JBIS-サーチ

国内最大級の競馬情報データベース

第159回 2023年のダービー馬は?! ~競馬のクリーンなイメージ更なる信頼を~

2023.06.16
 このコラムが掲載される頃には、2023年の日本ダービー馬も決まっている頃なのでしょう。
 今年の注目は、何と言ってもキャリア4戦目での無敗の制覇がかかるソールオリエンス。

 横山武史騎手にとっては、2021年1番人気で挑んだ日本ダービーでの経験を得ての今回。その点についてはソールオリエンスを管理する手塚調教師も、「これまでの武史の姿を見てきたし、話をしている中で、武史の軸となっているのはエフフォーリアだとも感じる。彼の歩みは素晴らしいし、もっともっと成長して欲しい」と、大切なホースマンの1人として、非常に温かい思いで接し、見守られている様子。

 24歳の武史騎手のダービー制覇となれば、田島良保騎手がヒカルイマイで制した記録に次ぐ若さとなりますし、ソールオリエンスにおいても、キャリア4戦目での制覇は、また偉業の1つとなりそう。

 そしてキタサンブラック産駒という点では、種牡馬としての魅力がさらに増し、印象づけるものに。手塚調教師にとっては、このソールオリエンスが初となるキタサンブラック産駒とのことですが、デビュー前の早い時期から才能を感じられ、またダービーに縁の薄いと思っていた自分にダービーを感じさせてくれる馬だとも。さぁどのような結果となっているのか?非常に楽しみです。

 しかしながら近年の競馬を見ていると、在厩での馬作りや前哨戦の存在が薄れ、GⅠレースにおいてもぶっつけ、またGⅠレースからGⅠレースにおける中3~5週でも放牧という形が主流になりつつあります。

 ましてや地方競馬においては、今年の羽田盃を制したミックファイアは、外厩仕上げ。

 よって新聞記者の方々からは、「この5か月間、馬を目にしていないから、印のつけようがない...というか、分からないよ」との声も。

 もちろん、どちらが良いとか悪いといった話ではなく、中央・地方共に、システム自体が変化しつつある状況を感じるとともに、トレセンの意義が薄れているようにも...。

 この背景には近郊牧場の設備や人材の素晴らしさはもちろんですが、それとともに、公正競馬に対する意識度や認識度が歴史とともに変化しているようにも...。これは、先々月に明らかになった若手女性騎手の調整ルームでの携帯の問題にしてもそうですが、彼女たちにとって競馬の世界は何の疑いもなくクリーンなもので、八百長といわれる事件があった歴史を頭では理解しつつも、別世界の出来事のような感覚があったのではないでしょうか...。

 逆を言えば、それだけきれいなイメージになっているようにも思えますが、この背景には、当時の競馬に携わってきた、たくさんの方々の思いや歩みがあってこそのもの。

 その過程は忘れてはならないとともに、今後もよりクリーンで信頼される競馬の発展を願うばかりです。

 皆さんは、どのように感じられますか?

 それでは皆さん、また来月、お目にかかりましょう。ホソジュンでしたぁ。
トップへ