馬ミシュラン
第67回 『50円が3億円に!』
2014.07.17
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6月1日、大井競馬から通称「トリプル馬単」が発売開始された。正式名称は「三重勝馬番号二連勝単式勝馬投票法」と言い、指定された3つの競走(主に後半3レース)の馬番連単馬券を全て的中させる馬券である。
発売されるのは南関東4競馬場の共通在宅投票SPAT4で、今のところ大井、浦和、船橋の3場で購入できる。川崎競馬に関しては、競馬議会で承認され次第発売開始となる見込みである。
組み合わせ数は大井競馬(フルゲート16頭)で最大1,382万4,000通り。船橋競馬(フルゲート14頭)で最大602万8,568通り、浦和競馬(フルゲート12頭)で最大229万9,968通り。参考までにWIN5が指定5競走全て18頭立てで行われた場合188万9,568通りであるから、その難しさがうかがい知れる。そうでなくても南関東の、特に大井競馬場の馬番連単は難しい。もちろん的中者がいない場合はキャリーオーバーとなるが、主催者を横断することは出来ず、例えば大井競馬の最終日にキャリーオーバーが発生した場合は、次の大井競馬1日目に繰り越しとなる。
最大の特徴は発売単位である。「1組につき50円以上10円単位(1票=10円)」である。「勝馬投票券1枚10円」というのは多くの方がご存知かと思うが、これまでは10枚以上(100円)からでないと購入出来なかった。「トリプル馬単」は50円から10円刻みに購入出来る。農林水産省令で定める払戻金の最高限度額が100円につき6,000万円であるから、「50円で最大3億円!」の払戻も夢ではない。ただし、100円単位→50円単位になるということは、当然配当もその分下がる。「50円単位と買いやすい」と謳うが、既存の100円ユーザーが50円で馬券を買うようになると、これまた当然のことながら売り上げが上がらない要因となるだろう。
トリプル馬単という通称以外に「SPAT4LOTO」の愛称を付けたのは新規ユーザー獲得を意識したものだが、さすがにこれで新規のお客さんが参入してくるとは、誰も思っていないだろう。そもそも発表自体が前週と直前で、我々専門紙も何も準備出来ず、各紙ほぼ無視の状態となってしまった。
6月1日の発売初日は日曜日。日本ダービー当日というのもタイミングとしては最悪だったが、開催日程は予め決まっているものだから、これは仕方ないだろう。そういった逆境にも関わらず162万1,260口(1口10円)が売れた。
最初の6Rは2→1番人気で堅く決着したが、メインの7Rで1番人気が13着に沈み、5→3番人気の組み合わせで、残り口数が一気に85口(おそらく50円を1口とすれば実質17口)まで減った。最終レースも1番人気が4着に敗れ2→3番人気での決着となったが、的中は0となり、発売初日にキャリーオーバーが出た。払戻率は70%だから、キャリーオーバーの額は1,134万7,182円。その効果があったのかどうかは定かではないが、2日目は前日比プラス1,000万円の261万1,370口(1口10円)が売れた。
レース自体は相変わらず難易度高めで、最初の8Rが2→8番人気、9Rは2着同着で6→11、6→2番人気で最終10Rは400口が生き残った。その最終レースは1→3番人気の堅い決着となり、初の的中が20口出た。
注目の払戻は1口(10円)あたり148万1,338円。わかりやすくすると50円につき740万6,690円の払戻金となった。同着により払戻金の組み合わせは2通りとなったが、6→11番人気で決まった方は的中0であったため、按分せずそのまま払戻となっている。その後、東京ダービー当日も的中0でキャリーオーバーが出現しているが、売り上げは概ね大井開催で2,000万円台、船橋開催で1,000万円前後となっている。1口(10円)あたりの払戻金発表でわかりづらいが、これまでの最高配当は6月19日の船橋競馬で835万3,960円(5口)が出現している。
比較的ゲーム感覚でも買えるWIN5と違い、トリプル馬単はどちらかというと「ガチの予想」が必要な馬券という印象。日刊競馬紙上のコラムでもリーチはあるが、2開催で的中はまだない。筆者もWIN5の時は、わりとすぐに当時最低配当を的中させた記憶はあるが、今回は苦戦している。今の売上で「50円で3億円」は期待薄だが、WIN5の2億円同様そのうち出るだろう。その瞬間を狙えれば最高なんですが(笑)
