馬ミシュラン
第19回 ダービーウイークを振り返る
2010.07.09
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内田博幸騎手が'ダービージョッキー'の栄冠を手にしたその35分後。ひっそりと?九州ダービー栄城賞が発走した。ダービーウイーク2010のオープニングレースである。
勝ったのは1番人気のメイオウセイ。クリストワイニング産駒である。クリストワイニングと言えば2000年のクリスタルカップ。ダート1200mを連勝し,2戦2勝で1番人気に推されたが,なんと結果は15着。これと3着のアグネスデジタル(8番人気)を買っていた 私は,Mr. Prospectorの恐ろしさ(笑)を思い知らされたものだ。まさか種牡馬をやっていたとは,正直知らなかった。メイオウセイは前走で九州皐月賞荒尾ダービー(どっちやねん)を制し2冠を達成している。
5月31日。盛岡で岩手ダービーダイヤモンドカップ。ここも断然の1番人気ロックハンドスターが制した。これは前評判通りの強さであったし,ジャパンダートダービーへ行っても,2006年のオウシュウクラウン(3着)くらいの期待はしてもいいと思う。あの年よりはちょっと厳しいメンバーになりそうだが,地方勢では最上位に来る可能性は十分あるだろう。地方のマーベラスサンデー産駒といえば,ラヴァリーフリッグやセレンのような,キレはないが長くいい末脚を持っているタイプが思い浮かぶ。それが脚質的に地方の競馬に合っているのではないかと考える。
6月1日,門別の北海優駿。このレースも1番人気のクラキンコが制した。当日の日刊競馬紙面でも,解説の古谷剛彦氏が書いてくれたが,クラキンコの父クラキングオーは2000年の北海優駿勝ち馬,そして母クラシャトルも1994年の北海優駿勝ち馬。つまり,父母仔ダービー制覇だ。 過去に同じような事例がないか探したのだが,これ以上本稿の締め切りを引っ張るわけにもいかず時間切れ。馬産地競馬らしい,夢のある話だ。
6月2日は東京ダービー。羽田盃の1・2着馬シーズザゴールドとマカニビスティーに人気が集まったが,勝ったのは1番人気に推されたマカニビスティー。この馬は栗東の矢作厩舎に居たのだが,「3歳春は使うところがない」と言うことで,師の出身地,大井競馬場の松浦備厩舎に転入。3歳戦を勝利した後,羽田盃は2着,そして東京ダービーを制した。松浦備調教師は,騎手,調教師を通して初のダービー優勝となった。
マカニビスティーの父ゼンノロブロイはご存知の通りファーストシーズンサイアーチャンピオンに輝き,セカンドシーズンの今季もオークス馬サンテミリオンを出すなど,芝,ダート,距離問わず活躍をみせている。この東京ダービーも,1番人気のマカニビスティー,2番人気シーズザゴールド,3番人気マグニフィカと,人気上位3頭がゼンノロブロイ産駒だった。
後日談ではあるが,レース後マカニビスティーは当初の予定通り栗東へ転出,ジャパンダートダービーはJRA所属として迎えるはずだったのだが,ジャパンダートダービーの実施細目の欠格事項に,「JRA所属として1走」が条件と書かれてあり,転厩初戦ではジャパンダートダービーには出走出来ない事となった。
6月3日は姫路で兵庫ダービー。勝ったのは3番人気のハイパーフォルテ。1番人気のフィオーレハーバーは3着に敗れた。5月31日時点で地方サイアーランキング5位のクロフネ(USA)産駒が,同1位のゴールドアリュール産駒に勝った形となったが,その後,本稿執筆時点でクロフネは地方の2位にまで上昇している。
最終日,6月4日東海ダービー。重賞4連勝中の牝馬エレーヌが,圧倒的な支持に応え5連勝でダービー馬となった。エレーヌはダイタクリーヴァ産駒初の重賞勝ち馬(2010年スプリングカップ)でもある。グランダムジャパン2010の3歳部門最終戦,関東オークスは6着に敗れたが,みごと3歳シーズンの優勝馬となった。
全6レースで963,931,500円,前年比24,482,900円の減で約97.5%であった。岩手,北海道,兵庫,名古屋では前年を上回るも,日本ダービー同日で,南関東場外がなかった佐賀が半減,そして大井も3000万円超えの減となった事が響いた。他場の売得は南関東場外発売で何とかなるが,果たして南関東の売得減をどうするか。悩ましい課題が残ってしまった。
