ホソジュンのウマなりトーク
第93回 日本人騎手派? or 外国人騎手派?~現在の流れに、原点に戻るベテラン騎手の姿も~
2017.12.21
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早12月。2017年も残りわずかとなりましたね。年末というのは、年賀状の準備や大掃除、またイベント事も多く、毎年のように有馬記念後に風邪をひく傾向が...。
しかし今年のJRAは、有馬が最後ではなく28日まで開催。それゆえ例年以上に1日1日疲れを残さないよう、また体を冷やさないように過ごそうと心掛けております。
さて今年の競馬を振り返ると、予測はしていましたが、M・デムーロ騎手&ルメール騎手の活躍が非常に目立つ、いや際立つものでしたね。
春のG1レースにおいては、第1弾のフェブラリーSをM・デムーロ騎手が制すると、ルメール騎手がヴィクトリアマイルからの3週連続V、そして締めくくりとなる宝塚記念では再びM・デムーロ騎手が制しての結果に。
また秋は秋の開幕で、スプリンターズSをデムーロ騎手が制すると、続く秋華賞はルメール騎手、菊花賞は再びデムーロ騎手となり、マイルCSを終えた現時点で、18回行われた平地G1の内、デムーロ騎手が6勝、ルメール騎手が4勝と、半分以上のG1レースを2人が勝利。
大きなレースのみ馬券を購入する地元愛知の知人女性ですら、「純ちゃん、今回もデム・ルメ馬券買っておけばいいんでしょ?」と、共に競馬学校を卒業した同期や、いまだに気遣ってくださる先輩騎手も多く存在するだけに、何とも寂しい気持ちとなり、返答に困ってしまうところも...。
こういった書き方をすることもあってか、厩舎取材に行った先では、「ホソエさんは、やはり日本人騎手を応援する派ですか?それとも外国人騎手が良いと思う派ですか?」とG1レースへ出走する担当者の方から逆質問を受けたり、新聞記者の方々との間でも、そのような話題に。
その内容と言葉に、一昔前の皆の注目点と言えば栗東馬VS美浦馬という言い方をしていたのが、今では日本人騎手VS外国人騎手という視点に変化しており、免許制度の変化と共に、皆の意識も変わってきているように感じます。
さて本題に対する考えですが、多額のお金を託されるオーナーや、馬に近い距離で生活をしている人ほど、優れた騎手に騎乗してほしいと思うのは、当然のことと思えます。
ましてや海外からトップジョッキーが来日したこれまでを振り返っても、馬場を走っていたS騎手、毎週金曜日にエージェントと入念なミーティングをするM騎手、朝一の馬場を必ず歩くW騎手、またこの秋、有力馬への乗り替わりが多かったデムーロ騎手は、追い切りだけでなく、普段のその馬の姿も知っておきたいと火曜日も調教へと足を運んでいたりと、レースに向けての姿勢には、魅力を感じる点ばかり。
ましてや一昔前のように、厩舎に所属して毎日の調教に携わりながら、スタッフと共に食事をするというスタイルではなくなってきた、こんにちの日本人騎手。馬に携わるという意味では外国人も日本人も垣根がなくなってきているようにも感じます。
となると陣営の日本人騎手に対する思い入れが生まれないのも当然であり、今後は、現場からも外国人騎手を懇願する声が増える気さえします。
しかしそんな中、今年の秋、昆厩舎を軸とし火曜日から金曜日まで調教に携わっているのが、横山典弘騎手。
しかもエージェントをつけず、騎乗馬を自分自身で交渉するとあって、馬に乗る時も携帯電話をウエストポーチに忍ばせての騎乗。
あれだけの成績を収め、年齢を重ねた上でも、変わりゆく競馬社会のしくみに疑問を抱き、原点に戻って過ごしている横山騎手の姿には、見失ってはいけない大切なことを教えられている気がしますし、1番長い時間を共に過ごす持ち乗り助手の方々の間にはファンも多く、ノリさんの言葉を聴きたい、馬作りに繋げたいとの声も聞こえ始めています。
皆さんは、どうお感じになられていますか?
