南関フリーウェイ
2023年の記事一覧
-
第109回 祝福と労いのもとで ふたつの「門出」 2023.12.25
11月30日、今年2回目の船橋記念(SIII)が行われました。2024年の新ダート競走体系への移行に伴い、毎年1月に行われていたこのレースは11月の施行に。出走条件も4歳以上から3歳以上へと変更になりました。 勝利したのは、この日が引退の花道となった6歳牝馬・キモンルビー(父コパノリチャード)。御神本訓史騎手を背にスタートを決めてハナを奪い、そのまま後続を寄せ付けないままで2着馬に3馬身差をつける圧巻の逃げ切り。重賞4勝...
-
第108回 競馬界の専門用語 2023.11.24
11月3日、大井競馬場と門別競馬場で地方競馬の祭典・JBCが行われました。結果はJBCレディスクラシックをアイコンテーラー(JRA)、JBCスプリントをイグナイター(園田)、JBC2歳優駿をフォーエバーヤング(JRA)、そしてJBCクラシックではキングズソード(JRA)が優勝。来年は初となる、佐賀競馬場へ決戦の舞台を移しての開催(2歳優駿は門別)となります。 JBCクラシックの優勝ジョッキーはジョアン・モレイラ騎手。...
-
第107回 やっぱり楽しい馬旅 盛岡競馬場へ 2023.10.25
10月9日、第36回マイルチャンピオンシップ南部杯(JpnI)が行われる盛岡競馬場へと出かけました。コロナ禍もひと段落し、少しずつ以前の風景に戻りつつあるそれぞれの場所。南部杯当日の盛岡競馬場も多くのファンが詰めかけ、賑やかな1日となりました。 レース結果はご存知の通り。今年3月のドバイ・ゴールデンシャヒーン以来の出走となったレモンポップ(美浦 田中博康厩舎)が圧勝。坂井瑠星騎手を背に好スタートからハナを奪い存在感...
-
第106回 繋いでいく馬道の風景 2023.09.27
去る9月7日で、川島正行調教師(船橋)の逝去から9年が経ちました。以前こちらで連載していた「川島ファミリーが行く 馬道ひとすじ」のまとめも兼ねて、厩舎公式サイトに携わっていた当時の出来事を振り返ってみることにしました。 川島正行調教師といえば、地方競馬を代表する数々の名馬を手掛けたことはもはや語るに及ばないこと。ここでは、川島調教師が歩んだ真っすぐな馬道の傍らにあった、日常の風景を見ていければと思います。 ...
-
第105回 川崎競馬フォトツアーが行われました 2023.08.25
先日、川崎競馬場で行われたフォトツアーに、講師として参加させていただきました。ツアーの概要は『川崎競馬場の魅力を活かした一眼レフカメラでの写真撮影』というもの。 船橋ケイバ公式SNSや、競馬雑誌、クラブ所属馬の撮影などで活躍中の小金井邦祥カメラマンが技術面を中心に、私は競馬場での撮影がさらに楽しくなるようなお話を、ということで、ドキドキワクワクでスタート。 参加人数は20名。カメラ歴は1年ほどから10年くらい...
-
第104回 誘導馬ミューチャリー始動! 2023.07.25
6月21日、地方競馬所属馬として初のJBCクラシック優勝馬となったミューチャリーが、誘導馬として新たな一歩を踏み出しました。今回は、記録も兼ねてこの日を振り返ってみました。 メインレースでの誘導を目標に組まれたスケジュールは、1Rから4Rまでが練習、休憩を挟んで9Rから馬場入りというもの。激しい気性のパイロを父に持つミューチャリー、現役引退からわずか3か月での誘導馬デビューです。 まずは1R。出走馬の最後尾から馬場...
-
第103回 競馬場で写真を撮ること 2023.06.27
先日、競馬場でカメラを手にした女性ファンが増えているということが話題になりました。中央・地方両方の競馬場で撮影をしているカメラマンの方々も「最近、ぐっと増えた」とのこと。その言葉を実感したのが5月21日、オークス当日の東京競馬場でした。 色とりどりの花が咲く美しいバラ園。そこには、カメラやスマートフォンを手に、競馬場を楽しむ女性の皆さんの姿があちこちに。アニメファンかな?と思う華やかな衣装をまとった方々も多く、昨...
-
第102回 暮らしの場、誰かの大切な場所としての競馬場 2023.05.25
以前、船橋競馬場の調教師の皆さんから、競馬場にまつわる思い出話についての取材をしたことがありました。それを機に、厩舎の皆さんもきっといろいろなエピソードをお持ちなのではと思い、取材の際に聞き集めをスタート。今回、その一部をお伝えしていきましょう。 第95回でも触れましたが、船橋競馬場がある場所はもとは海。1950年代、埋め立て工事初期のエリアに建てられたのが船橋競馬場でした。 その後、周囲の埋め立てが進み、競馬場の南...
-
第101回 JBCクラシック優勝馬 ミューチャリー ここまで道とこの先の道 2023.04.25
3月15日に行われたダイオライト記念(JpnII)を最後に、ミューチャリー(船橋・矢野義幸厩舎)が競走馬生活に別れを告げました。ミューチャリーといえば、2021年に金沢競馬場で行われた第21回JBCクラシック(JpnI)で優勝し、地方所属馬としての悲願を達成。ミューチャリーだけではなく、この年はジャパンダートダービー(JpnI)でキャッスルトップ(渋谷信博厩舎)が、川崎記念(JpnI)とかしわ記念(JpnI)でカジノフォンテン(山下貴之厩舎)が...
-
第100回 母から受け継いだ「誇り」を力に。クラウンプライド 2023.03.27
ダート路線で活躍中のクラウンプライド(JRA新谷功一厩舎)。2022年2月に行われたUAEダービーで見事優勝し、世界の競馬の歴史にその名を刻みました。去る2月26日(日本時間)に行われたサウジカップでは5着に入り、堅実な力を再び世界へとアピール。今後の活躍にも期待が高まります。 クラウンプライドの血統を辿ると、祖母に道営でデビュー、南関東所属馬として初めて桜花賞(GI)に出走したエミーズスマイル、母は道営デビューの後、南関東...