ホソジュンのウマなりトーク
第8回 ナカヤマフェスタ・アパパネに学んだこと 今,心をひとつに
2010.11.11
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10月は,本当にドキドキ・ハラハラの感動をいただきました。もちろん皆さんも同じ気持ちだったはず。そう,まずはナカヤマフェスタが挑んだ凱旋門賞です。
あのエルコンドルパサーから11年。同じチームで臨んだ今回,世界最高峰の栄冠に,またまたあと一歩と迫りました。騎乗された蛯名騎手は,「勝ちたかったのはもちろんだけど,皆が同じ気持ちになって目指すことができた。
ロンシャンの地に立った時,ロンシャンのジョッキールームに入った時,帰ってきたという思いだった」と語り,またレースについては,「騎手一人一人が,絶対に負けない,勝利を譲らないという思いの中でぶつかり合う。そんな最高の舞台で,ナカヤマフェスタの力を発揮することができた」と,勝利を手にすることができなかった悔しさはあっても,後悔のない様子でした。
それにしても,エルコンドルパサーから再び,凱旋門賞に挑みたいと思われ過ごされてきた中で,またしてもナカヤマフェスタが最高のパフォーマンスを披露。
改めて二ノ宮調教師の馬を見極める目と,調整過程の巧みさに,本当に凄いなぁ~と,言葉を失うほどの感動でした。
蛯名騎手は,「現地でも,エルコンドルパサーの時と同じ厩舎で同じスタッフのメンバー。気心が知れた中で調整ができた点も,非常に大きい」とおっしゃられていましたが,師は,あのエルコンドルパサーからのこの10年間,トニー調教師や皆さんとの出会いを大事にされており,例えば,厩舎で馬が勝利した際に作ったジャンバーを送るなどして,皆で喜びを分かち合っていたのだそうです。
やはり11年というブランクを感じさせずに,皆が同じ気持ちになれ,チームとなれたその裏には,師の人を大切にするその人柄があったからこそなのかもしれません。
さあそして,蛯名騎手は帰国後の翌週には,史上3頭目となる牝馬3冠達成をアパパネで成し遂げました。
レース前,「陣営,馬を信じているから,何も心配することはないよ」とおっしゃった蛯名騎手。そして当日は,マイナス4㌔という馬体重に,「もう少し絞った方が良かったかなぁ...」と心配をする担当の福田さんに対し,「パドックでボロをしたから,これでマイナス6㌔。予定通り」と,いつも変わらないヒョウヒョウとした雰囲気で笑ってみせた国枝師。
師のそんなドッシリとした態度に,調教師としての器の大きさを感じるものでしたし,そんな師のもとだからこそ,馬も人も,ノビノビと自分の仕事にベストを尽くすことができ,大きな華を開かせることができるのでしょうね。馬が馬ならば,やはり人も人ですね~。さてその秋華賞ですが,3冠がかかる大舞台だというのに,入場者数が約4万3千人。
また当日の競馬場の雰囲気が,(え?今日はGⅠなの?)と思わせるほど,人の活気や熱気を以前ほど感じることができず,心底,世間の競馬離れを感じるものでした。
正直,とてもショックでしたし,今後に対する不安を感じるものでした。実はその翌日,私は競馬場やウインズで働かれる従事員の方120名と交流を持つ機会があったのですが,その際,馬券を売り続けて37年という方が,年々,お客さまの数が少なくなっているその要因について真摯に考え,何とか昔のような活気を取り戻していきたいと,おっしゃられていました。
現場で働かれている方々がしっかりと危機感を持ち,考えられているその姿には,実に勇気付けられましたし,今回のナカヤマフェスタ・アパパネの偉業から学んだように,今一度,競馬に関わる全ての人が一つとなり,同じ方向をむいて歩んでいくことが,まずは重要なのではないかと感じました。
それでは皆様,また来月お会いしましょう~。
ホソジュンでした。
あのエルコンドルパサーから11年。同じチームで臨んだ今回,世界最高峰の栄冠に,またまたあと一歩と迫りました。騎乗された蛯名騎手は,「勝ちたかったのはもちろんだけど,皆が同じ気持ちになって目指すことができた。
ロンシャンの地に立った時,ロンシャンのジョッキールームに入った時,帰ってきたという思いだった」と語り,またレースについては,「騎手一人一人が,絶対に負けない,勝利を譲らないという思いの中でぶつかり合う。そんな最高の舞台で,ナカヤマフェスタの力を発揮することができた」と,勝利を手にすることができなかった悔しさはあっても,後悔のない様子でした。
それにしても,エルコンドルパサーから再び,凱旋門賞に挑みたいと思われ過ごされてきた中で,またしてもナカヤマフェスタが最高のパフォーマンスを披露。
改めて二ノ宮調教師の馬を見極める目と,調整過程の巧みさに,本当に凄いなぁ~と,言葉を失うほどの感動でした。
蛯名騎手は,「現地でも,エルコンドルパサーの時と同じ厩舎で同じスタッフのメンバー。気心が知れた中で調整ができた点も,非常に大きい」とおっしゃられていましたが,師は,あのエルコンドルパサーからのこの10年間,トニー調教師や皆さんとの出会いを大事にされており,例えば,厩舎で馬が勝利した際に作ったジャンバーを送るなどして,皆で喜びを分かち合っていたのだそうです。
やはり11年というブランクを感じさせずに,皆が同じ気持ちになれ,チームとなれたその裏には,師の人を大切にするその人柄があったからこそなのかもしれません。
さあそして,蛯名騎手は帰国後の翌週には,史上3頭目となる牝馬3冠達成をアパパネで成し遂げました。
レース前,「陣営,馬を信じているから,何も心配することはないよ」とおっしゃった蛯名騎手。そして当日は,マイナス4㌔という馬体重に,「もう少し絞った方が良かったかなぁ...」と心配をする担当の福田さんに対し,「パドックでボロをしたから,これでマイナス6㌔。予定通り」と,いつも変わらないヒョウヒョウとした雰囲気で笑ってみせた国枝師。
師のそんなドッシリとした態度に,調教師としての器の大きさを感じるものでしたし,そんな師のもとだからこそ,馬も人も,ノビノビと自分の仕事にベストを尽くすことができ,大きな華を開かせることができるのでしょうね。馬が馬ならば,やはり人も人ですね~。さてその秋華賞ですが,3冠がかかる大舞台だというのに,入場者数が約4万3千人。
また当日の競馬場の雰囲気が,(え?今日はGⅠなの?)と思わせるほど,人の活気や熱気を以前ほど感じることができず,心底,世間の競馬離れを感じるものでした。
正直,とてもショックでしたし,今後に対する不安を感じるものでした。実はその翌日,私は競馬場やウインズで働かれる従事員の方120名と交流を持つ機会があったのですが,その際,馬券を売り続けて37年という方が,年々,お客さまの数が少なくなっているその要因について真摯に考え,何とか昔のような活気を取り戻していきたいと,おっしゃられていました。
現場で働かれている方々がしっかりと危機感を持ち,考えられているその姿には,実に勇気付けられましたし,今回のナカヤマフェスタ・アパパネの偉業から学んだように,今一度,競馬に関わる全ての人が一つとなり,同じ方向をむいて歩んでいくことが,まずは重要なのではないかと感じました。
それでは皆様,また来月お会いしましょう~。
ホソジュンでした。