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ホソジュンのウマなりトーク

細江純子 ホソジュンのウマなりトーク

第146回 経験値豊かな方々と接する機会 ~デビューした若手騎手には特に大切なこと~

 4月に入ってから、急に暖かい日々が訪れ、過ごしやすい陽気に。四季のある日本とは違い、1年中、雨や曇った天気模様であるアイルランドを訪ねた際、最近のような穏やかな日には決まって皆さんが、「今日は本当に良い天気で嬉しいね」との挨拶が交わされていました。

 その時、人は暮らす環境によって同じ物事でも感じ方や感謝の度合いが違うことを学んだのですが、厩舎に所属していた騎手時代、真冬の時期は厩務員さんのお手伝いとして行くプール調教が楽しみの1つでした。

 その理由は屋外での作業とは違い、室内の暖かさに救われるから。その当時は、てっきりプール場には暖房が装備されているとばかり思っていましたが、実はそうではなく、外が寒過ぎるゆえ、あたかも暖房を浴びているかのような、錯覚を。

 この感覚、言葉ではうまく説明できないのですが、生きる上や子育てにおいて非常に大事なことのような気がし、季節の変わり目にふと思い出すのですが、つい先日、芸能プロダクションを経営する方との食事の際、「うちの男の子で、かなりのイケメンで背も高いのに、まったく売れない子がいて、社長として在籍5年目ではじめて面談をしたの。そしたら27歳で1度も1人暮らしをしたことがなく、もちろん今も実家暮らし。生活のほぼ全てを親御さんにサポートしてもらってて...。そりゃぁ売れないと思った」と。

 最近わたしは幸せなことに、様々な職種の方と会食する機会が多く、とても学ぶことが多いのですが、そんな方々に共通することは、人生における経験値の豊さ。

 人と人との間で培われた経験により、独自の理論や信念、また人や社会の流れを読み分析する視点などに興味がそそられ、気づけば、初対面とは思えないほどの距離感となり、普段、人には話さないような悩みを打ち明けた方も...。

 その方は、全日空の副社長をされていた方なのですが、後日、頂いたショートメールの一部が、「僕たちは聖人君子になれませんから心の揺らぎは仕方の無いことです。でも失うものが沢山ある人の方が弱い立場ですからね。お気をつけください」と。

 とても胸に響きましたし、常日頃から客観視することの大切さを感じながらも、自分自身においてはなかなか難しいところも...。

 今回のように、きちんと指摘してくださる方の存在は非常に大きく、人生において、お手本となれるような、また尊敬できる方との巡りあいでした。

 そう考えると、最近、デビューした若い騎手の子たちはコロナ禍により、オーナーとの食事会や、クラブのパーティーなどで会員の方々と接する機会も失われている状況下。

 これは非常に残念なことですし、人格形成という視点から考えても、残念な気が...。

 そういった意味でも、いち早くコロナ禍が終息をし、また以前のようにパーティーが行われ、様々な方との交流がもたれることを願うばかりです。

 皆さんは、どのようにお感じになられますか?

 それでは皆さん、また来月、お会いしましょう。

 ホソジュンでしたぁ。