文字サイズ

文字サイズとは?



HOME > お楽しみ > JBISコラム > 烏森発牧場行き

烏森発牧場行き

吉川良 烏森発牧場行き

最新記事一覧

第261便 雲の上から

 朝早く、新聞を読む。ベラ・チャスラフスカさんのことが記事になっていて、1964年の東京オリンピックの体操競技をしている彼女と、2016年6月の74歳になっている彼女の写真が並んで載っている。

>>続きを読む

第260便 相良の人たち

 2008(平成20)年の皐月賞とダービーと菊花賞に、いずれも武士沢友治騎乗で出走した小桧山悟厩舎のベンチャーナイン(父エイシンサンディ、母グラッドハンド、母の父コマンダーインチーフ)の馬主は、静岡県牧之原市相良で自動車のボディミラーを製造する本杉芳郎さんである。

>>続きを読む

第259便 おれの五月

 2016年5月31日、晴。明日は6月。
 「70代になったら、どうしてこんなに月日の流れが早くなるの?」
 と2日前の、ダービーの日の東京競馬場で会った山野浩一さんが言っていたのを思いだした。

>>続きを読む

第258便 ピロスマニ

 印鑑証明をもらいに市役所へ行った5月2日、そこから近い鎌倉駅周辺は、連休の人出でごったがえしていた。公民館の椅子で汗をふいて休み、催し物の宣伝物のある棚へと行った私は、「放浪の画家ピロスマニ」という活字にドキッとし、息を詰めてしまった。

>>続きを読む

第257便 カラジによろしく

 昭次は18歳のときに高知県四万十市から神奈川県小田原市に来て大工の親方の家に住みこみ、大工の腕をつけてから藤沢市、鎌倉市へと移り住んだ。鎌倉にいた10年ほどのあいだ、私とは酒場友だち、競馬友だちだった。

>>続きを読む

第256便 ふたりの友だち

 私の家からバスと電車で一時間かかる海辺の町の病院へ出かけた。
 「会いたいなあって言ってます」

>>続きを読む

第255便 野深卯助

 正月2日、年賀ハガキといっしょに届いた封筒の差出人が、岩手県紫波郡の野深卯助となっていた。

>>続きを読む

第254便 おれの野毛

 2016年1月9日、土曜日、横須賀線を横浜で京浜東北線に乗りかえた私は、ひとつめの桜木町駅で下車して改札口へと階段をおりながら、「おれの駅」を歩いているという感覚になっている。

>>続きを読む

第253便 ハラケンの馬

 「三河湾の蒲郡にて出航の準備を始めて一週間が経ちました。四日前、作業中に不注意から額をザックリと切って、二十針も縫いました。久しぶりに自分の体からほとばしる鮮血を見ました。止めどなく出る血に見とれてしまいました。長い陸ボケの代償なのだと思いました。海へ出る前の戒めだと感じました。

>>続きを読む

第252便 愛情一杯

 キタサンブラックが菊花賞を勝った翌日の晩、間近に富士山が見える裾野市に住む省三さんが電話してきて、
 「今日の夕方、ぼくの顔をじいっと見た父が、何か言いたそうなので待っていると、ヨシカワ、ヨシカワって、いきなり二度、呼ぶように、けっこうはっきりした声で言ったんです。

>>続きを読む