それでは皆さま、今年も1年間ご愛読いただき誠にありがとうございました。
それではステキな年末・年始をお過ごしください。
ホソジュンでしたぁ。
しかし今年のJRAは、有馬が最後ではなく28日まで開催。それゆえ例年以上に1日1日疲れを残さないよう、また体を冷やさないように過ごそうと心掛けております。
さて今年の競馬を振り返ると、予測はしていましたが、M・デムーロ騎手&ルメール騎手の活躍が非常に目立つ、いや際立つものでしたね。
春のG1レースにおいては、第1弾のフェブラリーSをM・デムーロ騎手が制すると、ルメール騎手がヴィクトリアマイルからの3週連続V、そして締めくくりとなる宝塚記念では再びM・デムーロ騎手が制しての結果に。
また秋は秋の開幕で、スプリンターズSをデムーロ騎手が制すると、続く秋華賞はルメール騎手、菊花賞は再びデムーロ騎手となり、マイルCSを終えた現時点で、18回行われた平地G1の内、デムーロ騎手が6勝、ルメール騎手が4勝と、半分以上のG1レースを2人が勝利。
大きなレースのみ馬券を購入する地元愛知の知人女性ですら、「純ちゃん、今回もデム・ルメ馬券買っておけばいいんでしょ?」と、共に競馬学校を卒業した同期や、いまだに気遣ってくださる先輩騎手も多く存在するだけに、何とも寂しい気持ちとなり、返答に困ってしまうところも...。
こういった書き方をすることもあってか、厩舎取材に行った先では、「ホソエさんは、やはり日本人騎手を応援する派ですか?それとも外国人騎手が良いと思う派ですか?」とG1レースへ出走する担当者の方から逆質問を受けたり、新聞記者の方々との間でも、そのような話題に。
その内容と言葉に、一昔前の皆の注目点と言えば栗東馬VS美浦馬という言い方をしていたのが、今では日本人騎手VS外国人騎手という視点に変化しており、免許制度の変化と共に、皆の意識も変わってきているように感じます。
さて本題に対する考えですが、多額のお金を託されるオーナーや、馬に近い距離で生活をしている人ほど、優れた騎手に騎乗してほしいと思うのは、当然のことと思えます。
ましてや海外からトップジョッキーが来日したこれまでを振り返っても、馬場を走っていたS騎手、毎週金曜日にエージェントと入念なミーティングをするM騎手、朝一の馬場を必ず歩くW騎手、またこの秋、有力馬への乗り替わりが多かったデムーロ騎手は、追い切りだけでなく、普段のその馬の姿も知っておきたいと火曜日も調教へと足を運んでいたりと、レースに向けての姿勢には、魅力を感じる点ばかり。
ましてや一昔前のように、厩舎に所属して毎日の調教に携わりながら、スタッフと共に食事をするというスタイルではなくなってきた、こんにちの日本人騎手。馬に携わるという意味では外国人も日本人も垣根がなくなってきているようにも感じます。
となると陣営の日本人騎手に対する思い入れが生まれないのも当然であり、今後は、現場からも外国人騎手を懇願する声が増える気さえします。
しかしそんな中、今年の秋、昆厩舎を軸とし火曜日から金曜日まで調教に携わっているのが、横山典弘騎手。
しかもエージェントをつけず、騎乗馬を自分自身で交渉するとあって、馬に乗る時も携帯電話をウエストポーチに忍ばせての騎乗。
あれだけの成績を収め、年齢を重ねた上でも、変わりゆく競馬社会のしくみに疑問を抱き、原点に戻って過ごしている横山騎手の姿には、見失ってはいけない大切なことを教えられている気がしますし、1番長い時間を共に過ごす持ち乗り助手の方々の間にはファンも多く、ノリさんの言葉を聴きたい、馬作りに繋げたいとの声も聞こえ始めています。
皆さんは、どうお感じになられていますか?
それでは皆さま、今年も1年間ご愛読いただき誠にありがとうございました。
それではステキな年末・年始をお過ごしください。
ホソジュンでしたぁ。