馬ミシュラン
第85回 『11月3日はやはり特異日?』
2016.01.15
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2015年11月3日、大井競馬場で15回目を迎えるJBCが開催された。
11月3日は文化の日。1946年に日本国憲法が公布されたことにちなんで国民の祝日とされているが、気象統計の世界では「晴れの特異日」と言われている。実際のところは、東京管区気象台の1981年から2010年の「天気出現率」の統計を見ると、晴70.0%、曇16.7%、雨13.3%、雪0%で、少なくとも東京においては「特異日」というほどのことはなかったが、印象ではいつも晴れている感じがする。
だからというわけではないだろうが、各地でJBCを筆頭に(←ココ大事)様々なイベントが催される。筆者は当然のように毎年出社であるが、入間基地航空祭に向かう反対方向の満員電車を眺めつつ、そして日本武道館で行われる全日本剣道選手権の結果を気にしつつ仕事である。
大井競馬場で行われるのは、4年ぶり6度目。過去5回はナイター競馬で開催されたが、今回は大井では初めての昼間開催となった。さらに、大井競馬で行われるJBCでは初の地方競馬IPATでの発売でもある。この開催に合わせて新2号スタンド、通称「G-FRONT」もオープン。
調べてみると「特異日」というほどでもなかったこの日。しかし、「やっぱり特異日だろ」と思えるような、汗ばむくらいの陽気に恵まれ、イメージキャラクターの斎藤工さんと剛力彩芽さんも来場。場内では様々なイベントが行われ、常連の競馬ファンだけでなく、女性客や家族連れで賑わいを見せる中、JBC3競走を含む大井競馬全12レースが行われた。
今年のキャッチフレーズは「チャンピオンホースが3頭生まれる日。」JBC最初のレースは牝馬による1800mのJpn1、JBCレディスクラシックである。
前哨戦のレディスプレリュードを制したサンビスタが断然の1番人気、アムールブリエが2番人気、トロワボヌールが3番人気と、古馬の強豪が上位人気に推されたが、レースを制したのは4番人気の3歳馬ホワイトフーガだった。サンビスタが抜け出しをはかり、アムールブリエとトロワボヌールが追いすがる直線で、ホワイトフーガがこれらを一気に抜き去り、5馬身差で勝利した。
関東オークスを大差で勝ち、前哨戦のレディスプレリュードは3着だったが、ブルーチッパーが引っ張る速い流れを、冷静に後方から捌いた大野騎手の好騎乗が光った。
続く1200mのJBCスプリントJpn1。カペラS、黒船賞、東京スプリント、クラスターC、そして前哨戦の東京盃を制したダノンレジェンドが、やはり断然の1番人気。南部杯を連覇したベストウォーリア、かきつばた記念を制した牝馬のコーリンベリーと続く。
レースはスタートで飛び出したコーリンベリーが、前日降った雨により逃げ、先行有利となった不良馬場を利して逃げ切った。2着はジワジワ詰めたダノンレジェンド、3着ベストウォーリア。
愛馬を信じ、迷うことなく先手を奪った松山騎手が、デビュー7年目の初Jpn1勝ち。管理する小野次郎調教師も初重賞勝ちであった。
そしてJBCクラシック。1番人気は王者ホッコータルマエ、2番人気クリソライト、3番人気にコパノリッキー。
レースはスタンド前で先手を奪ったコパノリッキーが後続に影も踏ませず逃げ切った。2着は追いすがるホッコータルマエを、直線末脚を伸ばし、ゴール寸前差し切ったサウンドトゥルー。武豊騎手が絶妙なペースでレースを支配した。
さて、好天に恵まれた大井競馬は入場34,153人、4年前との比較で101.7%とまずまずの入り。売上も1日48億1,379万5,600円で、2013年東京大賞典1日の47億873万500円を1億4,107万4550円上回る地方競馬記録を更新。と同時に、これまで超えたことのない第1回JBCの1日売上39億3,766万1,900円を9億1,214万3,150円上回った。
もちろん、その立役者は17億41万4,300円を売り上げた地方競馬IPATであることは間違いない。同時に入場者の減少を嘆く声もある。しかしこれは考え方ひとつで、この日、入間基地や日本武道館でネット投票したファンがいたかもしれない。
