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2012年の記事一覧

  • 第33回 「心と心、共に感情を持った生き物同士」~天皇賞の勝利で感じたこと~ 2012.12.19

     「動物対動物=心と心」 天皇賞のレース後、エイシンフラッシュを担当されている久保助手の口から発せられたのが、この言葉でした。ダービーを制覇して、勝利から遠ざかっていたエイシンフラッシュ。その背景には、折り合い面の課題がいつもネックとなってしまい、スムーズさを欠く内容に...。そんな愛馬と初コンビを組むことになったデムーロ騎手。彼のとった行動の1つが、馬上だけでなく厩舎にも足を運び、洗い場に繋がれているエイシンフラ...

  • 第32回 中身もおばちゃん化してきたのかなぁ...私 2012.11.19

     先日、久しぶりに知人に再会しました。かれこれ10年ぐらいになるでしょうか...。とにかく競馬が好きで、レースのこと、血統のことなどなど、馬に関する全てに詳しかったお方。当然、すぐさま競馬の話題になるだろうと思いきや、最近は競馬をしていないとのこと。話を聞けば、金銭的な面や他の趣味ができたということではなく、「ただ単純に、昔みたいな面白みが今の競馬にはないから」と。 掘り下げて聞けば、「以前は個性的な騎手がたくさん存在...

  • 第31回 「愛」あってこその人と馬 2012.10.16

     今年の秋競馬、前哨戦を振り返ると、春の実績馬たちが順当な勝ち上がりを見せているレースも多く見受けられ、G1戦線が非常に楽しみとなってきました。中でも史上4頭目の牝馬3冠達成がかかるジェンティルドンナが、本番に向けて、不安材料を取り除く形でのレース内容を見せての圧勝振り。偉業に向け、さらに視界良好といった感じとなりました。 3冠牝馬と言えば、つい先日アパパネの引退が発表されました。やはり寂しい気もする一方で、数々...

  • 第30回 問題後の対処が肝心 2012.09.14

     37歳、自分の年齢を書いてみると、もう大人なんだなぁ~と思うのですが、どこかでその感覚がなく、まだ子供時代の延長線上にいる気分。 ふとなんでだろうと考え、周囲を見渡すと、やはりこの境界線の一つには、自分自身が親となっているか否か?このあたりも私にとって大きく影響しているのかなぁ~と感じます。 もちろん全てではないのですが、少なくとも、子供を育てることで、親の自覚が芽生え、社会性へと発展し、大人としての自覚が、より...

  • 第29回 人と馬との歴史の中で~築かれた信頼関係と自由の権利~ 2012.08.17

     唐突な話ではあるのですが、私は、よく周囲の人から、「君は自由な人だよね」「自由人だよね」「いいよね、自由で」と言われます。 自由...? 正直、自分自身を客観的に見ることがなかったせいか、もしくは他人と自分を比較して物事を判断する習慣がないのか、その意図することがよく分からないでいました。 しかし今年の夏、2週間にわたるアイルランドの旅で、自由の意味と、自分自身が自由と周囲に判断されるその要因の両方を感じるものとな...

  • 第28回 アニマルコミュニケーター~理解してくれるパートナーの存在~ 2012.07.19

     日本ではあまり馴染みのない、アニマルコミュニケーターという職業。その名の通り、動物と会話をする人のことなのですが、先日、ある方からアニマルコミュニケーターに関する本をお借りしました。内容は、アメリカを舞台に、犬や猫、馬など、数々の動物たちとの会話を元に、飼い主たちが困っている問題や悩み、疑問に思っていることを解決していくというもの。 その中に競走馬も登場するのですが、不思議なことに、その話、日本でも聞くよなぁ~...

  • 第27回 寡黙だからこそ、強い意志があるのかも... 2012.06.15

     先月号を書き終えたのが、ちょうど春の天皇賞前。あれから約1ヵ月の間に行われた数々のG1レースでは、様々なことがありましたね。 まずはなんと言っても、春の天皇賞でのオルフェーヴルの大敗。やはりこれまでとは違い、調教再審査を行わなければならない中での調整過程は、人間が感じている以上に、馬にとっては過酷なものだったのかも...。 師もそのあたりを心配し、胃薬を与えながらの調整をしてきたものの、お腹をこわすこともあった様子...

  • 第26回 調教師という仕事とは... 2012.05.25

     今年の寒さも、桜と共に終わりを告げ、あっという間に街の色はピンクから緑に。そして競馬もクラシック第1弾となる桜花賞、皐月賞も終わり、いよいよ連続G1週へと突入。栗東トレセンも、カメラの台数が増え、普段スクリーンを通して目にしているタレントさんの姿も...。 このシーズンというのは、週末だけでなく週中においても華やかな空気を感じます。特に今年は、阪神大賞典でのオルフェーヴルの逸走もあっただけに、6週連続G1の先陣を切...

  • 第25回 前哨戦は波乱模様...。~ジョワド、オルフェの心の内は?~ 2012.04.17

     このコラムが掲載される頃には、クラシックも始まり、桜花賞馬、皐月賞馬、そして古馬のG1戦線も本格化しているのでしょう。 しかしながら、その春に向けての前哨戦となった3月は、いろいろな意味で波乱も多く、「競馬に絶対はない」という格言が、強調されたように感じます。 例えば、わずかキャリア2戦目でG1馬に輝いた天才少女・ジョワドヴィーヴルのチューリップ賞での敗戦や、阪神大賞典で馬群から逸脱した走りを見せ2着となったオルフ...

  • 第24回 名作との再会に、新鮮な思い。~感じる心、心と心の対話~ 2012.03.22

     最近、自分でも想像もしていなかった分野での仕事の依頼を受けることがあり、その度に、新鮮な気持ちと共に、一つのことを続けさせてもらっている今の自分の環境に、感謝の思いになります。 例えば、つい先日頼まれたのが、競馬とは全く関係のない本においての帯のコメント。ヴィレッジブックスという出版社が、この度、「今頑張っている、女の子に。」と題し、「赤毛のアン」や「あしながおじさん」といった不朽の名作を、新訳して出版。これま...

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