馬ミシュラン
第99回 『気合いで予防』
2017.03.17
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2月8日の高知競馬で、当日行われる予定の全12レースであわせてのべ42名という、大量の乗り替りがあった。原因はインフルエンザ。この日騎乗予定だった騎手21名のうち、7名がインフルエンザに感染、または感染の疑いがあるということで、騎乗を取り止めたせいだ。
ご存知の通り、騎手は騎乗前日に「調整ルーム」に入室するから、そもそもひじょうに集団感染しやすい環境に置かれている。
ただ、3分の1もの騎手が集団で感染というのは、あまり聞いたことがない。主催する高知県競馬組合も「過去に例がない事態。これ以上、感染が広がらないように注意していきたい」と、地元紙の取材に対してコメントしていた。
さかのぼると、2月1日と5日に1名ずつ、前日の7日に3名が感染、または感染の疑いで騎乗を取り止めていた。8日は前述の通り7名、中3日あいた12日は2名、14、15日3名と、徐々に終息していった。
高知県では1月の中旬以降、インフルエンザが流行し、2月1日にインフルエンザ警報が発令されている。
今年はA型インフルエンザが大流行しており、中央競馬でも1月22日に福永祐一騎手、1月28日に木幡巧也騎手がインフルエンザに感染したと発表されている。2009年の12月終盤の開催では、東西で計7名の騎手がインフルエンザに感染し、その週の騎乗を見合わせているが、特に今回の木幡巧也騎手は開催中に発症しているだけに、前夜は調整ルームの中、ということになる。
通常はインフルエンザの予防接種を受けていると思われる。しかし、予防接種を受けているから大丈夫、というわけでもない。「インフルエンザウイルスは変異しやすく、予防接種を受けていても発症することがある」(知り合いのお医者さん)ということで、必ずしも万全ではない。ただし、「重篤化はしない」ということで、やはり予防接種は受けておいた方がいいのだろう。
我が社でも本稿執筆時点までに、5名がインフルエンザウイルスに感染している。罹れば5日の出社停止であるから、当然ローテーション面でのしわ寄せがくるのである。
インフルエンザの予防接種は100%会社補助なので多くの社員が接種をしているが、この5名は受けていなかった。特に入社1年目のY君は「今まで罹ったことがないので、大丈夫だと思って」と。いわゆる「正常性バイアス」である。「自分だけは大丈夫」というタイプで、自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価してしまう人の特性。なるほど覚えておこう(笑)。
実は筆者も予防接種は受けていない。「自分だけは大丈夫」とは決して思っていないし、注射が怖いわけでもない。卵のアレルギーがあるので、打てないのである。
インフルエンザの予防接種に使うワクチンは、鶏卵で培養しているから、卵アレルギーのある人は基本的には打てない。最近のワクチンはかなり高度な精製をしているので、アレルゲンとなる卵に含まれるタンパク質は極々微量であるそうだ。
数年前に皮内テストを受けたら、スコア的には数回に分ければ大丈夫なレベルであったが、問診票に「アナフィラキシーを起こしたことがある」に○をしていたので「止めましょう」ということになった。
であるから、毎年この時期は十分な栄養補給と、十分な睡眠で体調を整え、人混みを避け、手洗い、うがいとファブリーズを欠かさない。マスクは一番効果があると思われるのだが、実はあんまり好きではない。眼鏡が曇るし、なんとなく息苦しさを感じるからである。ただ、最近のマスクはだいぶ良くなっていると感じる。でも出来ればしたくない。とはいえ、特に電車などの中ではせざるを得ないのでする。
これまでなんとかインフルエンザから逃れてきたが、やはり最終的な予防のコツは「気合い」である。家族や会社の同僚などインフルエンザの姿が見えるぐらい身近に迫った時、最後は「気合い」で防ぐのが、経験上一番の予防策だ。
