ホソジュンのウマなりトーク
第132回 不正受給疑惑に思うこと ~この件での1番の損失は~
2021.03.19
Tweet
これまで政治的なことや、競馬界内部におけるマイナス的な事象への発言は極力避けてきましたが、今回の持続化給付金における出来事においては、少し触れてもいいのかな?という思いになりました。
2月中旬、競馬関係者の不正受給疑惑が浮上し、メディアで取り上げられるとサークル内での調査が行われ始めました。
皆さんは、どのような気持ちになられましたか?
周囲から私の元へと届く声は実に様々でした。
年末の時点で返還するようにとの指示が厩舎内部で行われていたので、いずれ大きな問題になると思っていた。
法制度そのものに抜け道があるとも思えるから、申請者や税理士に罪はないのでは?
移動制限はあったものの競馬は1日たりとも休みなく開催をしていた。進上金はコロナとは無関係な話。この罪は大きい。
受給は、無知ゆえのことだったのでは?などなど。
毎回思うのですが、何か1つの疑問や事柄が起こった際、その解釈は本当に人それぞれで驚かされます。と同時に、この人が実はこんな考えの持ち主であったのか?とビックリすることや、想像通りの答えだなぁ...など、日常では感じとれない人の根の部分も垣間見れ、そこから関係性が深くなる方、またその逆もうまれます。
さて今回の問題ですが、夏あたりからサークル内では受給者が存在するという話があり、私も競馬記者の方から、「ホソエさんや旦那さんはしないのですか?調教助手や騎手、調教師など給付金やってますよ。競馬関係者、貰えますよ」と声をかけられました。その際、「中央競馬は1日として休まなかったわけだし、厩務員における進上金の差は、担当馬の成績によるものでコロナとは無関係。ダメだよ。」と伝えましたが、大丈夫なのになぁ...と怪訝な顔つきに。
この数年の間において、取材申請パスでトレセン内を出入りしている方の中に、「節税できるから」と厩務員さん方に声をかけ、税理士事務所の紹介や経理の業務を委託する方が存在するといった話はよく耳にしていました。
よって、その延長線上の安易な考えで申請された方も少なくないように感じます。
そもそも今回のこと以前に、税金に対する考え方は人それぞれですし、法制度の抜け道を探し、クライアントの意向を重視するのが税理士の仕事。それゆえ、今回のこともグレーゾーンということで着地する可能性もあるように思えます。
しかしながら個人的な意見としては、給付金は、あくまでもコロナによっての影響を受けたかどうかが大事な論点ですし、何よりも、競馬を続けさせてもらえたことで経済的に困窮することのなかった状況。
しかも競馬ファンの方々から、「娯楽が少ない中、競馬によって救われました。関係者の皆さまのご尽力に感謝します」など、たくさんの温かな言葉が競馬に注がれていた背景を考えると、その気持ちを台無しにしてしまった出来事のようにも思え、何よりもその点が1番、残念だったように思えます。
たぶんこの記事が掲載される頃には、調査の全容が明らかとなり、どのような判断がなされるのかは分かりませんが、ありのままを公表することが、競馬の信頼回復に繋がり、また競馬サークル全体の意識改革となるような気がしています。
皆さまは、どうお感じになられましたか?
また来月、お目にかかりましょう。
ホソジュンでしたぁ。
2月中旬、競馬関係者の不正受給疑惑が浮上し、メディアで取り上げられるとサークル内での調査が行われ始めました。
皆さんは、どのような気持ちになられましたか?
周囲から私の元へと届く声は実に様々でした。
年末の時点で返還するようにとの指示が厩舎内部で行われていたので、いずれ大きな問題になると思っていた。
法制度そのものに抜け道があるとも思えるから、申請者や税理士に罪はないのでは?
移動制限はあったものの競馬は1日たりとも休みなく開催をしていた。進上金はコロナとは無関係な話。この罪は大きい。
受給は、無知ゆえのことだったのでは?などなど。
毎回思うのですが、何か1つの疑問や事柄が起こった際、その解釈は本当に人それぞれで驚かされます。と同時に、この人が実はこんな考えの持ち主であったのか?とビックリすることや、想像通りの答えだなぁ...など、日常では感じとれない人の根の部分も垣間見れ、そこから関係性が深くなる方、またその逆もうまれます。
さて今回の問題ですが、夏あたりからサークル内では受給者が存在するという話があり、私も競馬記者の方から、「ホソエさんや旦那さんはしないのですか?調教助手や騎手、調教師など給付金やってますよ。競馬関係者、貰えますよ」と声をかけられました。その際、「中央競馬は1日として休まなかったわけだし、厩務員における進上金の差は、担当馬の成績によるものでコロナとは無関係。ダメだよ。」と伝えましたが、大丈夫なのになぁ...と怪訝な顔つきに。
この数年の間において、取材申請パスでトレセン内を出入りしている方の中に、「節税できるから」と厩務員さん方に声をかけ、税理士事務所の紹介や経理の業務を委託する方が存在するといった話はよく耳にしていました。
よって、その延長線上の安易な考えで申請された方も少なくないように感じます。
そもそも今回のこと以前に、税金に対する考え方は人それぞれですし、法制度の抜け道を探し、クライアントの意向を重視するのが税理士の仕事。それゆえ、今回のこともグレーゾーンということで着地する可能性もあるように思えます。
しかしながら個人的な意見としては、給付金は、あくまでもコロナによっての影響を受けたかどうかが大事な論点ですし、何よりも、競馬を続けさせてもらえたことで経済的に困窮することのなかった状況。
しかも競馬ファンの方々から、「娯楽が少ない中、競馬によって救われました。関係者の皆さまのご尽力に感謝します」など、たくさんの温かな言葉が競馬に注がれていた背景を考えると、その気持ちを台無しにしてしまった出来事のようにも思え、何よりもその点が1番、残念だったように思えます。
たぶんこの記事が掲載される頃には、調査の全容が明らかとなり、どのような判断がなされるのかは分かりませんが、ありのままを公表することが、競馬の信頼回復に繋がり、また競馬サークル全体の意識改革となるような気がしています。
皆さまは、どうお感じになられましたか?
また来月、お目にかかりましょう。
ホソジュンでしたぁ。