ホソジュンのウマなりトーク
第43回 最高峰で示す日本生産界のクォリティ~いざ凱旋門賞~
2013.10.21
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9月中旬に入りようやく秋風を感じ始め、異常とも思えた今年の夏の暑さと、日に日に重たさを増すお腹からようやく解放される日が近づきつつあります。
このコラムが掲載される頃には人生初となる出産を終え、国内秋のG1戦線も開幕し、そして日本馬がフランスの地で偉業を成し遂げているのでしょうか...?
例年ならばトレセンでG1馬たちの帰厩を目にし、取材を通して変化や成長を感じとり、いよいよ秋なのだなぁ~と思うのですが、産休を頂いている最近は、毎日のようにスーパーへと足を運び夕食を作る日々とあって、食品売り場の様子でその変化を感じている自分が...。
冬瓜や秋刀魚と秋を感じさせる食材が出始め、フルーツもスイカやメロンから葡萄や梨にチェンジ。もちろん産休前も週3~4回のペースでご飯を作るようにしていたので季節ごとのスーパーの変化はそれとなく感じてはいたのですが、毎日観察をすることによってスーパー側の意向というか、細かな変化やスピードを感じられるようになり面白さも。
例えばアイス売り場。9月上旬頃からカキ氷類が半額となり、私の大好きなスイカバー&メロンバーがあっという間に消え、ガリガリ君も3種類から1種類に。そしてそこにはマロンやラムレーズンといった濃厚なアイスが陣取り、(もう夏は終わり。これからは僕らの番ですよ)と言っているかのようなドヤ顔振りでの占領。あ~こんなことならば、価格の値下げや商品の補充がないと思えた時点で気付き買いこんでおくべきだった...と。
そう、あとから考えてみると、値下げや補充がないなど、夏商品から秋商品への移行の際には、ちょっとした変化があり、私達消費者へのサインはあったのですね。
言ってみれば、販売側の物言わぬ考えに対し、私達消費者がどこまでその胸の内を読めるか?なんだかこの点が、日々馬を担当される厩務員さんや持ち乗り助手さんの感覚に近いところがあるようにも思えたのです。
また昔から、「いつまでもあると思うな親と金」と言いますが、「いつまでもあると思うな夏アイス」猛暑が続いた今年、例年以上にお世話になっただけに、何の前触れもなく一気に姿を消してしまったことが本当に悲しく名残惜しい気持ちでした。
さて話を競馬に戻しますが、凱旋門賞へ向けての前哨戦を終えて早1週間。
初の海外に加え遠征2週間、そして日本ダービーからの休み明けとなる1戦において見事なまでの落ち着き振りと、ロンシャンの馬場をしっかりと捉えた走りを見せたキズナ。まさに驚きのニエル賞でした。
そして再度世界にそのポテンシャルの高さを示すと同時に、1年を経ての精神面の成長もアピールすることとなったオルフェーヴルのフォワ賞。こちらは安心感と共に、本番に王手をかけたと思わせる1戦でした。
近年、世界における日本馬の活躍は勢いを増すばかりか、その頂点に昇りつめているとさえ感じる内容。
やはりその背景には、この数十年の間に日本の生産界が強い馬作りを目指し、血統や土壌の改良、馴致や育成、そして人材とありとあらゆる面から力をそそいでこられた道のりがあってこそのものであり、今回の2頭の走りを見ながら、その偉大さに心が震えました。
さぁ10月6日、日本馬の悲願である凱旋門制覇を成し遂げる瞬間を目に焼きつけることとなるのでしょうか。
当日、フランスの地には多くの日本人が詰めかけ、そして日本からも多くの視線と声援がそそがれることでしょう。
私は産まれてくる子供と共に自宅観戦となりそうですが、将来、「あなたは凱旋門賞を制した年に産まれたのよ。一緒にも見てたのよ」と話せたら最高だなぁ~と思っています。
それでは皆さん、また来月お逢いしましょう。
ホソジュンでしたぁ。
このコラムが掲載される頃には人生初となる出産を終え、国内秋のG1戦線も開幕し、そして日本馬がフランスの地で偉業を成し遂げているのでしょうか...?
例年ならばトレセンでG1馬たちの帰厩を目にし、取材を通して変化や成長を感じとり、いよいよ秋なのだなぁ~と思うのですが、産休を頂いている最近は、毎日のようにスーパーへと足を運び夕食を作る日々とあって、食品売り場の様子でその変化を感じている自分が...。
冬瓜や秋刀魚と秋を感じさせる食材が出始め、フルーツもスイカやメロンから葡萄や梨にチェンジ。もちろん産休前も週3~4回のペースでご飯を作るようにしていたので季節ごとのスーパーの変化はそれとなく感じてはいたのですが、毎日観察をすることによってスーパー側の意向というか、細かな変化やスピードを感じられるようになり面白さも。
例えばアイス売り場。9月上旬頃からカキ氷類が半額となり、私の大好きなスイカバー&メロンバーがあっという間に消え、ガリガリ君も3種類から1種類に。そしてそこにはマロンやラムレーズンといった濃厚なアイスが陣取り、(もう夏は終わり。これからは僕らの番ですよ)と言っているかのようなドヤ顔振りでの占領。あ~こんなことならば、価格の値下げや商品の補充がないと思えた時点で気付き買いこんでおくべきだった...と。
そう、あとから考えてみると、値下げや補充がないなど、夏商品から秋商品への移行の際には、ちょっとした変化があり、私達消費者へのサインはあったのですね。
言ってみれば、販売側の物言わぬ考えに対し、私達消費者がどこまでその胸の内を読めるか?なんだかこの点が、日々馬を担当される厩務員さんや持ち乗り助手さんの感覚に近いところがあるようにも思えたのです。
また昔から、「いつまでもあると思うな親と金」と言いますが、「いつまでもあると思うな夏アイス」猛暑が続いた今年、例年以上にお世話になっただけに、何の前触れもなく一気に姿を消してしまったことが本当に悲しく名残惜しい気持ちでした。
さて話を競馬に戻しますが、凱旋門賞へ向けての前哨戦を終えて早1週間。
初の海外に加え遠征2週間、そして日本ダービーからの休み明けとなる1戦において見事なまでの落ち着き振りと、ロンシャンの馬場をしっかりと捉えた走りを見せたキズナ。まさに驚きのニエル賞でした。
そして再度世界にそのポテンシャルの高さを示すと同時に、1年を経ての精神面の成長もアピールすることとなったオルフェーヴルのフォワ賞。こちらは安心感と共に、本番に王手をかけたと思わせる1戦でした。
近年、世界における日本馬の活躍は勢いを増すばかりか、その頂点に昇りつめているとさえ感じる内容。
やはりその背景には、この数十年の間に日本の生産界が強い馬作りを目指し、血統や土壌の改良、馴致や育成、そして人材とありとあらゆる面から力をそそいでこられた道のりがあってこそのものであり、今回の2頭の走りを見ながら、その偉大さに心が震えました。
さぁ10月6日、日本馬の悲願である凱旋門制覇を成し遂げる瞬間を目に焼きつけることとなるのでしょうか。
当日、フランスの地には多くの日本人が詰めかけ、そして日本からも多くの視線と声援がそそがれることでしょう。
私は産まれてくる子供と共に自宅観戦となりそうですが、将来、「あなたは凱旋門賞を制した年に産まれたのよ。一緒にも見てたのよ」と話せたら最高だなぁ~と思っています。
それでは皆さん、また来月お逢いしましょう。
ホソジュンでしたぁ。