ホソジュンのウマなりトーク
第100回 2018上半期を振り返って~競馬学校12期生それぞれの活躍~
2018.07.20
Tweet
2018年も折り返し地点。時が経つのは早いものです。このコラムが掲載される頃は夏競馬真っ盛りで、私も毎週末、福島や新潟へとお邪魔をしていることでしょう。
少し、ここで上半期の競馬を振り返りたいと思いますが、印象深かったのは宝塚記念でのミッキーロケット。鞍上の和田竜二騎手は競馬学校同期生。人一倍の努力家で、わずかな休み時間さえもトレーニングに時間を費やし、その姿に私たち同期は感化されたほど。
デビュー後、直ぐにテイエムオペラオーとの出会いがあり数々のGⅠ勝利をおさめたのち、17年あいての今回。
ここに至るまでのあいだ過去に、「テイエムオペラオーの時は自分が若すぎた。
今の自分ならば、もっと出来た事があったのに、あの時はオペラオーにふさわしい騎手になろうと必死で...。だからこそ、あの経験を生かせるようにしていきたい」と話していた和田騎手。
そしてレース後のインタビューでは、天国にいるテイエムオペラオーと師匠である岩元師への報告ができると語る姿に、改めてテイエムオペラオーと歩んだ時間が和田騎手にとっての基盤となっているのだと感じました。
またミッキーロケットを担当する橋本助手は、和田騎手と幼馴染。よってコンビを組んで以来、「一緒にGⅠを取れたら良いね」と話をしていた仲。そんな全てが繋がってのGⅠ勝利は、輝かしく映りました。
またそんな和田騎手の勝利を誰よりも嬉しそうにウイナーズサークルで喜んでいたのが、同期の常石元騎手。
2人は競馬学校時代からの仲良しで、和田騎手のことを、いつも「ワックン」と呼ぶ常石君。2度の大きな落馬事故で、高次脳機能障害と左半身麻痺となり、騎手を引退。生死をさ迷うほどの大怪我から驚異的な回復を見せた常石君ですが、当初は左足をひきずりながら歩く姿が...。
それが、その後のリハビリの1つとして取り入れたマラソンでは2度も42.195㌔を完走。
そして2014年から乗馬に取り組み、パラリンピックでの乗馬選手としての出場が常石君の新たな夢となり、今年は、その夢の実現に向けて海外へと足を運んでいます。
しかし、日本馬術連盟の強化選手5名枠に入ることができず、今回の挑戦は全てが単独での行動。よって馬のリース代や遠征費用、トレーニング代などは、全て自己負担に。この背景には2020年のパラリンピックに向けて、本格的に歩みたいと決心した常石君が、騎手時代の貯えで購入し、現在、母と住む自分名義のマンションを最終手段として売ってでもいいから目指したいと口にしたその思いに、母・由美子さんも覚悟を決めて全力で応援しているのです。
そして常石君をここまで突き動かすものが、和田騎手、福永騎手、古川騎手、柴田大知騎手、柴田未崎騎手、高橋亮調教師といった同期の活躍。
「僕も12期生の一員として恥ずかしくない自分でいたいから」と、共に歩み、今も戦い続ける同期生たちの姿が原動力となっているのです。この7月、ドイツで行われる競技大会に出場予定の常石君。帰国後、どんな話が聞けるのか?楽しみですし、逆に12期生の私達が常石君に生きる強さを学んでいるように思います。
それでは皆さん、また来月お目にかかりましょう。
ホソジュンでしたぁ。
少し、ここで上半期の競馬を振り返りたいと思いますが、印象深かったのは宝塚記念でのミッキーロケット。鞍上の和田竜二騎手は競馬学校同期生。人一倍の努力家で、わずかな休み時間さえもトレーニングに時間を費やし、その姿に私たち同期は感化されたほど。
デビュー後、直ぐにテイエムオペラオーとの出会いがあり数々のGⅠ勝利をおさめたのち、17年あいての今回。
ここに至るまでのあいだ過去に、「テイエムオペラオーの時は自分が若すぎた。
今の自分ならば、もっと出来た事があったのに、あの時はオペラオーにふさわしい騎手になろうと必死で...。だからこそ、あの経験を生かせるようにしていきたい」と話していた和田騎手。
そしてレース後のインタビューでは、天国にいるテイエムオペラオーと師匠である岩元師への報告ができると語る姿に、改めてテイエムオペラオーと歩んだ時間が和田騎手にとっての基盤となっているのだと感じました。
またミッキーロケットを担当する橋本助手は、和田騎手と幼馴染。よってコンビを組んで以来、「一緒にGⅠを取れたら良いね」と話をしていた仲。そんな全てが繋がってのGⅠ勝利は、輝かしく映りました。
またそんな和田騎手の勝利を誰よりも嬉しそうにウイナーズサークルで喜んでいたのが、同期の常石元騎手。
2人は競馬学校時代からの仲良しで、和田騎手のことを、いつも「ワックン」と呼ぶ常石君。2度の大きな落馬事故で、高次脳機能障害と左半身麻痺となり、騎手を引退。生死をさ迷うほどの大怪我から驚異的な回復を見せた常石君ですが、当初は左足をひきずりながら歩く姿が...。
それが、その後のリハビリの1つとして取り入れたマラソンでは2度も42.195㌔を完走。
そして2014年から乗馬に取り組み、パラリンピックでの乗馬選手としての出場が常石君の新たな夢となり、今年は、その夢の実現に向けて海外へと足を運んでいます。
しかし、日本馬術連盟の強化選手5名枠に入ることができず、今回の挑戦は全てが単独での行動。よって馬のリース代や遠征費用、トレーニング代などは、全て自己負担に。この背景には2020年のパラリンピックに向けて、本格的に歩みたいと決心した常石君が、騎手時代の貯えで購入し、現在、母と住む自分名義のマンションを最終手段として売ってでもいいから目指したいと口にしたその思いに、母・由美子さんも覚悟を決めて全力で応援しているのです。
そして常石君をここまで突き動かすものが、和田騎手、福永騎手、古川騎手、柴田大知騎手、柴田未崎騎手、高橋亮調教師といった同期の活躍。
「僕も12期生の一員として恥ずかしくない自分でいたいから」と、共に歩み、今も戦い続ける同期生たちの姿が原動力となっているのです。この7月、ドイツで行われる競技大会に出場予定の常石君。帰国後、どんな話が聞けるのか?楽しみですし、逆に12期生の私達が常石君に生きる強さを学んでいるように思います。
それでは皆さん、また来月お目にかかりましょう。
ホソジュンでしたぁ。