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馬ミシュラン

小山内完友 馬ミシュラン

第73回 『NARグランプリ展望』

 優秀馬選定委員会の季節がやってきた。引き続き全国公営競馬専門紙協会推薦の選定委員として、末席に名を連ねさせて頂くことになった。

 部門の増減など選定自体に大きな変化はないが前年までと変わったところは、これまで12月中旬に行われてきた「準備委員会」という候補馬をピックアップする会議がなくなり、1月の選定委員会本会議の一発勝負となった点だ。

 元々、我々専門紙協会は全国の編集、取材の代表者が集まり意見を集約し、独自にピックアップして候補馬を決める方式を採っているから、「準備委員会」がなくなってもやり方に大きな変化はない。西日本地区某委員が毎年楽しみにしていた東京出張が1回減ったくらいだ。日刊紙記者クラブも同様の方式のようで、JRA賞のように各記者に投票権を割り当てる方式よりも、サプライズ投票は起き難い。

 さて、14年はどうだったか。本稿執筆時点でチャンピオンズカップまで終了しているが、JpnⅠ勝ち馬こそいないが、JpnⅡ勝ち馬2頭、GⅢ・JpnⅢ勝ち馬2頭、2着は重複も含めJpnⅠ2頭、JpnⅡ4頭、JpnⅢ3頭と豊作であった。例年、該当馬がおらず頭を悩ませるが、14年は好成績を挙げたにもかかわらず「選んであげられない」という悩みを抱えることになりそうだ。

 部門別に候補馬を挙げると、まず2歳最優秀牡馬は、本稿執筆時点では兵庫ジュニアグランプリJpnⅡ1着ジャジャウマナラシ(浦和)が有力。あとは全日本2歳優駿JpnⅠの結果待ちである。

 2歳最優秀牝馬はエーデルワイス賞JpnⅢ2着、地方全国交流のラブミーチャン記念1着のジュエルクイーン(北海道)が候補になるが、例年通り12月31日の東京2歳優駿牝馬待ちということになるだろう。

 3歳最優秀牡馬は、京成杯GⅢに勝ったプレイアンドリアルと、ジャパンダートダービーJpnⅠ2着のハッピースプリントが候補。プレイアンドリアルは既に引退し、成績の上増しはないので、ハッピースプリントの年末次第である。

 3歳最優秀牝馬は、関東オークスJpnⅡ2着のトーコーニーケ(兵庫)が有力も、レーティング92は低く、悩むところではある。

 4歳以上最優秀牡馬は浦和記念JpnⅡ1着、白山大賞典JpnⅢ2着のサミットストーン(船橋)と、JBCスプリントJpnⅠ2着のサトノタイガー(浦和)が候補。サミットストーンの浦和記念のレーティング106に対し、サトノタイガーのJBCスプリントは111と地方馬としては高スコア。また、勝ったドリームバレンチノとは同タイムのクビ差で、ほぼ「勝ちに等しい2着」であった。しかし2着は2着。サミットストーンの「勝ち」にこだわるかそのあたりは委員の中でも評価が分かれるかもしれない。かきつばた記念JpnⅢ1着のタガノジンガロ(兵庫)は、ここでは一歩及ばない感じ。

 4歳以上最優秀牝馬はサマーチャンピオンJpnⅢ2着のピッチシフター(愛知)が有力も、レーティング84は低い。といって他に候補はなく、地方全国交流の秋桜賞1着と合わせ技一本か。

 ばんえい最優秀馬は軽種馬ではないのでここでは省略するが、やはりばんえい記念は別格だ。

 最優秀短距離馬は1400m以下の競走が対象。候補はJpnⅠのJBCスプリント2着サトノタイガー(浦和)、JpnⅡさきたま杯2着トキノエクセレント(川崎)、JpnⅢかきつばた記念1着タガノジンガロ(兵庫)、JpnⅢサマーチャンピオン2着ピッチシフター。参考までにスーパースプリントシリーズのファイナルはナイキマドリード(船橋)が制した。恐らくはサトノタイガーとタガノジンガロの争いだろう。JpnⅠ2着かJpnⅢ1着か。ここも意見は分かれそうだが、個人的な意見としてはサトノタイガーの2着は高い評価を与えてもいいと思う。

 最優秀ターフ馬は、文句なしにプレイアンドリアルの「連覇」だろう。

 ダートグレード競走特別賞はフェブラリーステークス、かしわ記念、JBCクラシックのGⅠ3勝馬コパノリッキーが最有力だが、川崎記念、チャンピオンズカップを制したホッコータルマエも2勝に迫り、どうやら決着は東京大賞典GⅠということになりそうである。

 年度代表馬はダートグレード特別賞を除く、各部門の受賞馬から選ばれる。さて、今回はどうなるのか、ひじょうに楽しみである。