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第134回 午(うま)年スタート!

2026.01.26

 12年に1度の午(うま)年、2026年になってから早くも1か月が過ぎようとしています。先日、図書館の特設コーナーで干支にちなんだ馬関連の本が並んでいるのを見かけました。競馬小説や、馬の仕草から気持ちを学ぶ馬語の本、人の暮らしに寄り添ってきた馬をモチーフにした絵本などジャンルはさまざま。

 中にはポニーの飼育についての本もあり、少し読んでみると「知らなかったな」という気づきも多数。犬や猫と比較すると馬を飼っているケースは希少でしょう。しかし、「駅」「駐」「馳」「駒」などの漢字をはじめ、「馬」関連の文字は地名にも多く見られ、馬が人の近くにいたことが伝わってきます。

 手元の本からは、ちょっとした発見もありました。それは京都競馬場の第3コーナーの南側、宇治川の対岸の田畑が広がる場所に、かつて「平安朝御牧馬寮(へいあんちょうみまきめりょう)」という御寮牧場があったというもの。今は石碑が建っているようですが、サラブレッドが駆ける地のそばに平安の皇族や貴族のための馬が繋養されていた施設があったのですね。周辺には「馬場崎」「馬嶋」という地名も見られます。

 さて、1月25日時点で3歳三冠ロードのブルーバードカップ(JpnIII)を含む4つの重賞が行われた南関東競馬。1月7日に浦和競馬場で行われた3歳馬によるニューイヤーカップ(SIII)では、モコパンチ(船橋 矢野義幸厩舎 父ミスターメロディ)が優勝。地元浦和の秋元耕成騎手を背に、10番人気で差し切り勝ちをおさめました。

 モコパンチはこれまでの3勝全てが浦和でのもの。矢野調教師によると調教は柿本量平騎手がつけているそうで、今後は距離を伸ばし、雲取賞(JpnIII)などJRAとの交流戦も視野に進めていく予定とのこと。血統表には長距離路線で産駒の活躍が光るリアルシャダイの名前もあり、モコパンチの今後も楽しみです。

 矢野調教師は2010年にウインクゴールド、2018年にヤマノファイト(共に本橋孝太騎手)でニューイヤーカップを制覇。今回で3度目の優勝となりました。昨年(2025年)12月には通算1200勝を達成。2006年から厩舎公式HPに携わっていますが、今年の3月で丸20年。矢野調教師の一番弟子・本橋孝太騎手のデビューと同時期ということもあり、これまでを振り返る意味もこめて1200勝の騎手別勝利数の内訳を調べてみました。

 その結果、1200勝のうち石崎駿騎手(現調教師)が213勝でトップ。2位は本橋孝太騎手の207勝。3位は二番弟子・小杉亮騎手の128勝。ニューイヤーカップでモコパンチを勝利に導いた秋元騎手は1200勝の中に名前は無く(騎乗実績は有)、1201勝目の若鷹特別・モコパンチが矢野厩舎所属馬での初勝利という面白い結果となりました。勝利数第4位は、矢野調教師にとって大きな存在だった故佐藤隆騎手(2006年逝去)の76勝で5位に14勝差。矢野厩舎の創成期を支えた「76」という数字は、この先も厩舎の歴史の中で存在感を放ち続けることでしょう。

 

 また、モコパンチ担当の吉田隆二厩務員は南関東重賞初制覇。「表彰式ではいつも応援してくださっている皆さんのあたたかさを感じて喜びもひとしおでした。モコパンチは気性的にもやんちゃな面がありますが、南関東4場全てでの出走経験を糧に精神的にも成長を見せています。切れる末脚も使えますし、母父がトウカイテイオーなど、血統的なことにも注目して応援していただけると嬉しいですね」と語っていました。よくよく調べると、4代母に1979年の桜花賞馬ホースメンテスコ(父テスコガビー)の名も。ホースメンテスコも気性難だったと知り、モコパンチに受け継がれてきた血統のロマンに思いを馳せています。

 冒頭で干支について触れましたが、今年は60年に一度の丙午(ひのえうま)で、もの事がエネルギーを増す年回りとのこと。それを知っただけで、2026年の終わりに「さすが丙午!いい1年だったね!」と言える気がしてきました。

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