発売されるのは南関東4競馬場の共通在宅投票SPAT4で、今のところ大井、浦和、船橋の3場で購入できる。川崎競馬に関しては、競馬議会で承認され次第発売開始となる見込みである。
組み合わせ数は大井競馬(フルゲート16頭)で最大1,382万4,000通り。船橋競馬(フルゲート14頭)で最大602万8,568通り、浦和競馬(フルゲート12頭)で最大229万9,968通り。参考までにWIN5が指定5競走全て18頭立てで行われた場合188万9,568通りであるから、その難しさがうかがい知れる。そうでなくても南関東の、特に大井競馬場の馬番連単は難しい。もちろん的中者がいない場合はキャリーオーバーとなるが、主催者を横断することは出来ず、例えば大井競馬の最終日にキャリーオーバーが発生した場合は、次の大井競馬1日目に繰り越しとなる。
最大の特徴は発売単位である。「1組につき50円以上10円単位(1票=10円)」である。「勝馬投票券1枚10円」というのは多くの方がご存知かと思うが、これまでは10枚以上(100円)からでないと購入出来なかった。「トリプル馬単」は50円から10円刻みに購入出来る。農林水産省令で定める払戻金の最高限度額が100円につき6,000万円であるから、「50円で最大3億円!」の払戻も夢ではない。ただし、100円単位→50円単位になるということは、当然配当もその分下がる。「50円単位と買いやすい」と謳うが、既存の100円ユーザーが50円で馬券を買うようになると、これまた当然のことながら売り上げが上がらない要因となるだろう。
トリプル馬単という通称以外に「SPAT4LOTO」の愛称を付けたのは新規ユーザー獲得を意識したものだが、さすがにこれで新規のお客さんが参入してくるとは、誰も思っていないだろう。そもそも発表自体が前週と直前で、我々専門紙も何も準備出来ず、各紙ほぼ無視の状態となってしまった。
6月1日の発売初日は日曜日。日本ダービー当日というのもタイミングとしては最悪だったが、開催日程は予め決まっているものだから、これは仕方ないだろう。そういった逆境にも関わらず162万1,260口(1口10円)が売れた。
最初の6Rは2→1番人気で堅く決着したが、メインの7Rで1番人気が13着に沈み、5→3番人気の組み合わせで、残り口数が一気に85口(おそらく50円を1口とすれば実質17口)まで減った。最終レースも1番人気が4着に敗れ2→3番人気での決着となったが、的中は0となり、発売初日にキャリーオーバーが出た。払戻率は70%だから、キャリーオーバーの額は1,134万7,182円。その効果があったのかどうかは定かではないが、2日目は前日比プラス1,000万円の261万1,370口(1口10円)が売れた。
レース自体は相変わらず難易度高めで、最初の8Rが2→8番人気、9Rは2着同着で6→11、6→2番人気で最終10Rは400口が生き残った。その最終レースは1→3番人気の堅い決着となり、初の的中が20口出た。
注目の払戻は1口(10円)あたり148万1,338円。わかりやすくすると50円につき740万6,690円の払戻金となった。同着により払戻金の組み合わせは2通りとなったが、6→11番人気で決まった方は的中0であったため、按分せずそのまま払戻となっている。その後、東京ダービー当日も的中0でキャリーオーバーが出現しているが、売り上げは概ね大井開催で2,000万円台、船橋開催で1,000万円前後となっている。1口(10円)あたりの払戻金発表でわかりづらいが、これまでの最高配当は6月19日の船橋競馬で835万3,960円(5口)が出現している。
比較的ゲーム感覚でも買えるWIN5と違い、トリプル馬単はどちらかというと「ガチの予想」が必要な馬券という印象。日刊競馬紙上のコラムでもリーチはあるが、2開催で的中はまだない。筆者もWIN5の時は、わりとすぐに当時最低配当を的中させた記憶はあるが、今回は苦戦している。今の売上で「50円で3億円」は期待薄だが、WIN5の2億円同様そのうち出るだろう。その瞬間を狙えれば最高なんですが(笑)