南関フリーウェイ
第10回 騎手を支えるバックヤード 安藤佳子さんにお話を伺いました
2015.09.28
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雨続きの9月でしたが、9日から3日間行われた船橋ケイバハートビートナイターも、台風の影響を受けて初日と2日目はあいにくの空模様となり、厳しいコンディションでの開催となりました。3日目になってやっと青空が広がると、パドック周辺には秋の到来を告げるかのようにトンボの群れが。これからの季節、水辺が近い船橋競馬場ならではの風景も、レースの合間に楽しめそうです。
船橋競馬場では、8月上旬から9月の開催前まで外馬場の修復作業が行われ、青森県六ケ所村から新しい砂が運ばれました。砂の厚さは従来通りの9センチの設定で、水はけの良い下地も敷かれて馬場コンディションもアップ。工事中に許可を頂いて馬場を歩いてみると、見かけは堅そうでも、実際は砂を固めて敷き詰めたようなサクサクとした感触があり、吸水性も良さそう!
以前は初日に大雨が降ると、ずっと水溜まりが出来ていましたが、この9月開催では大雨にも関わらず、晴れた3日目にはサクっとした状態となり、水溜まりも消えていました。砂の入れ替えをした効果がこんなにあるなんてすごい。
ここからは、パドックにある騎手控室での業務について綴っていきましょう。お話を伺ったのは、誘導馬マネージャーとして長く船橋ケイバに携わり、現在では組合のスタッフとしてレースの進行を支えている安藤佳子さん。私自身、日頃からお世話になっていて、競馬女子の先輩としても尊敬している素敵な女性です。
安藤さんの現在のお仕事は、騎手が円滑にレースに臨めるようにするための、慎重さと素早さが求められる大切な業務。スムーズに騎乗できるよう、道具のセッティングをはじめ、様々なことを行っています。
中でも、連続して騎乗する'乗り継ぎ'のある騎手は時間も限られているため、騎乗後にすぐにヘルメットや鞭を受け取るなどのサポートが重要になるそう。乗り継ぎの騎手が多い場合は、タイトな中で正確さが求められ、その都度緊張感があるそうです。
ヘルメット(騎手の自前)に被せる帽色のカバーをセットする際には、騎手やヘルメットのメーカーによって大きさが異なるため、その騎手に合わせたサイズのものを準備。表彰式がある時には、親しい騎手の参加も予想されることから、騎乗の確認や道具の準備、その道具をすぐに渡せるようにセッティングする、という'先読み'をすることもあるとか。
最近では表彰される騎手と同じ勝負服を着て祝う皆さんの姿も私たちを楽しませてくれていますが、裏ではそういう工夫もあったのですね。こういったことは、長年の経験と騎手との信頼関係がなければ成り立たない、安藤さんならではの気遣いと、競馬への熱意の賜物と言えるでしょう。
今回、安藤さんから伺った中で特に印象に残ったのは'騎手の体重管理'についてのお話です。控室で騎手が水分補給する際には、体重を計って代謝で減った分だけを補給している姿を見かけるとか。ただ、喉が渇いたから水分を採る、ということではなく、体重管理=公正確保という意味も含まれているプロの姿勢を感じるシーン。張田京調教師は騎手時代、喉が乾いたら氷を口に含んですぐに吐き出すということもあったそう。体重管理のため、体内に入れるもの調整するというプロであるゆえのエピソードだと、聞いているこちらの身も引き締まる思いでした。
ちなみに控室のベンチは、暗黙の了解で座る位置が決まっているそう。特に気になる大御所ベテラン騎手の皆さんの定位置も気になるところですが、わからないことを想像するのも楽しみのうちですから、そこは今のところ秘密ということにしておきましょう。
安藤さんがお仕事する姿は、開催中にも目にすることが可能です。馬を愛し、フットワークも軽快、自ら撮影した馬や騎手の写真で船橋競馬関係者有志が行う「ふれあい写真展」にも参加した安藤さん。素敵な競馬女子の先輩のお仕事、ここでは書ききれず・・・まだまだ奥が深い。もっともっとたくさん楽しいお話があるはず!またぜひ次の機会に向けてお話を伺いたいと思います。安藤さん、ありがとうございました。
船橋競馬場では、8月上旬から9月の開催前まで外馬場の修復作業が行われ、青森県六ケ所村から新しい砂が運ばれました。砂の厚さは従来通りの9センチの設定で、水はけの良い下地も敷かれて馬場コンディションもアップ。工事中に許可を頂いて馬場を歩いてみると、見かけは堅そうでも、実際は砂を固めて敷き詰めたようなサクサクとした感触があり、吸水性も良さそう!
