南関フリーウェイ
第43回 BOKUJOB2018メインフェアが開催されました
2018.06.27
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今回は、BOKUJOBについてお伝えしていきましょう。BOKUJOBは、(公社)競走馬育成協会、(公社)日本軽種馬協会、(一社)日本競走馬協会、(公財)軽種馬育成調教センター、JRA日本競馬協会の5つの団体で運営しており、牧場での人手不足の解消と、将来に向けての優秀な人材の確保を目指して活動を行っています。
6月2日(土)、3日(日)に行われたBOKUJOB2018メインフェア(関東)は、安田記念(GI)の開催週。さらにこの2日間は初夏の好天に恵まれ、東京競馬場はたくさんのファンで賑わっていました。
府中競馬正門前駅からの通路に張り出されたメインフェアの告知は、明るい色合いで、ちょうどこの季節に牧場に吹く風を感じさせる雰囲気。手掛けたイベントスタッフの方のお話では、会場の外側にBOKUJOB関連の、牧場の仕事が見えるパネルや連絡通路への広告を出すことで、フェアの知識がない方や、見学・面談まであと一歩踏み切れない方に向けてのアプローチをしたそう。このお話はフェア終了後に伺ったのですが、当日、通路で広告を眺めながら、「こういうアプローチ、すごくいいな。立ち寄ってみたくなるな」と何度も繰り返し思っていたほど。それはきっと、そこに込められていた、フェアを手掛けた皆さんの「BOKUJOB愛」を感じたからかも知れません。
もともと、私がこの仕事を始めるきっかけになったのは、牧場で働く友人たちの存在がとても大きく影響していました。馬の素晴らしさ、競馬の楽しさを教えてくれた'恩人たち'。馬1頭1頭に個性があり、競走馬には絶えず人の手が必要なことや、育成のひとつひとつが'手作り'だということを、彼らの仕事を見ながら学びました。
その中で、特に印象に残っているのは、彼らがレースを見守る姿です。手掛けた馬が出走する時間になると(その時、仕事の手を休められるのであれば)、休憩室にあるテレビの前に集って大声援。それは、レースの大きさに関係なく、「勝って欲しい!」「無事に!」の願いが込められたものだったように思います。
そんな彼らの姿を見ながら、あぁ、そうか、レースの間、あのゴールの瞬間、牧場ではこんな風に応援している人たちがいるんだな・・・と、何かを見つけたような気持ちになりました。そのことに気がついてから、競馬場で見る風景も変わったような気がします。今、目の前にいる競走馬。その馬の向こうにいる誰かのことを想う。それだけのことで、私にとっての競馬にどれほどの彩りが加わったことでしょう。
今まで、なんらかの形で彼らに恩返しができればと思っていましたが、ほんの端の方でもBOKUJOBに関わらせていただいた今回、ついにチャンス到来。フェアの出展牧場のラインナップに、恩人たちが勤める牧場が入っていました。
厩舎取材で馬の前に立つと、仕草などからその馬が出会ってきた人の存在を感じることも少なくありません。ちょこっと舌を出して遊びを仕掛けて来たり、鼻をこちらに寄せて愛嬌いっぱいの表情を見せていたり。そうやって誰かと親密な時間を過ごしてきたのでしょう。丁寧に編まれたタテガミで入厩してきた馬もいました。お守り付きの無口を着けていた馬も・・・。そんな馬たちを見ていると、誰かの大切な存在が、手から手へとバトンされていくのも競馬なのだと思うこともしばしばです。
BOKUJOB2018メインフェアでは、イベントスタッフの方々の「熱」も感じることができました。初めての牧場での撮影に苦労しながらも、牧場の皆さんの仕事への誇りや情熱、人材を求める気持ちを強く感じて、BOKUJOBへのモチベーションがさらに高くなったというお話をはじめ、フェア当日、熱心に話を聞く参加者の姿に感銘を受けた、という感想も聞かせていただきました。そうしたイベントスタッフの皆さん一人一人も、人手不足に悩む牧場や、牧場で働きたいと思う若い皆さんの応援団だったように思います。貴重なお話を聞かせてくださってありがとうございました。
