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プロフィール
有吉正徳競馬ライター

1957年福岡県生まれ。
82年から東京中日スポーツで競馬担当。
92年に朝日新聞社入社。
現在、毎週金曜日の夕刊スポーツ面に「競馬ウイークリー」を連載。
競馬予想の基本は「人気薄からワイド狙い」。
アルコールは飲めないが、競馬が話題ならば何時間でも話すことができる。

最新記事一覧

  • 第162回 「夏馬」 2024.09.11

     2024年8月11日は「種牡馬イスラボニータの日」になった。  口火を切ったのは札幌競馬場のプルパレイ(セン5歳、栗東・須貝尚介厩舎)だった。武豊騎手を背にオープン特別のUHB賞(芝1200m)に出走したイスラボニータの息子は好位置を進み、最後の直線で先頭に立つと、猛追するキミワクイーンを抑え、1着でゴールした。3歳の3月にGⅢファルコンS(中京競馬場、芝1400m)を制して以来、2年5か月ぶりの通算4勝目となった。  プルパ...

  • 第161回 「北賛」 2024.08.13

     7月8、9日の両日、北海道苫小牧市のノーザンホースパークで行われた日本競走馬協会(JRHA)主催のセレクトセール2024は今年も盛況のうちに幕を閉じた。セレクトセールには2日間で1歳馬、当歳馬合わせて472頭が上場され、96.4%に当たる455頭が売却された。売上総額は289億1,800万円に達し、4年連続でレコード記録を更新、売却率も過去最高となった。(金額はすべて税抜き)  好調なセールを牽引したのはキタサンブラック産駒だった。1...

  • 第160回 「3着」 2024.07.11

     今年も日本ダービーが終わった。5月26日に東京競馬場で行われた第91回東京優駿(日本ダービー)を制したのは、横山典弘騎手が乗る9番人気の伏兵ダノンデサイル(牡3歳、栗東・安田翔伍厩舎)だった。  年明けの京成杯で重賞初制覇を果たしたが、続く皐月賞ではレース直前に右前脚を痛め、不運の競走除外になった。だが、そこから立て直し、鮮やかによみがえった。誰もが出走を夢見る皐月賞で、レース直前に脚の異常を察知し、レースをやめ...

  • 第159回 「薔薇」 2024.06.12

     2024年5月12日に東京競馬場で行われた第19回ヴィクトリアマイルは大波乱の結末となった。優勝したのは15頭立ての14番人気だったテンハッピーローズ(牝6歳、栗東・高柳大輔厩舎)だった。重賞初制覇がGⅠ。単勝の配当は20,860円。中央競馬の平地GⅠで単勝の払い戻しが万馬券になったのは、1984年にグレード制が導入されて以来、7度目だった。  波乱の主役となったテンハッピーローズは父エピファネイア、母フェータルローズ、その父タニノ...

  • 第158回 「大器」 2024.05.13

     3月9日、中山競馬場でアクアマリンSが行われた。藤田菜七子騎手が乗ったオルダージュ(セン8歳、美浦・青木孝文厩舎)は16頭立ての16着に終わった。それでも勝ち馬との差は1秒3だった。  2018年10月にデビューしたオルダージュにとって42戦目のアクアマリンSは中央引退レースになった。1200㍍を中心に短距離戦で活躍し、障害レースにも1度挑戦した。3勝、2着4回、3着7回の成績を残し、6,600万円あまりの賞金を稼いだ。引退に際...

  • 第157回 「晩成」 2024.04.12

     エピファネイア産駒が好調だ。3月11日現在、中央競馬で164頭が252回出走し、このうち21頭が計21勝を挙げた。獲得賞金は5億5,909万3,000円にのぼり、種牡馬別成績ではキズナ、ロードカナロアに次ぐ3位につける。  特に目立つのが重賞での勝負強さだ。1月7日のフェアリーSでイフェイオン(牝3歳)が優勝したのを皮切りに、ダノンデサイル(牡3歳)が京成杯で勝利。ブローザホーン(牡5歳)も日経新春杯を制覇と1月だけで重賞3勝を挙...

  • 第156回 「伊国」 2024.03.13

     2024年2月4日、小倉競馬場で行われた第12レースの「4歳以上1勝クラス」(芝1200㍍)は波乱の結末になった。主役を演じたのは14頭立ての12番人気だったバラードインミラノ(ITY)(牡6歳、美浦・小野次郎厩舎)である。4コーナー最後方から直線一気の追い込みを決めて鮮やかに勝利した。  バラードインミラノは父Danon Ballade(JPN)(ダノンバラード)、母Epica(IRE)というイタリア産馬だ。手元の資料によると、バラードインミラノ...

  • 第155回 「絆」 2024.02.09

     産駒デビュー5年目の種牡馬キズナが2023年の中央競馬で2歳リーディングサイアーに輝いた。これまでは産駒デビューの2019年に3位になったのが最良の成績だった。2020年4位、2021年10位、2022年8位からの鮮やかな巻き返しとなった。  サンデーサイレンス(USA)、ディープインパクトに次ぐ父子3代にわたっての2歳リーディングサイアーは、JBISに記録が残る1974年以降では初めてのケースだ。  2023年のキズナの2歳産駒は重賞勝ちこ...

  • 第154回 「哩王」 2024.01.10

     2023年11月21日、社台スタリオンステーションが発表した「2024年度シーズン種付料」の種牡馬リストから、ダイワメジャーの名前が消えた。日刊スポーツの報道によると、ダイワメジャーは2023年限りで種牡馬を引退、功労馬として余生を過ごすという。  2008年に種付けを開始。その種牡馬生活は16年の長きに及んだ。  これまでに中央競馬のGⅠ勝ち馬7頭を送り出した。達成順に挙げると次の通りとなる。カレンブラックヒル(2012年NHKマ...

  • 第153回 「龍王」 2023.12.12

     2023年11月12日は「ロードカナロアの日」になった。  京都競馬場で行われたエリザベス女王杯ではブレイディヴェーグ(牝3歳、美浦・宮田敬介厩舎)が優勝し、父ロードカナロアに通算15個目のJRAGⅠタイトルをプレゼントした。およそ20分前に行われた福島記念でも6歳牝馬のホウオウエミーズがハナ差の勝利を収め、自身初の重賞勝ちを手にした。また福島記念とエリザベス女王杯の間に行われたオーロCもグランデマーレが1着となり、福島...

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