以前は初日に大雨が降ると、ずっと水溜まりが出来ていましたが、この9月開催では大雨にも関わらず、晴れた3日目にはサクっとした状態となり、水溜まりも消えていました。砂の入れ替えをした効果がこんなにあるなんてすごい。
ここからは、パドックにある騎手控室での業務について綴っていきましょう。お話を伺ったのは、誘導馬マネージャーとして長く船橋ケイバに携わり、現在では組合のスタッフとしてレースの進行を支えている安藤佳子さん。私自身、日頃からお世話になっていて、競馬女子の先輩としても尊敬している素敵な女性です。
安藤さんの現在のお仕事は、騎手が円滑にレースに臨めるようにするための、慎重さと素早さが求められる大切な業務。スムーズに騎乗できるよう、道具のセッティングをはじめ、様々なことを行っています。
中でも、連続して騎乗する'乗り継ぎ'のある騎手は時間も限られているため、騎乗後にすぐにヘルメットや鞭を受け取るなどのサポートが重要になるそう。乗り継ぎの騎手が多い場合は、タイトな中で正確さが求められ、その都度緊張感があるそうです。
ヘルメット(騎手の自前)に被せる帽色のカバーをセットする際には、騎手やヘルメットのメーカーによって大きさが異なるため、その騎手に合わせたサイズのものを準備。表彰式がある時には、親しい騎手の参加も予想されることから、騎乗の確認や道具の準備、その道具をすぐに渡せるようにセッティングする、という'先読み'をすることもあるとか。
最近では表彰される騎手と同じ勝負服を着て祝う皆さんの姿も私たちを楽しませてくれていますが、裏ではそういう工夫もあったのですね。こういったことは、長年の経験と騎手との信頼関係がなければ成り立たない、安藤さんならではの気遣いと、競馬への熱意の賜物と言えるでしょう。
今回、安藤さんから伺った中で特に印象に残ったのは'騎手の体重管理'についてのお話です。控室で騎手が水分補給する際には、体重を計って代謝で減った分だけを補給している姿を見かけるとか。ただ、喉が渇いたから水分を採る、ということではなく、体重管理=公正確保という意味も含まれているプロの姿勢を感じるシーン。張田京調教師は騎手時代、喉が乾いたら氷を口に含んですぐに吐き出すということもあったそう。体重管理のため、体内に入れるもの調整するというプロであるゆえのエピソードだと、聞いているこちらの身も引き締まる思いでした。
ちなみに控室のベンチは、暗黙の了解で座る位置が決まっているそう。特に気になる大御所ベテラン騎手の皆さんの定位置も気になるところですが、わからないことを想像するのも楽しみのうちですから、そこは今のところ秘密ということにしておきましょう。
安藤さんがお仕事する姿は、開催中にも目にすることが可能です。馬を愛し、フットワークも軽快、自ら撮影した馬や騎手の写真で船橋競馬関係者有志が行う「ふれあい写真展」にも参加した安藤さん。素敵な競馬女子の先輩のお仕事、ここでは書ききれず・・・まだまだ奥が深い。もっともっとたくさん楽しいお話があるはず!またぜひ次の機会に向けてお話を伺いたいと思います。安藤さん、ありがとうございました。