インフルエンザだけでなく、ノロウイルスなど毎年のように流行するし、どうしても合宿所状態の調整ルームに入室する限りは、気を付けていても避けられない時がある。
その時、一番大事なのは「気合い」なのである。是非1度お試しあれ。
ご存知の通り、騎手は騎乗前日に「調整ルーム」に入室するから、そもそもひじょうに集団感染しやすい環境に置かれている。
ただ、3分の1もの騎手が集団で感染というのは、あまり聞いたことがない。主催する高知県競馬組合も「過去に例がない事態。これ以上、感染が広がらないように注意していきたい」と、地元紙の取材に対してコメントしていた。
さかのぼると、2月1日と5日に1名ずつ、前日の7日に3名が感染、または感染の疑いで騎乗を取り止めていた。8日は前述の通り7名、中3日あいた12日は2名、14、15日3名と、徐々に終息していった。
高知県では1月の中旬以降、インフルエンザが流行し、2月1日にインフルエンザ警報が発令されている。
今年はA型インフルエンザが大流行しており、中央競馬でも1月22日に福永祐一騎手、1月28日に木幡巧也騎手がインフルエンザに感染したと発表されている。2009年の12月終盤の開催では、東西で計7名の騎手がインフルエンザに感染し、その週の騎乗を見合わせているが、特に今回の木幡巧也騎手は開催中に発症しているだけに、前夜は調整ルームの中、ということになる。
通常はインフルエンザの予防接種を受けていると思われる。しかし、予防接種を受けているから大丈夫、というわけでもない。「インフルエンザウイルスは変異しやすく、予防接種を受けていても発症することがある」(知り合いのお医者さん)ということで、必ずしも万全ではない。ただし、「重篤化はしない」ということで、やはり予防接種は受けておいた方がいいのだろう。
我が社でも本稿執筆時点までに、5名がインフルエンザウイルスに感染している。罹れば5日の出社停止であるから、当然ローテーション面でのしわ寄せがくるのである。
インフルエンザの予防接種は100%会社補助なので多くの社員が接種をしているが、この5名は受けていなかった。特に入社1年目のY君は「今まで罹ったことがないので、大丈夫だと思って」と。いわゆる「正常性バイアス」である。「自分だけは大丈夫」というタイプで、自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価してしまう人の特性。なるほど覚えておこう(笑)。
実は筆者も予防接種は受けていない。「自分だけは大丈夫」とは決して思っていないし、注射が怖いわけでもない。卵のアレルギーがあるので、打てないのである。
インフルエンザの予防接種に使うワクチンは、鶏卵で培養しているから、卵アレルギーのある人は基本的には打てない。最近のワクチンはかなり高度な精製をしているので、アレルゲンとなる卵に含まれるタンパク質は極々微量であるそうだ。
数年前に皮内テストを受けたら、スコア的には数回に分ければ大丈夫なレベルであったが、問診票に「アナフィラキシーを起こしたことがある」に○をしていたので「止めましょう」ということになった。
であるから、毎年この時期は十分な栄養補給と、十分な睡眠で体調を整え、人混みを避け、手洗い、うがいとファブリーズを欠かさない。マスクは一番効果があると思われるのだが、実はあんまり好きではない。眼鏡が曇るし、なんとなく息苦しさを感じるからである。ただ、最近のマスクはだいぶ良くなっていると感じる。でも出来ればしたくない。とはいえ、特に電車などの中ではせざるを得ないのでする。
これまでなんとかインフルエンザから逃れてきたが、やはり最終的な予防のコツは「気合い」である。家族や会社の同僚などインフルエンザの姿が見えるぐらい身近に迫った時、最後は「気合い」で防ぐのが、経験上一番の予防策だ。
インフルエンザだけでなく、ノロウイルスなど毎年のように流行するし、どうしても合宿所状態の調整ルームに入室する限りは、気を付けていても避けられない時がある。
その時、一番大事なのは「気合い」なのである。是非1度お試しあれ。