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南関フリーウェイ

阿部典子 南関フリーウェイ

第62回 寒サニマケズ。真冬の下見所。

 2020年、いよいよ東京オリンピック・パラリンピックの開催年がスタート!と思っていたら、「1月は行く(往ぬる)、2月は逃げる、3月は去る」という諺通り、あっという間に時間が過ぎようとしています。

 今回は、真冬の船橋ケイバ ハートビートナイターのバックヤードをテーマにして進めていくことにしましょう。

 船橋ケイバでハートビートナイターがスタートしたのは2015年6月。祝日などには昼間の開催になることもありますが、2018年4月から通年ナイターで競馬が行われています。厳冬期の1月と2月は1時間繰り上げスタートで最終レースは19時50分。この期間中は防寒着対策として、ジョッキーにはプラス0.5キロの斤量での騎乗が認められています。

 晴れた日、昼間はあたたかでも午後3時を過ぎるとぐっと冷えるのが真冬の気候。特に、曇りや小雨、風がある日には厚着をしていても思わず「寒い・・・」と呟いてしまうこともあります。

 そんな真冬の開催で、ふと、薄着のジョッキーたちはどんな様子なのだろうと思い、騎手を支えるスペシャリストにお話を伺いました。そのスペシャリストとは、『第10回 騎手を支えるバックヤード 安藤佳子さんにお話を伺いました』でも登場していただいた安藤佳子さん。騎手たちからの信頼も厚く、船橋競馬場や馬たちへの愛情もたっぷりのカッコいい女性です。

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 前回お話を伺ったのは夏真っ盛り。体重制限のために必要以上に水分を摂取せずに氷を口に含んで吐き出す、その都度体重を計って減った分だけ水分を補給するなど、バックヤードを知り尽くした安藤さんだからこそ聞ける、プロのジョッキーたちに関する逸話も教えていただきました。

 今回は真冬。やはり気になるのは防寒対策です。安藤さんによると、レース前に騎手たちが集う下見所では、薄くて暖かい防寒着の自慢話(笑)にも花が咲いているそう。"行くぞみんなで"や、"やる気ワクワク"のCMでもお馴染みの"あのお店"の商品が人気で、インナーについての情報交換も行われているとのこと。実際に着用してレースに臨んだ時の、動きやすさや軽さなども貴重な体験談となりそうですね。

 その下見所では、室温設定は少し高めになっているそう。レースで冷えた身体や、汗取りのお風呂の後の身体への負担を少しでも和らげるためで、騎手以外の従業員の方にとっては「少し暑いかな」と思う温度だそうです。「基本的に"寒い思いをしている人(騎手)"が中心の場所。安全に乗るためにも身体をあたためることは大切なんですよ」と安藤さん。下見所での騎手同士の会話は、防寒対策の他、安全面を考慮して馬のクセなどの情報交換も行われているそうです。中には「あの馬ってどんな感じ?」という質問に、「うん、すっごくカワイイ♪」という少々お茶目な会話もあるとのこと。新人や若手騎手にアドバイスしたり、騎手同士で危険な場所(影ができている等)を教え合ったりもすることもあるそうです。

 また、船橋競馬場の下見所の特徴としては、他場よりも豊富なドリンクやおやつの種類。遠征に来たジョッキーに「いっぱいあっていいなぁ」と言われることもあるそうです。「ジョッキー卒業生(調教師)にも人気なんですよ(笑)」と安藤さんが教えてくださったのは健康食の梅干し。以前は昔ながらの硬くて酸っぱい"梅干しらしい梅干し"だったそうですが、近年はやわらかい甘めの梅干しが用意されているとのこと。その他には、アメも常備されているそうです。

 飲み物は、あたたかいものの他に健康飲料水の粉末も用意され、少しでも健康に良いようにとウォーターサーバーの水で作れるようになっているそう。若い世代が多い中、昆布茶や梅昆布茶が人気というのは、ちょっと意外な気もしました。

 「いよいよ船橋競馬場もリニューアル工事がスタート。誘導馬マネージャー時代に今の下見所ができる前から競馬場を見て来ましたが、新しい船橋競馬場もとても楽しみですね」と安藤さん。写真は「もっと砂がつくこともあるんですよ」とレースを終えたばかりの騎手グッズを手にしてのショットです。今回も貴重なお話を聞かせてくださってありがとうございました!