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第105回 川崎競馬フォトツアーが行われました

2023.08.25

 先日、川崎競馬場で行われたフォトツアーに、講師として参加させていただきました。ツアーの概要は『川崎競馬場の魅力を活かした一眼レフカメラでの写真撮影』というもの。

 船橋ケイバ公式SNSや、競馬雑誌、クラブ所属馬の撮影などで活躍中の小金井邦祥カメラマンが技術面を中心に、私は競馬場での撮影がさらに楽しくなるようなお話を、ということで、ドキドキワクワクでスタート。

 参加人数は20名。カメラ歴は1年ほどから10年くらい、地方競馬好きから、中央競馬メイン、地方も中央も好き、とそれぞれのスタイルで競馬と写真を楽しんでいる皆さんが集ってくださいました。大変有難いことに、たくさんの応募があり、参加は狭き門だったとのこと。競馬場で撮影することへの関心の高さがうかがえます。

 この日は川崎競馬場で行われるレースの他、J-PLACE川崎も楽しめる競馬づくしの1日。参加者からは「川崎競馬場に来たのは初めて。ここでJRAの馬券も買えるんですね」「両方楽しめるのはいいですね」という声も聞かれました。

 フォトツアーは、川崎競馬場ならではのおしゃれスポット・ケンタッキーラウンジや、プレミアム感いっぱいの馬主席の見学、普段はプレスしか入ることができないゴール前付近のラチ下での撮影(スタッフ立ち合い、注意事項徹底)など盛りだくさん。小金井カメラマンから撮影のコツや注意点を学ぶ「座学」や、質疑応答の時間もあり、楽しさの中に“発見”もある、充実した内容でした。

 中でも今回のツアーの“大特典”とも言えるのは、2班に分かれて交代で行われたゴール前付近での撮影。プレスエリアでは普段からしゃがんでの撮影も行われていますが、参加者の皆さんは低い位置から撮影したことがない方々がほとんど。そのため、ツアーだからこそ撮れる迫力あるアングルも大好評でした。

 参加者からは、「今日は推し(JRAジョッキー)がいないから、写真に集中できます。楽しみながら、ここでの新しい推しも見つけたいです」「中央はダートが撮りづらいけど、ここではこんなに近い。ダートの迫力ある写真が撮れそうで楽しみです」という声も。とにかく、皆さん、競馬や推しへの愛情と熱意がすごい!

 今となれば、あれも伝えたかった、これも伝えたかったということが続々と出てくる状態ですが、「座学」でお伝えした内容は次のようなことでした。

 

 『馬も人と同じで個性がある。褒められれば嬉しいし、叱られればしゅんとなる。勝てばカメラに向かって得意気な表情もする。クールな馬もいるし、こっち見て!とアピールをする馬もいる。馬も感情があるので、撮影では馬の個性を探して、馬の気持ちを想像しながら撮ってみるのも楽しいのではないか。その時、かっこいいよ、素敵だよ、という気持ちで見つめましょう。その気持ちが伝わって、きっと馬もいい表情になるように思う・・・』などなど。

 レースは晴れ舞台で、それぞれの馬たちには、故郷や育成牧場で応援している誰かがいる。今自分が見ている目の前の勇姿を応援し、祝福している誰かがいる。そのことを心の片隅において撮影するのも、競馬場で写真を撮る楽しみなのではと思います。

 今回印象的だったのは、ツアーの中で話題になった「写真は愛」という言葉。もちろん、技術は大切で、感情論だけでは成せないこともありますが、やっぱり愛は大事。きれいに撮ろう、かっこよく撮ろう、頑張った姿を撮ろう・・・と、幅広い意味での“良いところ”を見つけて記録していくのも、競馬場で写真を撮るということなのかも知れません。

 また、今日撮影した日常のシーンが、未来に繋がっていくのも競馬場での写真。数年後、産駒や妹弟などを目の前にした時、また別の形で活きてくることもあるでしょう。締め括りにもうひとこと。競馬場で撮った写真、それは、「その1枚が、誰かへのエールにもなる」。秋競馬でも素敵なシーンと出会えますように。

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