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第128回 JBC20周年に際して ~気がつけば私もホースコラボレーター20年~

2020.11.20
 今年はJBC競走が創設されて20年。先月、JBCの歩みを振り返るイベントが都内で行われ、その模様がYouTube配信されました。
 司会の矢野吉彦さんに、「2001年は細江さんが騎手を引退した年でもあるので、ホースコラボレーターとして競馬を伝える側となって同じ年月ですね」とお声をかけられたのですが、自分自身の中で20年の月日が経っていることに気づかず、本当に驚きでした。

 騎手引退直後は、馬の世界から離れ、高校卒業時に戻ったつもりで語学留学をしようと考えていた私に、「せっかく競馬に乗っていたのだから、伝える側になってみては?僕も協力をするから。できれば鈴木淑子さんのような方になって欲しい」と、騎手時代から、いろいろと親身になってくださっていた武豊騎手の助言とサポートもあり、今の形に。

 当初は慣れない状況に、取材をすることに気恥ずかしさもありましたが、回数を重ねる毎に、無知すぎた騎手時代を反省するとともに、トップジョッキーたちの考えや、一流馬たちに携わる担当者の方々の愛馬たちの話に興味が湧き、もっと知りたい、もっと教えてもらいと思うようになっていきました。

 しかし時代とともに、騎手の乗り替わりも多くなり、また馬においては在厩期間が短くなったことで担当制も薄れ、新規厩舎においては担当者取材NGのところも存在。そしてコロナにより取材規制が...。

 よってJBCを彩った馬たちの名前を目にすると、3連覇を成し遂げたヴァーミリアンには、500㌔を超える大型馬が小回りコースもこなし、3場違う競馬場で勝利を成し遂げる姿には強さを感じる一方で、でも実は大きな体とは対照的に繊細な心の持ち主で、環境の変化にご飯の食べが細くなってしまう面も...。

 また引退までに39戦、走り続けたオトコ・ホッコータルマエは人馬に対して優しい性格の持ち主。よってストレス発散は、周囲に対して行わず、馬房に吊り下げられたプラスチックのリンゴのオモチャに向かってヘディングしていたことなどが思い出され、非常に懐かしく感じられました。

 また2年前に京都競馬場で行われた際は、中央競馬において、大きなレースが3つ同時に行われる状況に加え、大井の帝王・的場文男騎手が京都競馬場で騎乗する姿を一目見たいと多くの方が来場。当日の競馬場は、お祭りのような雰囲気で、明らかにいつもとは違う空気に包まれていました。と同時に、普段、中央競馬を中心に馬券を購入される方々に、JBC競走や地方競馬の存在が認識され興味を抱かれる機会となったようにも思えましたし、昨年は、藤田菜七子騎手のタイトル制覇を願い、浦和競馬場に多くの方が詰めかけ、場内で販売するカレーライスは、開門から1時間ちょっとで完売となる事態に...。

 そして今年はJBC2歳優駿が新設され、大井と門別の2場開催と、新たな歴史が刻まれるJBC競走に。

 このコラムが掲載される頃には、2020年のJBCの結果も出ている頃だと思いますが、どんな盛り上がりを見せるのか?非常に楽しみです。

 それでは皆さん、また来月お目にかかりましょう。

 ホソジュンでしたぁ。
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