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ボクが競馬を始めたのは、サクラショウリが日本ダービーを勝った1978年。だから競馬歴としてはもう30年以上になりますか。
寿司屋を営む父が大の競馬好きで、週末になると店には同好のお客さんが集まり、それはそれは賑やかに。いや、賑やかを通り越して、うるさいうるさい(笑)。あの雰囲気は幼いボクには耐えられなかったんです。

そんな訳で初めは大嫌いだった競馬ですが、それでも気が付けばすっかりその魅力にハマってしまっていて。今じゃ仕事にさせてもらってるのだから、やっぱり競馬はブラッドスポーツなんだなと改めて(笑)。
当時は高校生ですから、もちろん馬券は買えなかったのですが、馬券が買える年になると後楽園の場外馬券場に行って100円の馬券を購入。
少し収入ができるとそれが500円になり、特券(1000円)になり。徐々に徐々にステップアップしていきました。
その頃からですかね、いつか馬主になりたいと思うようになったのは。

次のステージを探した時、見つけたのは共有クラブ、いわゆる“一口馬主”だったのです。
ロベルト系が好きで、外国産のサンシャインフォーエヴァーの牝馬に100分の1口を出資。念願の一口馬主ライフがスタートしました。
そして迎えたデビュー戦。残念ながら2着に敗れたものの、一生懸命走る姿に涙が出てきたのを今もハッキリ覚えています。
「このコは何のために走ってるんだろう。先頭で駆け抜けたとしても、首筋をポンポーンと叩いて褒めてもらえるだけなのに」。
そう考えたら、馬たちが無性にかわいくなってきたんですね。

ボクはいつも思うんです。競馬のロマンにはふたつあって、ひとつは馬券ロマン。もうひとつは馬ロマン。
入口はどちらからでもいい。どちらも間違いなく“競馬ファン”なんですから。
でも必ずその奥で両方が結び付き、そのさらなる深みに位置しているのが馬主という存在じゃないかと思うのです。

先程のボクの出資馬は、うれしいことに準OPまで駒を進め、最後は重賞にも挑戦して、たくさんの夢と感動を与えながら現役生活を終えました。

次に持った馬はイブンベイの牡馬で、新馬、500万とダートで連勝。初めて試した芝のOP特別でも2着に好走し、将来に大きな希望を抱かせてくれたのです。ところが、調教中の骨折で予後不良。
この時の言葉にならないほどのショックもハッキリと覚えています。
でもこれもまた競馬。
悲しく厳しい現実を、貴重な体験として教えてくれたのだと思います。

デビュー戦のゲートに入るまでがどれだけ険しい道のりか、ひとつ勝つことがどれだけ大変なのかを体感できたのは、後に競馬の仕事に携わることになるボクにとって、すっごく大きなことでした。

その後、40分の1出資のクラブ法人の会員となり、続いて地方の馬主資格を取り、地方で馬を共有し、今はちょっぴり背伸びをしながらですが、南関東で1頭持ちの馬主として愛馬に声援を送っています。
資産が無いので、中央の馬主にはなれそうにはありませんが(笑)、でもコツコツと一段一段階段を上るように夢を叶えてきました。
中央の馬主資格取得も諦めてしまってはダメですからね。人生最大の目標?夢?として心に置いておくつもりです。

競馬や馬がくれた大切なもの。
次回はそれについてもお話していきたいと思います。

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