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第135回 横山ファミリーの活躍に思うこと ~わが息子に翻弄されがちな子育て~

2021.06.21
 最近、小学2年生になった息子に翻弄されています。振り返れば、1歳の頃から幅広い年齢層の子が集まる託児所でもまれ、3歳の頃から、イギリス人・アメリカ人・オーストラリア人、ドイツ人・フィリピン人など、様々な国の方々の中で育ってきたこともあるせいか?受け答えの返しが、私では想像もつかないような展開となり、気づけば、怒ろうとした場面ですら、笑いで終わってしまうことも度々。
 なんだか私の方が7歳児に転がされていると感じる日々。つい先日行われた、担任教師との面談でも、「母の私がしっかりしていないので、息子の方がちゃんとしてて、今朝も、持ち物を再度息子の方から確認されました」と話すと、「分かる気がします」と、納得の表情を浮かべるベテラン女性教諭。

 確かに私は、親となったにもかかわらず、未だに自分のことで精一杯となってしまうことも多く、また仕事で長い時は5日間家を空けることも...。

 我が息子ながら、本当にしっかりとした面を感じ、少し申し訳なさも感じる反面、二人の時はコソッと甘えてくるところもあり、その可愛さに胸キュン&ホッともしています。ここ最近における1番の衝撃発言は、入浴中に髪の毛を洗って欲しいと言ってきたので、自分で洗い~と言い返すと、「たまには俺の面倒も見てくれよ~」と。また就寝中、動き回る息子の横で、布団を失い睡眠を邪魔された私が、あんたのせいでママは眠れなかったと目を覚ました息子に話すと、「そりゃ~災難だったね」と、まるで他人事のような返し。

 そして極めつけは、頼み事をしてくる際、「ジュンちゃん、ジュンジュン、ジュンリン、ズンコママ」と呼び方や声色を変えてお願いされるのです。もてない人生を歩んできた哀しい女の性から、嬉しさのあまり、ついついお願いごとをきいてしまい、結果、「ママを転がすのは簡単だね」と言われてしまう始末。46歳、確実に7歳児に翻弄されています。

 しかしながら子育てというのは、馬作りと似ているところがあり、持って生まれた性格や性質が1人1人、1頭1頭違い、これといった正解がなく、全てが手探り。それゆえ、何が正しく何が間違っているのか分からず、悩ましいところ。

 そんな中、10年以上前、ちょうどワンアンドオンリーが勝利した日本ダービーの地下馬道で、瞳を輝かせながら尊敬の眼差しで騎手・横山典弘を見ていた1人の少年の姿が思い起こされます。

 その少年とは、横山武史騎手。このコラムが掲載される頃には今年の日本ダービーの結果が決まっているとは思いますが、22歳にして無敗で日本ダービーを目指すジョッキーへと成長。

 父に憧れ、父の背中を追いかけ、凄まじい成長を成し遂げている横山武史騎手。また兄の和生騎手も今年は関東リーディング4位と勝ち星を挙げ、春の天皇賞では親子3人での騎乗も。

 これは1日で築かれるものではなく、幼少の頃から父と母の歩みを肌身で感じ、理想となる指針が明確にあったからこそ導かれた道。そういった面からも、騎乗技術だけではなく、調教に手を抜かない姿など、仕事を通して親の背中をきちんと示してこられた横山典弘騎手の偉大さを感じ、今、一児の母となった私の道標にもなっています。

 皆さんは、現在の横山ファミリーの活躍をどのようにお感じになられていますか?

 それでは皆さん、また来月お目にかかりましょう。

 ホソジュンでしたぁ。
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