南関フリーウェイ
第98回 「対談」の書き起こし
2023.01.25
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ここ最近、何度か「競馬関係者の対談の文字おこし」の仕事をさせていただく機会に恵まれました。対象の方お一人から話を伺うというのが、いつものパターン。初の「対談取材」の日には、若干の緊張とワクワク、そんな気持ちを抱いての現地入りとなりました。
その現場とは、昨年夏、JRAのホームページに特設コーナーとして掲載された「サマーシリーズ・競馬女子トーク」の収録会場。このJBIS-Searchのコラムでもお馴染み、ホースコラボレーターの細江純子さん、ウマ娘 プリティーダービーでマルゼンスキー役・声優のLynnさん、フリーアナウンサーの栗林さみさんという豪華メンバーが集う、なんとも華やかな現場でした。
結論からお伝えすると、皆さんがとても魅力的で、トークも楽しく、おおー!とか、そうかー!!と共感し、そういう視点もあるのですね・・・などと思いながらのあっという間の数時間。
時々、レコーダーの録音ランプは「赤」のままになっているか、入れ替えたばかりなのだけど電池の残量は大丈夫か、保険として録音している手元のスマートフォンも問題なく音を拾っているかなど、もろもろチェックしつつの収録。終わってみると、盛りだくさんなトークの内容はもちろん、現場のカメラマン、スタッフの皆さんのお仕事ぶりなどを拝見し、改めて勉強させていただいた、とても貴重な時間となりました。
現場では、できる限りその場の雰囲気を伝えていきたいと思い、ボディランゲージ、声のトーンなどもメモ。笑い声の大きさはどうか、うふふ、なのか、あはは、なのか。相槌の強弱はどうか。女子トークならではの、華やかさやキラキラした空気、馬への愛情、レースへの想い、予想する時の信念や楽しい思い出、おすすめ情報。そのテーマひとつひとつを語っている表情も逃さず記録しておければ、という状態。
日本語は「語尾」に結論が来る言語ですが、普段の会話では語尾が省略され、その場の流れで「結論」が暗黙の了解のようになりがちな印象。そこで、対談の時にも「語尾」に当たるものを逃さず、文字にして補足した時にわかりやすいようにしなければ・・・という部分にも気を付けるようにしていました。
収録後は、ひたすら文字起こし。それぞれのやり方があると思いますが、対談の場合の私の方法は、まず全てをパソコン入力し、クライアントからの指示に従って文字数などを調整・要約していくというもの。その中で、ああ、あの雰囲気を伝えたいな、あの口調はファンの方にもお馴染みの「らしさ」があるだろうな、と考えながら作業を進めます。その時の空気感や熱量を思い起こすために、繰り返し録音を聞いてみることも。
文字起こしで1万字以上あったものを、3000字くらいに要約することもありますが、それは他の取材でも同じこと。長い時間かけてお話を伺っても、掲載できる文字数には限りがあるので、どうしても割愛しなくてはいけない部分が出てきます。その中で、設定されているテーマから逸れたものでも、いつか改めてお話を伺う機会があれば、その時に併せて伝えたい!と思う内容もあるので、可能な限りメモで残しておくのも忘れずに。
コロナ禍の影響で、レース後に関係者から直接話を聞ける機会もぐっと少なくなりました。勝った時はもちろん、残念ながら勝利に至らなかった関係者からの、その悔しさ、今後への思いを聞き、ファンの皆さんに届けることで、いつかその馬や騎手が勝った時に、あの時間が糧になったのだなと思えるような種まきをしたい。ストーリーが加わることでぐっと深みが増すのも競馬の魅力のひとつ・・・。
そういったことから、このような対談の場に参加させていただけたことは、伝えたいと思う気持ちを再燃させるエネルギーにもなりました。また、ひとつの企画に携わっている'裏方'の皆さんの力を感じる時間にもなったようにも思います。
2023年、少しでも多く現場の様子を伝えられる日が戻ってきますように。
その現場とは、昨年夏、JRAのホームページに特設コーナーとして掲載された「サマーシリーズ・競馬女子トーク」の収録会場。このJBIS-Searchのコラムでもお馴染み、ホースコラボレーターの細江純子さん、ウマ娘 プリティーダービーでマルゼンスキー役・声優のLynnさん、フリーアナウンサーの栗林さみさんという豪華メンバーが集う、なんとも華やかな現場でした。
結論からお伝えすると、皆さんがとても魅力的で、トークも楽しく、おおー!とか、そうかー!!と共感し、そういう視点もあるのですね・・・などと思いながらのあっという間の数時間。
時々、レコーダーの録音ランプは「赤」のままになっているか、入れ替えたばかりなのだけど電池の残量は大丈夫か、保険として録音している手元のスマートフォンも問題なく音を拾っているかなど、もろもろチェックしつつの収録。終わってみると、盛りだくさんなトークの内容はもちろん、現場のカメラマン、スタッフの皆さんのお仕事ぶりなどを拝見し、改めて勉強させていただいた、とても貴重な時間となりました。
現場では、できる限りその場の雰囲気を伝えていきたいと思い、ボディランゲージ、声のトーンなどもメモ。笑い声の大きさはどうか、うふふ、なのか、あはは、なのか。相槌の強弱はどうか。女子トークならではの、華やかさやキラキラした空気、馬への愛情、レースへの想い、予想する時の信念や楽しい思い出、おすすめ情報。そのテーマひとつひとつを語っている表情も逃さず記録しておければ、という状態。
日本語は「語尾」に結論が来る言語ですが、普段の会話では語尾が省略され、その場の流れで「結論」が暗黙の了解のようになりがちな印象。そこで、対談の時にも「語尾」に当たるものを逃さず、文字にして補足した時にわかりやすいようにしなければ・・・という部分にも気を付けるようにしていました。
収録後は、ひたすら文字起こし。それぞれのやり方があると思いますが、対談の場合の私の方法は、まず全てをパソコン入力し、クライアントからの指示に従って文字数などを調整・要約していくというもの。その中で、ああ、あの雰囲気を伝えたいな、あの口調はファンの方にもお馴染みの「らしさ」があるだろうな、と考えながら作業を進めます。その時の空気感や熱量を思い起こすために、繰り返し録音を聞いてみることも。
文字起こしで1万字以上あったものを、3000字くらいに要約することもありますが、それは他の取材でも同じこと。長い時間かけてお話を伺っても、掲載できる文字数には限りがあるので、どうしても割愛しなくてはいけない部分が出てきます。その中で、設定されているテーマから逸れたものでも、いつか改めてお話を伺う機会があれば、その時に併せて伝えたい!と思う内容もあるので、可能な限りメモで残しておくのも忘れずに。
コロナ禍の影響で、レース後に関係者から直接話を聞ける機会もぐっと少なくなりました。勝った時はもちろん、残念ながら勝利に至らなかった関係者からの、その悔しさ、今後への思いを聞き、ファンの皆さんに届けることで、いつかその馬や騎手が勝った時に、あの時間が糧になったのだなと思えるような種まきをしたい。ストーリーが加わることでぐっと深みが増すのも競馬の魅力のひとつ・・・。
そういったことから、このような対談の場に参加させていただけたことは、伝えたいと思う気持ちを再燃させるエネルギーにもなりました。また、ひとつの企画に携わっている'裏方'の皆さんの力を感じる時間にもなったようにも思います。
2023年、少しでも多く現場の様子を伝えられる日が戻ってきますように。