馬ミシュラン
第109回 『平成30年度の日程』
2018.01.15
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11月14日、平成30年度南関東地方競馬の開催日割と、重賞日程が発表された。ここ数年のJRAインターネット発売、SPAT4等、好調な在宅投票による売上増を背景に、各主催者とも野心的な日程を組んできた。
まず開催回数と日数だが、大井競馬が20開催99日(前年比1日増)、川崎競馬が13開催63日(前年と同日数)、船橋競馬は12開催56日(前年比1日減)と減らし、浦和競馬が13開催53日(前年比4日増)。南関東全体で58開催271日(前年比4日増)となっている(開催日数は前年、本年とも計画比)。開催日自体が増えることは、本来我々新聞屋的にはうれしい限りだが、その件がそんなでもないことは後で述べる。
最も野心的なのはナイター開催で、大井競馬トゥインクルレースは4月から恒例となった12月27日までの74日間、川崎競馬スパーキングナイターも4月から12月21日までの49日間、そして船橋競馬は全日程がハートビートナイターで開催される。つまり通年ナイター開催。
通年のナイター開催は既に門別や高知で行われているが、門別は冬季休催があるし、高知は気候が温暖のため通年で行える環境にある。しかし、南関東の通年ナイターは「チャレンジングな試み」である。特に冬期間は「馬や騎手が寒いから厳しいのではないか」というファンからの声もあるが、実は1日で最も寒いのは日の出の直前で、通常は調教を行っている時間であるから、お客さんはともかく、馬や騎手は調教時間帯に比べればそれほど寒くはない(はずだ)。
2年前まで大井競馬や川崎競馬も3月ナイター開幕に打って出ていたが、結果はおもわしくはなかった。当然まだ寒いから本場入場者数は振るわず、それは想定の範囲内ではあったのだが、肝心の売上が伴わずフェードアウトしていった。しかし最近2年は在宅投票の売上が急増し、そういう意味では今が通年ナイター化のジャストタイミング、なのかもしれない。
ここ数年「南関スペシャルデー」と称して行われていた2場開催はなんと10日(前年度2日)と大幅に増えた。
今年度は5月2、3日に昼=船橋、夜=大井で行われた。いずれも船橋12レース+大井8レースの計20レース組まれ、2日は船橋4,428名、8億8,500万6,030円、大井8,126名、10億9,293万2,780円。祝日の3日は船橋7,902名、10億1,268万2,170円、大井17,822名、11億6,683万9,790円(いずれもトリプル馬単含む)の好結果を残した。新聞屋的には2場掲載8ページ版を通常の価格で発売したため売上増には全く繋がらなかったから、できればやめて欲しいのだが、これは仕方ないか。
結局、開催日は4日増えたものの、新聞発行日的にはW開催が10日あるから1月5日の追加日程を加えると実質の新聞発行日は266日で変わりないことになる。
土日開催は土曜日3日、日曜日6日から、土曜日2日、日曜日4日へと減少した(年末含む)。やはりJRAと被る土日は難しかったようだ。
次に重賞日程。29年度の南関東はJBC3競走もあり、全60競走が組まれていた。来年度JBCは京都競馬場で行われるから57競走かと思ったら、3競走が新設(格上げ)され、来年度も60競走が組まれている。
新たに重賞となったレースは、大井のブリリアントカップ(4月17日、4歳以上2000m)、浦和のプラチナカップ(7月16日、3歳以上1400m)、大井の雲取賞(2月7日、3歳1800m)の3競走。ブリリアントカップは大井記念のS1格上げにともない、大井記念のトライアルとして。プラチナカップは重賞のなかった夏場に。雲取賞は雲取賞→京浜盃と続く3歳クラシック路線の整備に、それぞれ準重賞から格上げされた。
どうしても重賞レースを中心に売れる傾向があるので、目玉としての重賞新設は悪くはないのだが、増やしすぎのような気もする。JBCを回避してマイルグランプリに回ったり、あるいは浦和記念の後に勝島王冠があったり、今ひとつバランスの悪い体系を先に整備するべきだろう。
JpnⅠ(GⅠ)はともかく、帝王賞に向けてのSⅠやSⅡを増やしても、ではJpnⅡやJpnⅢを地元馬が回避する現状はどうなのか。ダートグレード競走が下級条件を加えて頭数を揃えたり、寂しい頭数となり、一方で南関重賞が盛況となる現状は、レース数も含め、目標とステップのバランスが良くないからではないかと思う。
