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第156回 「経験に勝るものなし~デビューする女性騎手2名にも期待~」

2023.03.17
 先日、高校時代の同級生から、5月に同窓会を開催するからと、出席の有無の連絡が入りました。あれからもう30年以上。幹事となる3人の写真と共にラインが入ったのですが、面影があるようで...ないような...その変貌振りに、お互いに歳を重ねたと感じずにはいられませんでした。
 残念ながら競馬番組のある日曜日とあって、出席はできないのですが、後日、ラインで同窓会写真を送ってくれるとのこと。

 あれから皆、どのような人と出会い、どんな職業につき、どう今を歩んでいるのか?人それぞれにストーリーがあることでしょう。

 私自身も、高校卒業後→競馬学校→騎手デビュー→ホースコラボレーターとなり、現在は9歳児の母。その時々の状況で悩みや思考も変わり、現在に至っていることを感じます。特に今は出産を経験し、子育て中ということに加え、男性社会で歩んできた時間も重なり、ニュースにおける政治家の方の発言に?が増すばかり。

 中でも「2歳児マスク問題」や「育休中のスキルアップ支援」など、目が点になってしまう発想。夜泣き・授乳・そして四六時中、目が離せないのが幼児期。

 振り返ると、ほぼ2年~3年は、まともな睡眠などできなかった状況。

 あの時のシンドサも蘇り、「これ以上、育児中の女性に何を求めるのか!」と腹立たしさと、その発言が末期に思え、何も求めてはいけないとさえ感じてしまいます。

 これは日本の文化というか、歴史的背景や仕組み的な問題もあり、男性が悪いということではなく、ある意味、仕方のないことでもあるように思えますが、経験のない人たちの発想と、それをおかしいと思わない周囲の存在が垣間見れ、今後益々、少子化は進んでいきそうな予感もしています。

 とまぁ、30年前の高校時代では考えもつかなかったことを感じている自分が存在。

 昔から、経験に勝るものなしと言われますが、どの分野にしても、経験を重視しての適材適所と思える配置や配属が、よりよい社会へと結びついていくような気がします。

 さて話は変わり、この原稿が掲載される頃には、新たな騎手がターフに誕生をし、その中には2名の女性騎手の名前も加わっていることでしょう。

 これで現役女性騎手は最多となる6名に。彼女たちの模擬レースを競馬学校で見たのですが、その場には所属先である調教師や兄弟子となる横山武史騎手の姿もありました。騎手は免許はあっても騎乗依頼がなければ騎手としての免許は活用できず、オーナーへの説得も含め、所属調教師のサポートは必要不可欠。

 また、騎乗においては明確な答えがなく、何がベストなのか?迷ってしまうところも。そんな時、経験値豊富な兄弟子の存在は、技術の向上だけでなく、心の支えに。そして男性騎手よりも1㌔軽い4㌔減スタートは騎乗機会のチャンスも得られやすい状況下とあって、2023年も引き続き、女性騎手の活躍の話題は続きそうな気がします。

 それでは皆さん、また来月、お目にかかりましょう。ホソジュンでしたぁ。
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