馬ミシュラン
第205回 『有馬記念と東京大賞典』
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
有馬記念盛り上がりましたね。翌日に行われた東京大賞典も大いに盛り上がりました。盛り上がりましたと書きつつ、当原稿は年末進行真っ盛りの12月上旬に書いているわけですが。
東京大賞典が1999年に12月29日に固定されてから、我々競馬場の出入り業者は「有馬記念との間隔」が中央競馬の日割の発表日には必ず話題に上ります。そして2025年の有馬記念は12月28日に行われました。28日の有馬記念というのは、残念ながら我々にとってはあまりいい日程ではありません。
2000年以降の有馬記念の日程と、東京大賞典の馬券の売上はというと、(下表参照)
実施年 東京大賞典の売上 有馬記念と間隔
2000年 17億9,392万3,100円 24日(4日)
2001年 21億5,153万1,500円 23日(5日)
2002年 24億3,706万2,000円 22日(6日)
2003年 ▲16億9,460万6,500円 28日(0日)
2004年 14億9,751万2,200円 26日(2日)
2005年 17億4,141万6,800円 25日(3日)
2006年 17億5,014万9,100円 24日(4日)
2007年 25億 20万7,900円 23日(5日)
2008年 ▲20億2,667万 300円 28日(0日)
2009年 ▲18億7,473万6,100円 27日(1日)
2010年 19億6,175万9,400円 26日(2日)
2011年 ▲18億6,652万6,500円 25日(3日)
2012年 22億4,299万3,600円 23日(5日)
2013年 26億 824万5,900円 22日(6日)
2014年 ▲22億8,703万2,700円 28日(0日)
2015年 27億4,963万 900円 27日(1日)
2016年 37億3,269万5,200円 25日(3日)
2017年 42億7,307万1,200円 24日(4日)
2018年 46億 324万4,400円 23日(5日)
2019年 56億 627万5,800円 22日(6日)
2020年 60億7,444万7,400円 27日(1日)
2021年 69億5,320万8,900円 26日(2日)
2022年 ▲62億7,471万1,900円 25日(3日)
2023年 82億9,054万6,100円 24日(4日)
2024年 94億9,207万7,400円 22日(2日)
▲印は前年比マイナスの年で、有馬記念との間隔は中○日で表記。JRAインターネット投票( PAT)発売開始が2012年、ホープフルステークスが28日にほぼ固定されたのが2017年。こうしてみると中0日の2003年、2008年、2014年の落ち込みが目立つ。
有馬記念は普段全く馬券を買わない人も買うような国民的行事で、500億円以上の売上を誇る日本で最も売れるレースである。その翌日に行われる東京大賞典にとっては厳しい日程だ。
2011年のようにその年の世相も影響するが、2017年にホープフルステークスが概ね28日に行われるようになってからも、堅調に売り上げを伸ばしており、当初「ホープフルステークスの影響は小さい」と思われていたが、2022年に14番人気のドゥラエレーデが勝ち、単勝9,060円、三連単246万6,010円と大荒れになったため、お客さんの資金減と思われる影響があり、前年比約7憶円の減となった。
実はこの日程問題、競馬新聞も大きく影響を受ける。このところは例年のように秋競馬に入る段階で、前年比90%ぐらいで折り返すのだが、JBCと東京大賞典で巻き返して、だいたい年末で帳尻が合うような1年を過ごしていた。
ところが、25年船橋JBC開催は入場券の事前前売に加え、特別観覧席の一般発売なしとなり、南関東で行われたJBCの当日版としては過去最低を記録した。購買の主力層であるベテランファンは事前予約制では来場しない。ゴールデンウイークのかしわ記念や、フォーエバーヤングの壮行レースとなった日本テレビ盃当日版の半分以下の売れ部数では、責任者としては頭が痛い。
それに加え、あらかじめわかっていた中0日の東京大賞典だから、今年はもう巻き返すチャンスがない。ネット版やコンビニプリントは徐々にだが増えてきているが、柱として育つにはもうしばらく時間がかかりそうだ。
というわけで、2025年のことはきっぱり忘れて2026年を新たな気持ちで迎えよう。今そんな気持ちでこの原稿を書いている。
2026年は午年。午年に何があったかと12年前の2014年を調べると、大雪に見舞われて中央、地方ともに開催が中止、順延されていた。車が使えず、靴を濡らしながら人力で配送したのを思い出す。といっても筆者は行ってないが。
なにはともあれ、2026年が良い年になることを願っている。