いつか、牧場や競馬場で、あの時のBOKUJOBフェアがきっかけで馬の仕事に就きました、という誰かに会える日が来るかも知れない・・・。そんな未来も楽しみにしていたいと思います。
6月2日(土)、3日(日)に行われたBOKUJOB2018メインフェア(関東)は、安田記念(GI)の開催週。さらにこの2日間は初夏の好天に恵まれ、東京競馬場はたくさんのファンで賑わっていました。
府中競馬正門前駅からの通路に張り出されたメインフェアの告知は、明るい色合いで、ちょうどこの季節に牧場に吹く風を感じさせる雰囲気。手掛けたイベントスタッフの方のお話では、会場の外側にBOKUJOB関連の、牧場の仕事が見えるパネルや連絡通路への広告を出すことで、フェアの知識がない方や、見学・面談まであと一歩踏み切れない方に向けてのアプローチをしたそう。このお話はフェア終了後に伺ったのですが、当日、通路で広告を眺めながら、「こういうアプローチ、すごくいいな。立ち寄ってみたくなるな」と何度も繰り返し思っていたほど。それはきっと、そこに込められていた、フェアを手掛けた皆さんの「BOKUJOB愛」を感じたからかも知れません。
もともと、私がこの仕事を始めるきっかけになったのは、牧場で働く友人たちの存在がとても大きく影響していました。馬の素晴らしさ、競馬の楽しさを教えてくれた'恩人たち'。馬1頭1頭に個性があり、競走馬には絶えず人の手が必要なことや、育成のひとつひとつが'手作り'だということを、彼らの仕事を見ながら学びました。
その中で、特に印象に残っているのは、彼らがレースを見守る姿です。手掛けた馬が出走する時間になると(その時、仕事の手を休められるのであれば)、休憩室にあるテレビの前に集って大声援。それは、レースの大きさに関係なく、「勝って欲しい!」「無事に!」の願いが込められたものだったように思います。
そんな彼らの姿を見ながら、あぁ、そうか、レースの間、あのゴールの瞬間、牧場ではこんな風に応援している人たちがいるんだな・・・と、何かを見つけたような気持ちになりました。そのことに気がついてから、競馬場で見る風景も変わったような気がします。今、目の前にいる競走馬。その馬の向こうにいる誰かのことを想う。それだけのことで、私にとっての競馬にどれほどの彩りが加わったことでしょう。
今まで、なんらかの形で彼らに恩返しができればと思っていましたが、ほんの端の方でもBOKUJOBに関わらせていただいた今回、ついにチャンス到来。フェアの出展牧場のラインナップに、恩人たちが勤める牧場が入っていました。
厩舎取材で馬の前に立つと、仕草などからその馬が出会ってきた人の存在を感じることも少なくありません。ちょこっと舌を出して遊びを仕掛けて来たり、鼻をこちらに寄せて愛嬌いっぱいの表情を見せていたり。そうやって誰かと親密な時間を過ごしてきたのでしょう。丁寧に編まれたタテガミで入厩してきた馬もいました。お守り付きの無口を着けていた馬も・・・。そんな馬たちを見ていると、誰かの大切な存在が、手から手へとバトンされていくのも競馬なのだと思うこともしばしばです。
BOKUJOB2018メインフェアでは、イベントスタッフの方々の「熱」も感じることができました。初めての牧場での撮影に苦労しながらも、牧場の皆さんの仕事への誇りや情熱、人材を求める気持ちを強く感じて、BOKUJOBへのモチベーションがさらに高くなったというお話をはじめ、フェア当日、熱心に話を聞く参加者の姿に感銘を受けた、という感想も聞かせていただきました。そうしたイベントスタッフの皆さん一人一人も、人手不足に悩む牧場や、牧場で働きたいと思う若い皆さんの応援団だったように思います。貴重なお話を聞かせてくださってありがとうございました。
いつか、牧場や競馬場で、あの時のBOKUJOBフェアがきっかけで馬の仕事に就きました、という誰かに会える日が来るかも知れない・・・。そんな未来も楽しみにしていたいと思います。