェーヴル
12年・皐月賞=1着ゴールドシップ
12年・オークス=3着アイスフォーリス
12年・ダービー=2着フェノーメノ

 必ず1頭は3着に来ていた。ディープインパクト産駒が好走すれば、負けじとステイゴールド産駒も好走するのだ。