勝ったのは1番人気のメイオウセイ。クリストワイニング産駒である。クリストワイニングと言えば2000年のクリスタルカップ。ダート1200mを連勝し,2戦2勝で1番人気に推されたが,なんと結果は15着。これと3着のアグネスデジタル(8番人気)を買っていた 私は,Mr. Prospectorの恐ろしさ(笑)を思い知らされたものだ。まさか種牡馬をやっていたとは,正直知らなかった。メイオウセイは前走で九州皐月賞荒尾ダービー(どっちやねん)を制し2冠を達成している。
5月31日。盛岡で岩手ダービーダイヤモンドカップ。ここも断然の1番人気ロックハンドスターが制した。これは前評判通りの強さであったし,ジャパンダートダービーへ行っても,2006年のオウシュウクラウン(3着)くらいの期待はしてもいいと思う。あの年よりはちょっと厳しいメンバーになりそうだが,地方勢では最上位に来る可能性は十分あるだろう。地方のマーベラスサンデー産駒といえば,ラヴァリーフリッグやセレンのような,キレはないが長くいい末脚を持っているタイプが思い浮かぶ。それが脚質的に地方の競馬に合っているのではないかと考える。
6月1日,門別の北海優駿。このレースも1番人気のクラキンコが制した。当日の日刊競馬紙面でも,解説の古谷剛彦氏が書いてくれたが,クラキンコの父クラキングオーは2000年の北海優駿勝ち馬,そして母クラシャトルも1994年の北海優駿勝ち馬。つまり,父母仔ダービー制覇だ。 過去に同じような事例がないか探したのだが,これ以上本稿の締め切りを引っ張るわけにもいかず時間切れ。馬産地競馬らしい,夢のある話だ。
6月2日は東京ダービー。羽田盃の1・2着馬シーズザゴールドとマカニビスティーに人気が集まったが,勝ったのは1番人気に推されたマカニビスティー。この馬は栗東の矢作厩舎に居たのだが,「3歳春は使うところがない」と言うことで,師の出身地,大井競馬場の松浦備厩舎に転入。3歳戦を勝利した後,羽田盃は2着,そして東京ダービーを制した。松浦備調教師は,騎手,調教師を通して初のダービー優勝となった。
マカニビスティーの父ゼンノロブロイはご存知の通りファーストシーズンサイアーチャンピオンに輝き,セカンドシーズンの今季もオークス馬サンテミリオンを出すなど,芝,ダート,距離問わず活躍をみせている。この東京ダービーも,1番人気のマカニビスティー,2番人気シーズザゴールド,3番人気マグニフィカと,人気上位3頭がゼンノロブロイ産駒だった。
後日談ではあるが,レース後マカニビスティーは当初の予定通り栗東へ転出,ジャパンダートダービーはJRA所属として迎えるはずだったのだが,ジャパンダートダービーの実施細目の欠格事項に,「JRA所属として1走」が条件と書かれてあり,転厩初戦ではジャパンダートダービーには出走出来ない事となった。
6月3日は姫路で兵庫ダービー。勝ったのは3番人気のハイパーフォルテ。1番人気のフィオーレハーバーは3着に敗れた。5月31日時点で地方サイアーランキング5位のクロフネ(USA)産駒が,同1位のゴールドアリュール産駒に勝った形となったが,その後,本稿執筆時点でクロフネは地方の2位にまで上昇している。
最終日,6月4日東海ダービー。重賞4連勝中の牝馬エレーヌが,圧倒的な支持に応え5連勝でダービー馬となった。エレーヌはダイタクリーヴァ産駒初の重賞勝ち馬(2010年スプリングカップ)でもある。グランダムジャパン2010の3歳部門最終戦,関東オークスは6着に敗れたが,みごと3歳シーズンの優勝馬となった。
全6レースで963,931,500円,前年比24,482,900円の減で約97.5%であった。岩手,北海道,兵庫,名古屋では前年を上回るも,日本ダービー同日で,南関東場外がなかった佐賀が半減,そして大井も3000万円超えの減となった事が響いた。他場の売得は南関東場外発売で何とかなるが,果たして南関東の売得減をどうするか。悩ましい課題が残ってしまった。