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第156回 『2021JBC大反省会』

2021.12.24
 11月3日(祝水)、金沢競馬場と門別競馬場でJBCが開催された。当日は地方競馬中継の解説ということで、スタジオでの観戦となったのだが...。
 トップバッターはJBCレディスクラシック。女王マルシュロレーヌは本家BCディスタフ出走のため不在(結果は歴史的勝利)で、一転混戦模様に。前哨戦のレディスプレリュード1、2着馬レーヌブランシュ、テオレーマが人気を集め、3番人気に大井のサルサディオーネ。距離適性ではテオレーマだが、先行有利の金沢1500mだけにハナ行くと目されるサルサディオーネの直後を追走し、早め先頭で押し切れるレーヌブランシュに◎、〇も前々でスピード生かせるマドラスチェック(CAN)。テオレーマは小回り、短い直線で決め手を生かしづらいだろうとみて▲。

 レースは先行勢ひと固まりで1コーナーに。サルサディオーネがハナ奪うも、推定36秒と速い流れ。2番手マドラスチェック(CAN)、◎レーヌブランシュも前々に行くが、1コーナーで接触して躓き4番手、テオレーマは7番手の内目。リネンファッションが内から早めに進出すると、サルサディオーネは後退。最後の直線でリネンファッション、マドラスチェック(CAN)が争うところ、外からテオレーマが並ぶ間もなく交わして勝利した。1分32秒1のレコードタイム。

 サルサディオーネが行けば速くはなるだろうが、その後はすんなり並びが決まると予想したが、出入りの多い競馬になり、テオレーマには絶好の展開となった。

 中継(馬券)は◎から軸1頭で流したのでハズレ。新聞は自動的にタテ目を引くので当たりと、なんとも微妙な始まりとなった。

 JBCスプリントは登録段階でリュウノユキナ、ラプタスが補欠だった。リュウノユキナは繰り上がりで出走叶ったが、ラプタスは賞金を増すために間隔を詰めてテレ玉杯オーバルスプリントに出走も、1枠1番がアダとなり10着に敗れ、繰り上がりも叶わなかった。

 典型的な小回り1400mで、モズスーパーフレア(USA)とアランバローズがいるだけに、ハイペースは必至。バラバラの縦長ならもまれたくない◎サクセスエナジーはレースしやすいだろうと。〇は展開向きそうなレッドルゼル、▲も同様にサブノジュニア。小回り1400m向きではないが、展開は向くはずで、2度叩かれて調子も上がっていたが。

 レースはモズスーパーフレア(USA)が単騎でぶっ飛ばす流れで、外目3番手のサクセスエナジーは砂を被らず絶好の位置取りだったが、小回りは忙しすぎたし、外を回りすぎた。内を突いたレッドルゼルが抜け出し、1分24秒6のレコードタイム。

 「外を回すよりあそこ(重い内側)を回る方がベターかなと選択しました」と川田騎手。距離損するよりは敢えて砂が深いインを通る好判断。2着サンライズノヴァで〇△の全ハズレ。

 気持ちを切り替えて、門別のJBC2歳優駿だが、エンリルが行って、◎シャルフジンが2番手も行きたがる素振り。前半は思っていたよりも速かったが、なんとか落ち着いてくれて直線先頭。ただ、前半脚を使った分終い余力なく5着。外から伸びたアイスジャイアントが勝ち、2着は内から伸びたナッジ、3着リコーヴィクターで△△▲の決着。1~5着にキッチリ印が回っていたのだが、順番が違った。

 最後の砦はJBCクラシック。3レースも外れていると、変な汗が止まらなくなる。

 ◎候補は2頭。帝王賞で狭いインを鮮やかに抜け出したテーオーケインズと、前走白山大賞典を使い、地元吉原寛人騎手を起用と、入念に準備してきたミューチャリー。顔ぶれからカジノフォンテンがスローで逃げるだろうから、上がりの競馬になると踏んで、◎はテーオーケインズ、〇にミューチャリー、▲にカジノフォンテンの残り目、オメガとチュウワは最近の休み明けは相手までと決めつけて△に。軸が1番人気では配当も低く、タテ目は引かなかった。これが自分の敗因1。

 スタートでオメガパフュームとテーオーケインズが出遅れる。デムーロ騎手は無理に追い上げず、ジワジワと位置取りを上げ、松山騎手は慌てて追いかける。これが敗因2。カジノ単騎かと思ったら、ダノンファラオが先手を奪う。レースは淡々と流れ、勝負処でカジノが出るが、ミューチャリーも連れて一気に先頭。オメガが猛追するも、ミューチャリーが地方所属馬初のJBCクラシック勝ち馬となった。陣営の準備の賜物だろう。

 もはや言い訳のしようもないし、馬券も外れて出演料は実質無料。隅田川の夜風が冷たかった。
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