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馬ミシュラン

小山内完友 馬ミシュラン

第164回 『3年ぶりの採用試験』

 最近、このネタに触れていないので、久々に採用ネタ。春の東京開催も終わり、夏のローカル開催の季節になった。さすがに開幕週は慌ただしいが、その波が終われば落ち着いてくる。

 ローカル開催の季節といえば、採用の季節でもある。今年は3年ぶりの定期採用活動を行う。

 採用の期間は毎年異なるが、大体はスポーツ紙各紙の採用活動の状況を見ながら日程を決めている。そこを基準にしているのは、近い位置に日程を固めると紙媒体志望者が採用しやすい(受験しやすい)からで、スポーツ紙の敗退者など、多くの志望者が見込めるからだ。

 近年、ネットで色々言われている割にはスポーツ紙、専門紙を志望する人は多く、競馬関連業界の入り口のひとつとしては、おそらくはまだ認められているのだろう。

 ただ最近は志望者が増えても事務処理に時間を多く取られるだけなので、ネットでは応募受付せず、割と面倒な方法をとっている。募集告知も基本紙面と自社サイトのみだが、それでもアクセスログを見ると定期的にチェックしている志望者も多く、そこそこ志望者は集まる。

 ここ2年はコロナの影響もあり新卒の定期採用活動は中止していて、経験者を中心とした業務系の採用のみを行っていたのだが、編集系の採用と異なり、人材確保には苦労している。

 「競馬専門紙」といえば多くの方が「競馬記者」を思い浮かべるが、営業、印刷、制作、総務などの業務部門がなければ、そもそも会社として成り立たない。採用に関わるようになって20年近いが、定期採用で第1志望に業務系を挙げた受験者は、数えるほどしかいない。ほぼ99.9%が「中央競馬担当」、「トラックマン志望」である。

 もちろん希望通りの部署に配属されるかどうかは、こちらの都合と判断だ。どこの会社でもそうだと思うが、適性や、10年先、20年先を見据えて採用している。入社後異動もする。配属後に思ったような使われ方をされてなくて文句を言うこともあるが、一番がっかりするのは、やはり退職された時だ。幸い、5年以内の離職率は0%なので、それを心の頼みとして今日も生きている。

 前述のように応募者は圧倒的に編集志望、記者志望という事情もあり、業務系の採用は甘く、編集系の採用は辛い傾向だ。業務系の採用は人物重視の面接勝負。編集系の採用は筆記試験と面接だが、ネットの就職情報サイトをみると、弊社の試験は難しいらしい。

 10年くらい前、自分が筆記試験を作っていた頃、史上最高に難しい試験(馬鹿みたいに難しい試験)を作ってみたが、それでもしっかり答えきって、今トラックマンとして活躍している社員がいるから、難易度はさほど問題ではないのかもしれないし、「難しい」というのはあくまで合格点に至らなかった受験者の感想なので、これから受験しようと思っている方は、あまり参考にしない方がいいかもしれない。

 あまりに難しすぎると空欄も多くなるので、採点担当者からは「つまらない」とクレームが来るから、ある程度書かせて優劣をつけるような難易度設定に、多分最近はなっていると思う。

 試験は会社説明会での志望者の様子をみて、レベルを決める。今は違う社員が作っているので、「だいたいこれぐらい」と伝える。採点は別に採点担当者がいて、採点と同時に人には会わず、解答だけで評価もしてもらっている。

 全体を通して関わるのは自分だけで、その都度社員の誰かにお手伝いしてもらっている。毎年競馬知識には自信ある志望者が集まるので、彼らと会うのが毎年の楽しみである。

 業務系の社員はこの2年、短期間の入退社が続いている。特に印刷部は採用サイトを使って、それなりに予算をかけているが、なかなか応募が集まらない上に、採用してもどうも定着しない。印刷部は新聞社の肝であるし、外注印刷などの収益も期待できる部署なので、今後も維持したい部門ではあるが、どうも印刷オペレーターという職種自体にあまり人気がない。大手印刷会社や、他の新聞社から転職してきた社員もいるが、そういう人材もなかなか手に入らないのが実情だ。

 転職サイトの営業さんもよく来るが、どの社も自信満々なことを言ってくる割には、全く集められないし、いつもお試しで終わってしまう。もちろん条件など募集の内容も見てもらうが、ほぼ水準なだけに次第に打つ手を欠きつつある。

 もし印刷の仕事がしたい!という方がいらっしゃれば、是非私宛に連絡下さい。