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プロフィール
有吉正徳競馬ライター

1957年福岡県生まれ。
82年から東京中日スポーツで競馬担当。
92年に朝日新聞社入社。
現在、毎週金曜日の夕刊スポーツ面に「競馬ウイークリー」を連載。
競馬予想の基本は「人気薄からワイド狙い」。
アルコールは飲めないが、競馬が話題ならば何時間でも話すことができる。

最新記事一覧

  • 第155回 「絆」 2024.02.09

     産駒デビュー5年目の種牡馬キズナが2023年の中央競馬で2歳リーディングサイアーに輝いた。これまでは産駒デビューの2019年に3位になったのが最良の成績だった。2020年4位、2021年10位、2022年8位からの鮮やかな巻き返しとなった。  サンデーサイレンス(USA)、ディープインパクトに次ぐ父子3代にわたっての2歳リーディングサイアーは、JBISに記録が残る1974年以降では初めてのケースだ。  2023年のキズナの2歳産駒は重賞勝ちこ...

  • 第154回 「哩王」 2024.01.10

     2023年11月21日、社台スタリオンステーションが発表した「2024年度シーズン種付料」の種牡馬リストから、ダイワメジャーの名前が消えた。日刊スポーツの報道によると、ダイワメジャーは2023年限りで種牡馬を引退、功労馬として余生を過ごすという。  2008年に種付けを開始。その種牡馬生活は16年の長きに及んだ。  これまでに中央競馬のGⅠ勝ち馬7頭を送り出した。達成順に挙げると次の通りとなる。カレンブラックヒル(2012年NHKマ...

  • 第153回 「龍王」 2023.12.12

     2023年11月12日は「ロードカナロアの日」になった。  京都競馬場で行われたエリザベス女王杯ではブレイディヴェーグ(牝3歳、美浦・宮田敬介厩舎)が優勝し、父ロードカナロアに通算15個目のJRAGⅠタイトルをプレゼントした。およそ20分前に行われた福島記念でも6歳牝馬のホウオウエミーズがハナ差の勝利を収め、自身初の重賞勝ちを手にした。また福島記念とエリザベス女王杯の間に行われたオーロCもグランデマーレが1着となり、福島...

  • 第152回 「4代」 2023.11.16

     モーリスなどの一流馬を送り出したスクリーンヒーローが種牡馬を引退した。2023年10月10日に長年住み慣れたレックススタッドを離れ、生まれ故郷の社台ファームに移動した。そこで余生を送るという。19歳でのハッピーリタイアメントとなった。  2004年4月18日、スクリーンヒーローは社台ファームで生まれた。父グラスワンダー(USA)、母ランニングヒロイン、その父サンデーサイレンス(USA)という血統だ。母のランニングヒロインは中央競馬...

  • 第151回 「母父」 2023.10.11

     2023年9月17日に阪神競馬場で行われた第41回ローズS(芝1800㍍)はマスクトディーヴァ(牝3歳、栗東・辻野泰之厩舎)が1分43秒0という驚異的なJRAレコードタイムで優勝した。  従来の芝1800㍍のJRAレコードタイムは2021年7月3日にエスコーラ(牡3歳、栗東・中内田充正厩舎)が小倉競馬場の未勝利戦でマークした1分43秒8だった。これを0秒8も更新してみせた。エスコーラがレコードタイムを作った日は小倉競馬の夏の開幕日で同じ日...

  • 第150回 「好発」 2023.09.21

     新種牡馬スワーヴリチャード(牡9歳)が2023年8月14日時点の集計で、JRAの2歳部門のリーディング種牡馬になった。この時点で産駒26頭が34回走り、8頭が計9勝を挙げた。獲得賞金は9,139万2,000円となり、2位のモーリスの8,907万円に約200万円の差をつけた。1週間後の8月21日時点でも1勝を上乗せし、首位の座を守った。  6月3日に東京、阪神でJRAの今年の2歳戦が始まって11週間が過ぎた時点でのリーディング獲得は、新種牡馬...

  • 第149回 「3冠」 2023.08.10

     2023年7月12日、東京・大井競馬場で第25回ジャパンダートダービーが行われ、1番人気のミックファイア(牡3歳、大井・渡邉和雄厩舎)が優勝。デビューからの6連勝で、羽田盃、東京ダービーに続く南関東3冠制覇を果たした。  レースは11頭で争われた。これまで南関東所属馬を相手に5連勝してきたミックファイアにとって、中央勢7頭を向こうに回す試練のレースだった。しかし5連勝で2着につけた着差の合計25馬身というミックファイアは...

  • 第148回 「凄味」 2023.07.10

     2023年6月3日、英国エプソム競馬場で第244回英ダービーが行われた。優勝したのはディープインパクトを父に持つアイルランド調教馬オーギュストロダン(牡3歳、エイダン・オブライエン厩舎)だった。2019年7月に死んだディープインパクトの数少ない最終世代の1頭がとてつもない偉業を成し遂げた。  14頭で争われたレースで、ライアン・ムーア騎手が騎乗したオーギュストロダンは後方から5、6番手を進んだ。最後の直線でキングオブステ...

  • 第147回 「50代」 2023.06.08

     5月7日に行われた第28回NHKマイルカップ(GⅠ、東京競馬場、芝1600m)は内田博幸騎手が騎乗したシャンパンカラー(牡3歳、美浦・田中剛厩舎)が優勝し、重賞初勝利をGⅠで飾った。 序盤は後方を進み、最後の直線で末脚を引き出し、ウンブライルの追い込みをアタマ差でしのぎ切った。ベテラン内田騎手ならではのレース運びが功を奏した。 内田騎手にとってGⅠ勝利は2018年のフェブラリーS(騎乗馬ノンコノユメ)以来5年ぶりで通算13勝目...

  • 第146回 「結晶」 2023.05.12

     桜花賞でドゥラメンテの遺児リバティアイランド(牝3歳、栗東・中内田充正厩舎)が快勝するのを目の当たりにして、かえすがえすも、ドゥラメンテの早世はもったいないことをしたと感じた。もう少し長生きしてくれれば、もっとたくさんのドゥラメンテ産駒を見ることができた。それに、きっと第2、第3のリバティアイランドを送り出してくれたことだろう。そう思わずにはいられなかった。 2021年8月31日、ドゥラメンテは種牡馬として繋養されて...

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