平成31年度(改元予定)はその辺のバランスが良くなることを期待したい。
まず開催回数と日数だが、大井競馬が20開催99日(前年比1日増)、川崎競馬が13開催63日(前年と同日数)、船橋競馬は12開催56日(前年比1日減)と減らし、浦和競馬が13開催53日(前年比4日増)。南関東全体で58開催271日(前年比4日増)となっている(開催日数は前年、本年とも計画比)。開催日自体が増えることは、本来我々新聞屋的にはうれしい限りだが、その件がそんなでもないことは後で述べる。
最も野心的なのはナイター開催で、大井競馬トゥインクルレースは4月から恒例となった12月27日までの74日間、川崎競馬スパーキングナイターも4月から12月21日までの49日間、そして船橋競馬は全日程がハートビートナイターで開催される。つまり通年ナイター開催。
通年のナイター開催は既に門別や高知で行われているが、門別は冬季休催があるし、高知は気候が温暖のため通年で行える環境にある。しかし、南関東の通年ナイターは「チャレンジングな試み」である。特に冬期間は「馬や騎手が寒いから厳しいのではないか」というファンからの声もあるが、実は1日で最も寒いのは日の出の直前で、通常は調教を行っている時間であるから、お客さんはともかく、馬や騎手は調教時間帯に比べればそれほど寒くはない(はずだ)。
2年前まで大井競馬や川崎競馬も3月ナイター開幕に打って出ていたが、結果はおもわしくはなかった。当然まだ寒いから本場入場者数は振るわず、それは想定の範囲内ではあったのだが、肝心の売上が伴わずフェードアウトしていった。しかし最近2年は在宅投票の売上が急増し、そういう意味では今が通年ナイター化のジャストタイミング、なのかもしれない。
ここ数年「南関スペシャルデー」と称して行われていた2場開催はなんと10日(前年度2日)と大幅に増えた。
今年度は5月2、3日に昼=船橋、夜=大井で行われた。いずれも船橋12レース+大井8レースの計20レース組まれ、2日は船橋4,428名、8億8,500万6,030円、大井8,126名、10億9,293万2,780円。祝日の3日は船橋7,902名、10億1,268万2,170円、大井17,822名、11億6,683万9,790円(いずれもトリプル馬単含む)の好結果を残した。新聞屋的には2場掲載8ページ版を通常の価格で発売したため売上増には全く繋がらなかったから、できればやめて欲しいのだが、これは仕方ないか。
結局、開催日は4日増えたものの、新聞発行日的にはW開催が10日あるから1月5日の追加日程を加えると実質の新聞発行日は266日で変わりないことになる。
土日開催は土曜日3日、日曜日6日から、土曜日2日、日曜日4日へと減少した(年末含む)。やはりJRAと被る土日は難しかったようだ。
次に重賞日程。29年度の南関東はJBC3競走もあり、全60競走が組まれていた。来年度JBCは京都競馬場で行われるから57競走かと思ったら、3競走が新設(格上げ)され、来年度も60競走が組まれている。
新たに重賞となったレースは、大井のブリリアントカップ(4月17日、4歳以上2000m)、浦和のプラチナカップ(7月16日、3歳以上1400m)、大井の雲取賞(2月7日、3歳1800m)の3競走。ブリリアントカップは大井記念のS1格上げにともない、大井記念のトライアルとして。プラチナカップは重賞のなかった夏場に。雲取賞は雲取賞→京浜盃と続く3歳クラシック路線の整備に、それぞれ準重賞から格上げされた。
どうしても重賞レースを中心に売れる傾向があるので、目玉としての重賞新設は悪くはないのだが、増やしすぎのような気もする。JBCを回避してマイルグランプリに回ったり、あるいは浦和記念の後に勝島王冠があったり、今ひとつバランスの悪い体系を先に整備するべきだろう。
JpnⅠ(GⅠ)はともかく、帝王賞に向けてのSⅠやSⅡを増やしても、ではJpnⅡやJpnⅢを地元馬が回避する現状はどうなのか。ダートグレード競走が下級条件を加えて頭数を揃えたり、寂しい頭数となり、一方で南関重賞が盛況となる現状は、レース数も含め、目標とステップのバランスが良くないからではないかと思う。
平成31年度(改元予定)はその辺のバランスが良くなることを期待したい。