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南関フリーウェイ

阿部典子 南関フリーウェイ

第60回 浦和競馬場ならでは 初めてのJBC開催

 11月4日、浦和競馬場にとって初めてとなる競馬の祭典JBC競走が行われました。晴天に恵まれ、日向はポカポカとあたたかく、日陰は爽やかな風が吹く絶好の競馬日和。今回はそんなJBC当日の、取材の舞台裏を中心にお伝えしたいと思います。

 最寄りの南浦和駅からフル回転で運行する無料送迎バスの他、徒歩での来場者向けに道中の各所に案内のスタッフが立って誘導。競馬場近くになるとお茶の配布サービスも行われていて、「なんだかいい雰囲気」という気持ちになりました。そのお茶が埼玉県の名産品のひとつ"さやま茶"というのも、地元の産物を大切にしている浦和競馬場らしさが伝わってきました。

 さて、取材する立場として気になるのがプレス室の存在。南関東4場に関していえば、川崎にはプレス室があり、大井や船橋は重賞レース当日には会議室を提供してくださっています。浦和競馬場では重賞の時も特にそういう場所はないため、「どうなるのかな?」と、心配する声もありました。

 それぞれの立場で、レースが終わってすぐに原稿を書かなくてはならなかったり、写真を送信しなくてはいけなかったりで、作業できるスペースは必須。さらに、通信環境、荷物の置き場などなど。当日、雨が降るかも知れないし、風が強いかもしれない・・・。

 しかし、そんな心配を一気に吹き飛ばしてくれたのが、パドック横の芝生エリアに設けられたテント。テントといってもハウスのような感じで、サイドには壁の代わりになるシートが張られている立派なものでした。そこに大量の机と椅子が整然と並べられ、マルチコピー機設置、Wi-Fiも完備。さらにお弁当の配布まで!

 過去のJBCでの賑わいを思うと、業務エリアからスタンドの売店へ向かうのは至難の業。取材していると時間の確保も困難なため、「夕方まで何も食べられないかも。朝ごはんをしっかり食べて行くしかないかな」と思っていました。プレス室がどういうカタチになるのかも分からず、食事をとれる場所や時間の想定ができないので、バッグにはちょこっとつまめるナッツとドライフルーツを忍ばせて臨場。そういう状態だったので、浦和の広報さんからお弁当を手渡された時にはとてもカンゲキしました(同意見多数)。ちゃんと座って食べられるだけでもありがたいほどなのに(フリーランスはなかなか大変です)。

 この他、オーナー様専用の特設観戦場所や控室(テーブルにはお花も!)なども用意され、おもてなしの気持ちが伝わってきました。

 レース直後の運営にも工夫が感じられ、競馬場のスタッフはツアーコンダクターのように案内のボードを掲げて誘導。カメラマンパスのプレスはそれに従い、馬場を通過して勝ち馬の撮影へ。その後、ライターパスを所有しているプレスへの案内があり、所定の場所で各騎手へのインタビュー(騎手が会見場所に来てくれるという仕組み)を行う、という流れでした。

 主催者発表によると来場者は29,191人。ゴール前からスタンドを見渡すと、人、人、人で、大勢のファンで賑わう風景に、競馬の祭典の晴れやかさを感じました。SPAT4LOTOを含む総売得金額は5,831,511,430円、SPAT4LOTOを含まない総売得金額は5,805,022,500円で、共に地方競馬レコードだったとのこと。

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 また、第9回JBCレディスクラシック(JpnⅠ)でのヤマニンアンプリメ(栗東 長谷川浩大厩舎)の勝利で、武豊騎手が地方競馬で行われるGⅠ・JpnⅠの全競走を制覇という偉業を達成。初の浦和でのJBC開催に華を添えるメモリアルとなりました。

 場内にはファミリー層も多く見受けられ、周囲の住宅街や近隣の町からもたくさんの来場者があった模様。また、交通規制をしていた近隣道路の様子からは、周辺の住民の皆様の多大なご理解とご協力があったことも強く感じられた開催でした。

 普段から埼玉県の物産の販売が行われ、アットホームな雰囲気の浦和競馬場。今回のJBC開催でより多くの皆さんにその魅力が伝わったことでしょう。住宅街の一角に馬たちが走る場所がある。それはとても素敵なことだと、改めて思う1日でもありました。