多くのイベントが行われる「特異日」で、漏らすことなくファンを取り込んだと思えば、この数字は悪くはないと思うが、どうだろうか。
11月3日は文化の日。1946年に日本国憲法が公布されたことにちなんで国民の祝日とされているが、気象統計の世界では「晴れの特異日」と言われている。実際のところは、東京管区気象台の1981年から2010年の「天気出現率」の統計を見ると、晴70.0%、曇16.7%、雨13.3%、雪0%で、少なくとも東京においては「特異日」というほどのことはなかったが、印象ではいつも晴れている感じがする。
だからというわけではないだろうが、各地でJBCを筆頭に(←ココ大事)様々なイベントが催される。筆者は当然のように毎年出社であるが、入間基地航空祭に向かう反対方向の満員電車を眺めつつ、そして日本武道館で行われる全日本剣道選手権の結果を気にしつつ仕事である。
大井競馬場で行われるのは、4年ぶり6度目。過去5回はナイター競馬で開催されたが、今回は大井では初めての昼間開催となった。さらに、大井競馬で行われるJBCでは初の地方競馬IPATでの発売でもある。この開催に合わせて新2号スタンド、通称「G-FRONT」もオープン。
調べてみると「特異日」というほどでもなかったこの日。しかし、「やっぱり特異日だろ」と思えるような、汗ばむくらいの陽気に恵まれ、イメージキャラクターの斎藤工さんと剛力彩芽さんも来場。場内では様々なイベントが行われ、常連の競馬ファンだけでなく、女性客や家族連れで賑わいを見せる中、JBC3競走を含む大井競馬全12レースが行われた。
今年のキャッチフレーズは「チャンピオンホースが3頭生まれる日。」JBC最初のレースは牝馬による1800mのJpn1、JBCレディスクラシックである。
前哨戦のレディスプレリュードを制したサンビスタが断然の1番人気、アムールブリエが2番人気、トロワボヌールが3番人気と、古馬の強豪が上位人気に推されたが、レースを制したのは4番人気の3歳馬ホワイトフーガだった。サンビスタが抜け出しをはかり、アムールブリエとトロワボヌールが追いすがる直線で、ホワイトフーガがこれらを一気に抜き去り、5馬身差で勝利した。
関東オークスを大差で勝ち、前哨戦のレディスプレリュードは3着だったが、ブルーチッパーが引っ張る速い流れを、冷静に後方から捌いた大野騎手の好騎乗が光った。
続く1200mのJBCスプリントJpn1。カペラS、黒船賞、東京スプリント、クラスターC、そして前哨戦の東京盃を制したダノンレジェンドが、やはり断然の1番人気。南部杯を連覇したベストウォーリア、かきつばた記念を制した牝馬のコーリンベリーと続く。
レースはスタートで飛び出したコーリンベリーが、前日降った雨により逃げ、先行有利となった不良馬場を利して逃げ切った。2着はジワジワ詰めたダノンレジェンド、3着ベストウォーリア。
愛馬を信じ、迷うことなく先手を奪った松山騎手が、デビュー7年目の初Jpn1勝ち。管理する小野次郎調教師も初重賞勝ちであった。
そしてJBCクラシック。1番人気は王者ホッコータルマエ、2番人気クリソライト、3番人気にコパノリッキー。
レースはスタンド前で先手を奪ったコパノリッキーが後続に影も踏ませず逃げ切った。2着は追いすがるホッコータルマエを、直線末脚を伸ばし、ゴール寸前差し切ったサウンドトゥルー。武豊騎手が絶妙なペースでレースを支配した。
さて、好天に恵まれた大井競馬は入場34,153人、4年前との比較で101.7%とまずまずの入り。売上も1日48億1,379万5,600円で、2013年東京大賞典1日の47億873万500円を1億4,107万4550円上回る地方競馬記録を更新。と同時に、これまで超えたことのない第1回JBCの1日売上39億3,766万1,900円を9億1,214万3,150円上回った。
もちろん、その立役者は17億41万4,300円を売り上げた地方競馬IPATであることは間違いない。同時に入場者の減少を嘆く声もある。しかしこれは考え方ひとつで、この日、入間基地や日本武道館でネット投票したファンがいたかもしれない。
多くのイベントが行われる「特異日」で、漏らすことなくファンを取り込んだと思えば、この数字は悪くはないと思うが、どうだろうか。